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応える(2)
ねむい
全てを話してくれたのだ。
泣きながら話してくれた彼を再び強く抱擁する。
ああ、彼は、1人で抱えきれないようなことを抱え込んでいた。
「大丈夫…大丈夫…大丈夫…大丈夫…」
そう繰り返して、ハチの頭を撫でる。
いつの間にか、寝てしまったようだ。
隣にはハチがいた。
出会った頃のような優しい笑顔がそこにあった。
私に話したことにより心が少しだけでも晴れたならいいな、そう思った。
「そういえば俺ら掃除の日だよ。」
そう言われ、今日は掃除の日で、もう少しで遅刻だということに気づいた。
「やばい行かなきゃ!!あ…そういえば…ハチ。もう大丈夫なの?」
言わないでおこうと思ったが、泣きじゃくるハチを見てからでは心配でたまらなかったのだ。
「うん…もう大丈夫。」
と、つくり笑いの優しい笑顔でこちらを見た。
「そっか。ならよかった。」
そう言って、掃除場所へ向かった。
読んでくれて、本っ当にありがとうございます!!