第4話
「えっ!?︎」そして、彼女の目の前に現れたのは黒いコートを羽織った一人の男。
「大丈夫か?」
「あなたは?」
「俺は傭兵だ。あんたを助けに来た」
「本当に?」
「あぁ、だからもう泣くな。ほら、立てるか?」
そう言って男は手を差し伸べてくれた。
「はい……」
彼女も恐る恐る手を伸ばし、しっかりと掴み立ち上がった。
「ありがとうございます」
「礼なんていいから早くここから出るぞ」
「でも、まだあいつらが……」
「なら、片付けてやる」
男が指パッチンをすると同時に、部屋の中に大勢の兵士が入ってきた。
「な、なんだお前らは?」
「悪いが死んでもらう」
そう言うと、男は兵士に向かって銃弾を放ち始めた。
「ぐぎゃあ!」
「うわぁー!」
「やめろ!撃ってくるんじゃねぇ!」
たちまち兵士達は蜂の巣にされていきました。
「ば、化け物!」
残った最後の一人もすぐに倒されてしまいました。
「さぁ、逃げるぞ」
「はい!」
こうして、二人は無事に城から抜け出すことに成功しました。後に残された死体たちは後からやって来た自国の兵たちによって取り押さえられました。
数日後、城に戻ってきた男が聞きつけてきた話によれば、城内にいた味方の兵士全員が惨殺されており、生き残ったものたちも重軽傷を負っており無事なものはいなかったとのこと。
この事件以降、隣国の王都は謎の集団に襲撃されるようになりました。その正体がなんなのか知るものはいませんでしたが、噂によると彼らは全員黒ずくめの格好をしており、銃や剣などの武器を所持していたそうな。そして、彼らの中には女性がいたらしく、その姿はまるで物語に出てくる女騎士のようだったという。おしまい