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第一話:終わり、そして始まり

俺は死んだ。

死んだというより、いつの間にか死んでいた

でもこれで楽になれる

未練はあるけれども、いい人生だったと思う。


それにしてもここがどこだか分からない

所謂天国というやつだろうか

それにしたって何もなさすぎる

ただ白くて明るい世界がずっと広がっている



すると頭の奥に直接響いてくるような声が聞こえた

「真っすぐ進んできなさい」


不思議な感覚に驚きながらも、進むことにした



「迷える魂よ、よくぞここに来てくれました」


そこには一人、背の高い人物が立っていた。

金色の髪は膝下まで伸びており、

声を聞かなければ女性と勘違いしていただろう。


「あなたは誰ですか?」

「私はヴィタリス。生命を司る存在。貴方たちの言葉で言えば、神です。」

そこにいたのは神様だった。

今から審判でも始まるのだろうか


「俺は今から審判を受けて地獄にでも行くのか?」

「確かに、褒められた最後ではなかったですね。自ら命を絶つなんて。」


そう、俺は自殺したのだ。


ーーー


生前の俺は、何もかもが中途半端だった

始めたものは多いが、大体やり切れずに終わった。


周りが次々と選んだ道で活躍し、明るく生活していく中

俺は何も考えず取ってくれた会社に入った


初めはこんな俺でも社会に役立つのが嬉しかった

けれども年を重ねるにつれて同期に置いて行かれ、後輩にも抜かれ気づけば窓際

それでもお金を貰えている分幸せだった。


しかし幸せは長く続くはずがない。


ある日いつものように出社したら会社に入れなかった。

周りを見ると出社してきた人たちが困惑していた。

会社の不祥事が世間にバレて倒産したらしい。

どうやら社内での横領やパワハラが問題になっていたらしく、

明るみになった途端上層部はせっせと夜逃げしていた。


皆途方に暮れていたが

幸いな事にそのことを知った提携会社や取引先の会社が

行き場のない人を雇用したり、これを機に転職したり中には会社を設立した人までいた。



「ご期待に添いかねる形となりました。」


「これからのご活躍をお祈りしています。」


「誠に残念ながら、今回の選考は見送りとさせていただきました。」


これで何社目...いや何十社目だろう。

窓際だった俺は必要とされていないことに気づき始める

一社また一社と"お祈りメール"を見送るたびに

現実が心を刺していく


通知が来るたびにめまいに襲われる。


今ここが現実なのか空想なのか分からずに体が宙に浮いている感じだった。



気づいたら死んでいた。


ーーー


「で、俺は結局どこに行くんだ?天国は...無いにしても」

自分でも驚くぐらい冷静だった。死んだという実感が湧いてきたのだろう。

するとヴィタリスは優しく諭すようにこう答えた


「この世界には天国のような場所があっても、"天国"というものは存在しませんよ。

...逆もまた然り、です。」

俺は正直少し驚いたが、妙に納得してしまった。

確かに生きていた時にも天国のようだと思える瞬間があったかもしれない。

けれど、そもそも"天国"は何かの定義が曖昧だ。


「あなたはまだ生きたいですか?」

死んだ俺に対して、彼は問いかけてきた


「俺は...分からないな。」

少し間をを置いて、言葉を探す

「死んだ理由も今思えばはっきりしない。生きることがただ

--めんどくさかったのかもしれない。」


それを聞いたヴィタリスは、静かに告げた。


「――それが、あなたの選んだ罪です。」


「この世界には、生きたくても生きられなかった者がいる。

そして、命を絶つことでしか救われなかった者も、確かに存在する」


「ですが、あなたは違う。

中途半端な思いのまま、命を手放した」


「それは、既に命を落とした者たちへの――

冒涜に等しい行いです」


それはあんまりだと言い返したかった。

だが、言葉が喉まで出かかっているのに、どうしても外へ出てこなかった。


否定したい。否定したかった。

それでも、声にできない。


これが答えだったのかもしれない。


ここで俺は、目の前に居る人物が神様なのだと理解した。


「貴方には贖罪を与えます。」

俺は天国も地獄もないのに罪を償えと言われ少し困惑した。

「さっき天国も地獄もないと言っていたじゃないですか。」

俺の言葉を遮るように神はこう言った。


「だから貴方には"生きる権利"も"死ぬ権利"も与えません。」

この神、いきなり何を言い出すんだ。一瞬でも神と認識したのは間違いだったのか。


「貴方には別の世界へ行ってもらいます。」

所謂"転生"というものだろうか。しかしさっきの生きる権利だとかが引っかかる。


「貴方はそこで"ゴースト"として彷徨ってもらいます。」

ゴーストとして彷徨う?それが贖罪?ただ彷徨うだけ?


「そこで貴方には、未練を捨て去ってもらいます。

未練が無くなってから初めてあなたは生まれ変わることができるのです」


俺は混乱した。未練を捨てる?生まれ変わり?どうしてこう回りくどいことをするのか。


そんな事を考えていたらヴィタリスが有無を言わさずに

「さぁ!悔いを改めて来なさい!それが貴方への贖罪です!」



そう言われたと同時に自分の体が砂のように崩れていった。


初めまして、Ze3T(ゼスト)です

この度は転生幽霊1話を最後まで読んでいただきありがとうございます

初めて小説というものを書いているので結構色々おかしいと思いますが優しくしてください。


次回は未定ですが、恐らく少女と出会うところまで書けたらなって思ってます

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