第4章 凍りつく街 33
「俺は殺人者だ。行方をくらませ裏街道を歩き、人目を避けて生きるしかない。投資馬券が唯一の生活の糧だ。共犯者優香とのあらたなるサバイバルの日々を綴ってゆく」
(5) 氷点への入り口 その9
岡林が見せた顔写真はまぎれもなくあの男だった。カオリにつきまとい、挙句の果てにクルマで刎ねて意識不明にさせたあの男……しかも、岡林の職業は探偵だと? 何が何だか分からない上に俺が奴を探っていることが全てバレバレ……いったいどうなっているんだ?
「悪いことは言わない。この男には近づくな。さもないと間違いなく危険な目に遭うことになる。俺の仕事を手伝うっていうのなら話は別だが」
俺は何も答えることが出来なかった。ただ胸の奥でこの男に対して危険信号が鳴っている気がした。言う通りにしばらくはあのマンションに近づかない方がよさそうだ……。岡林と卓を囲んでいる他のやつらは何者なのだろうか。どうみても堅気には見えない。
「先生、それポンね。欲しかった牌ね」岡林の右側の男は中国風のイントネーションだった。恰幅のいい中年だ。やり取りを見ていると陳さんという名前らしい。岡林のことを『先生』と呼んでいる。
「ナカムラちゃん。それ当たりだわ」岡林がまた上がった。
「うへえ。岡ちゃん、今日は神ってるわ」岡林の向かいには真っ白な髪の毛、鋭い切れ長の目をした色白で痩せた中年だ。ナカムラと呼ばれていた。
「うわ、またこいつか。冗談はやめてくれ。しゃあねえ、こいつでリーチだ。所長、たのんまっせ」岡林を所長と呼んだ左の男は、見るからに鍛えている筋肉質な二の腕を露わにして牌を卓に叩きつけた。ウサミと呼ばれていた。
どいつもこいつもひと癖もふた癖もありそうな連中だった。
時々、岡林の携帯が鳴った。岡林は電話に出ると真剣な表情でなにやら指示を出していた。
「俺だ……うん、そうか……わかった。引き続き頼む。くれぐれも見逃すな。いや駄目だ、その方法はまずい。はじめの計画通りでいけ」
岡林は麻雀に没頭していながらも関わっている仕事に 集中しているようだった。
俺が店に来てからは次のゲームに移ることなく、彼らは席を立った。
「じゃあな。遊ばせてもらったよ。またな」
岡林はそう言って手を上げた。一斉に4人は店を出ていった。
「狂死狼君、君の知り合いかね」出江マスターが声をかけてきた。
「あ、その。この前、警察署の中で一緒だったんです」
「ほう。なるほどね。結局半チャン2回でやめたところを見ると、たぶん君のことを探りにきたようだね」
「はあ。そうなんでしょうか」
「気をつけた方がいいよ。ああいう連中は何をしでかすか、本当にわからないから」
「ええ。そうですね。気をつけます」
俺はキツネにつままれたような気持ちで、ひどく混乱していた。
部屋に戻ると、優香は寝息を立てていた。
寝巻に着替えてそっとベッドの中に潜り込んだ。すると、優香は何も言わずにしがみついて来た。優香の身体をきつく抱きしめた。彼女の温もりを確かめながら、俺はの頭の中は不安でいっぱいだった。
俺たちはいったいこれからどうなっていくのだろう。この先、何が待ち受けるのだろう。どのみち幸せになんかなれるはずがない。人の命を奪った者同士、待っているのは地獄でしかないだろう。そんなことはわかっている。覚悟もできている……はずだ。
だけど、本当にそうなのだろうか。
優香と出会った初めの頃は、彼女がとどめを刺さなければあるいは……なんてことを考えたりもした。随分と卑怯な考えだ。
優香は出会った頃、自分が主犯で俺が共犯者なのだと言った。
けれどそんなことはない。
俺が奴を刺さなければ、優香だって何もしなかったはずだ。彼女に罪はない。
俺が全ての引き金を引いたことに間違いないのだ。
俺はだから、自分がどうなろうとも優香だけはこの地獄の状況から救い出したいと考えていた。俺が一人で罪を背負えばそれでいいのだ。
けれど、優香がそれをよしとしないことも充分にわかっている。
これからいったい俺はどうしたらいいのだろうか?
やがて眠りについた優香の腕が俺から離れた。
優香の体温が離れた途端、俺の心は氷点の温度を行ったり来たりしていて、足のつま先から頭のてっぺんまでがだんだんと凍りついてゆくように思えた。
続く
まずは昨日の結果から。
2月7日(木)南関・大井競馬
第8R 三連複 軸1頭流し
⑨→3、6、7、11 (5点)
※オッズ15倍未満は切り捨て
一点=1,000円の勝負!!
的中!! 32.4倍ゲット!!
32400円-5000円=27,400円のプラス!!
これで総投資資金は
493,320円+27,400円=520,720円となったはずだが、今日集計を試みると10,000円ほどの計算違いが発覚。現実には総投資資金は510,720円だった。(すみません)
さて明日の投資競馬、買い目はこれだ!!
2月8日(金)南関・大井競馬
第5R 三連複 軸1頭流し
⑦→1、4、5、9、10 (10点)
※オッズ15倍未満は切り捨て
一点=1,000円の勝負!!
第10R 三連複 軸1頭流し
②→7、12、13 (3点)
※オッズ15倍未満は切り捨て
一点=1,000円の勝負!!
引き続き当たりをゲットできるか!!
結果はいかに?
ではまた。
(※この予想と購入はすべて事実です!!)
このブログを訪れる全ての者に幸あらんことを祈る。
(※この物語はすべてフィクション? として書いています)




