第4章 凍りつく街 26
「俺は殺人者だ。行方をくらませ裏街道を歩き、人目を避けて生きるしかない。投資馬券が唯一の生活の糧だ。共犯者優香とのあらたなるサバイバルの日々を綴ってゆく」
(5) 氷点への入り口 その2
カオリの病院の前まで来て俺はためらいを感じていた。いく度も中央玄関をくぐろうとしながら、躊躇していた。
その日、昼を過ぎても気温は上がらず、通りに掲げられた温度計はマイナス5度と表示されていた。
優香も勤務している時間だが、病院へ行くとはもちろん言っていない。当然ながらカオリに会うことは禁止事項だ。自分たちの立場を考えたら近寄る訳にはいかない。それはわかっているが、どうしようもない気持が沸き起こってくる。あれからチャンゴの姿を見ることもなかった。さすがに奴も夜中に病室へ忍び込むような真似はしていないだろう。いったいどうしているのか……。
白いため息を何度も吐いていると、白と黒のツートン車両が俺の直ぐそばに停まった。助手席と後部座席から制服の警官が降りてきた。
「すみません。ちょっといいかな。署まで同行願えますか」
心臓が跳ね上がり、体が硬直した。
「え。何の用事ですか?」
「昨夜、麻雀荘『雀雀バリバリ』で麻雀をしてましたね」
「それが何か?」
「怪我をされた方から訴えが届いていまして」
俺はふたりの警官に両脇をがっちりとつかまれ、身動きが取れなくなった。
「いったい誰が訴えたんですか」
「それは言えないな。暴力を振るったことは間違いないんだな」
「ええ……まあ」
「じゃあ、しょうがないよね」
有無も言わさず俺を白黒の車両の中に押し込んだ。
誰が俺をこんな目に。しゃもん弟か……いやきっと、ミイラの野郎だ。最後まで金を出し渋っていた。腹いせにこんなことを……。
俺は観念した。警察の取り調べを受ければ、きっとあの事件のことも追及される……間違いなくブタ箱行きだ。優香も……おそらく引っ張られるに違いない。くそ。でもまあ、仕方がないことだ。これも運命なのだろう。なるようにしかならない。シンちゃんの口ぶりではほとんど確定されている。もう全てが終わりだ……。
「おめえ。何やらかしたんだ?」
薄暗い留置場の中で声を掛けてきたのは切れ長の目をした中年、岡林和彦という優男だった。
「いや。ちょっと麻雀屋で揉めて。顔を撫でてやっただけなんだ」
「はあーん。今時流行らねえイカサマかよ。何が得意なんだ。詰み込みか、通しか。昔はいろいろ研究したもんだ。懐かしいねえ」
「いや、やられた方さ。証拠つかんでやったのに開きなるから」
「ああ……子供の喧嘩でブタ箱入りじゃ割に合わねえな」
妙になれなれしく話しかけてくる奴だ。
「しょうがない。別に捕まりたくてやった訳じゃない」
「ふーん、そうか。俺の目が……ふし穴だったか」
「何がいいたんだ?」
「いやあ、あんたはには何となく普通じゃないような、ずばり言うとコロシの匂いを感じたんでね」
ドキンと心臓が一発大きく跳ねた。岡林の顔をまざまざと見て睨みつけた。
「冗談じゃない。何がい言いたいんだ」
「いやいや。失敬、失敬。俺はきっともうね……いや止めておこう。また近いうちにヤマがありそうだし……」
何を言ってるんだ。この男は。
留置場の中は6畳くらいか。さほど広くはなかったが、岡林と二人では広く感じられた。最大4人までが詰め込まれることもあるようだった。
さっきまで取り調べを受けていたのだが、拍子抜けするほど、通り魔事件に触れてくることはなかった。まだ油断はできないが少しだけほっとした。そして訴えを起こしたのはやはりたそがれミイラ、杉浦だった。
他にも数名が違う部屋で留置されているようだった。
「くそったれめ……」
岡林はにやにやと薄笑いを浮かべていた。
続く
ではまず、昨日の結果。
1月30日(水)川崎競馬
第6R 三複複軸1頭流し
⑪→2、4、5、6、12 (9点)
5-6-11 が的中だ!! だが14.6倍
しかも直前オッズで買っていたのなら15倍以下のために切る目だった。情けない当たりだ。
第12R 三複複軸1頭流し
⑩→4、5、7、11 (5点)
ハズレ
という訳で昨日の結果はトータル400円のプラス
これで総投資資金は
506,930円+600円=507,530円となった。
わずかでもプラスはプラス、良しとしておこう。
さて、今日の買い目はこれだ!!
1月31日(木)南関・川崎競馬
第8R 三複複軸1頭流し
⑦→3、4、6、11、12 (10点)
第11R 三複複軸1頭流し
⑪→4、5、9、10、12(10点)
※オッズ15倍未満は切り捨て
総投資資金 507,530円÷48÷10≒1,000円
1点=1,000円の勝負だ!!
そろそろ大幅なプラスを、是が非でも期待したい!!
ではまた。
(※この予想と購入はすべて事実です!!)




