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火薬銃

作者: 夕凪

パンッ!

乾いた音が公園に響く。これは100均で買った火薬銃の音だ。子供の頃、あんなに大きく掌に収まらないと感じていたこの銃も、今ではちっぽけな物に感じる。それでもこのパンッと音のなる玩具は確かに宝物だった。

火薬銃だけじゃない。100均にあった玩具やペンやケースですら、僕らにとっては宝物で高級品だった。夏に水風船をぶつけあう遊びなんて、当時ならブルジョアのように感じていたかもしれない。

仕事の疲れから、何気なく100均で火薬銃を買い、公園に来た僕は、目線の違いに驚く。

パンッ!

今撃った象の滑り台だって、当時は大きな怪物に見えた。僕らはあの怪物を乗りこなしてたんだ。かくれんぼで隠れたり鬼ごっこで象の周りを走り回ったりと自由だったんだ。

今乗ってるブランコだってそうだ。空も飛べそうなほど高くに上がれるこの装置は、いつのまにか僕の身長と同じぐらいしか上がらない欠陥品に変わってしまったんだ。

この公園だってそうだ。小さい頃に大きく感じたこの公園は、僕らが走り回ったという事実すらなくなっているように思える。その事実が僕の世界を狭くしているようにも感じられた。

全てが楽しかったはずなんだけどな。

自分の頭に火薬銃を当てる。

きっと昔の僕なら、この銃で死ねたはずだ。




パンッ!

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