第4章 凍りつく街 12
「俺は殺人者だ。行方をくらませ裏街道を歩き、人目を避けて生きるしかない。投資馬券が唯一の生活の糧だ。共犯者優香とのあらたなるサバイバルの日々を綴ってゆく」
(2) 追跡者 その5
「なぜ世の中はこうも殺人事件が頻繁に起きるのか? わかるか」
シンちゃんは暗い個室(といってもぎりぎり3人が座れる広めの個室だ)の中で言った。ソープランドで泡まみれになった顔には艶があった。
「さあてね。きっと殺したいほど憎たらしいヤツが大勢いるからじゃないのか」と俺は言った。
「世の中が狂ってるからさ。こんな格差社会が全ての原因さ」ミウラが言った。
「それぞれ、まあ合ってると思う。でもそれだけじゃない。俺は殺人とは、人間の支配欲のなれの果てじゃないかと思うんだ。人を殺すというのは究極の支配だよ。その証拠に、歴史を見てみろよ。支配者となる者は例外なく大量殺人を犯してるじゃないか。自分を迫害する者、攻撃する者、背を向ける者。そいつらを平然と殺してこそ支配者なんだ。支配者にとっては一人を殺すのも大勢を殺すのも全く同じだ。連続殺人の犯人ってのはみな支配者のつもりでいるのさ」
シンちゃんの話しを聞いて俺は愕然となった。俺は、中島という男を支配したかったというのか? 衝動的に刺したのは子猫を踏みつぶす悪行を目撃したからだった……どうせ話しあったところで理解し合えないことは予測できた。だから……命を奪ってヤツを支配しようとした、ということなのか?
いや、そうじゃない。違う。
そんなんじゃない。俺はただ、奴に生きていて欲しくなかったんだ。
ああ、だけどそれこそが、支配欲というものなのか……。
気がついたら朝だった。
とにかく飲み過ぎた。頭がガンガンする。ふと気がつくと、横でいびきをかいているのはミウラだ。シンちゃんの姿はいつの間にか消えていた。時計を見ると6時半だった。何も言わずにシンちゃんは消えた。
「なんだよ。薄情な奴……」
するとスマホが着信を告げた。メールだ。シンちゃんからだった。
『朝一で○○市へ戻るよ。次にもし、この街で狂ちゃんと会うことがあるとしたら、その時は警察の権利というやつを行使する時かもしれない。そうならないように祈る。それよりも俺の命が持つかどうかだけどね。またいつかキャバクラとソープに行こうや。あと言わなかったけどさ。カオリと優香はやばいぞ。あの二人にはなるべく近寄るな。以上』
そうか、全てお見通しだったか……恐るべし。警察の力。
だったら、なぜ自首しろと言わないんだろう。いくら親友とはいえ、これまたおかしな話だ……。
するとまた着信音が鳴った。
『追伸。あの中島って男には殺しても飽き足らないほど憎いと思う者が大勢いるようだ。地元では犯人をヒーロー視する、全く良くない傾向が見受けられる。警察としては絶対に見過ごせないことだ。断固、犯人を検挙する方針である。以上』
なるほどね。良くわからない話だがなんとなくわかる気がしてきた。
俺は、さらに深く身を隠さなければいけないということだけは良くわかった。
けれど、カオリをあんな目に遭わせたあいつを、絶対に許せない。たとえ検挙されることになろうとも、あいつだけは絶対に……とはいえ、意気込んでみたところでどうやって見つけ出せばいいのか。皆目見当がつかない。二日酔いの頭を抱えて俺は、昼でも凍りつく雪の街を歩き続けた。
その日の夜は、久しぶりに優香と静かな時間を過ごした。
何かに怯えているかのようにか弱い姿を見せる女を、その時初めて心から愛しいと思った。カオリのことは頭から離れないがそれ以上に……。
アケミというあの女に、ほんのひと時でもうつつを抜かした自分に腹が立った。
そして、その晩……初めて優香を抱いた。
続く
さあ、今日1月15日(火)の南関船橋競馬の結果だ。
船橋第7レース 3連複軸1頭ながし
⑩→3、4、6、9、11
これはオッズ切りで6点買いの結果、外れ。
船橋第11レース3連複軸1頭流し
⑧→3、4、5、7、14
オッズ切りで9点買い。結果37倍ゲット!!!
南関競馬総投資資金は393,270円となった!!
そして、明日1月16日(水)の買い目はこれだ。
船橋10R 三連複軸1頭流し
⑪→1、7、12 (3点)
船橋12R 三連複軸1頭流し
③→2、9、10、12 (6点)
※オッズ15倍未満は切り捨て
総投資資金 393,270円÷36÷10≒1,000円
1点=1,000円の勝負だ!
明日も当たってくれればいいのだが……。
では、また。




