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落ちたその先で


「メイ様、掴まってください!」

「アレン!」

メイは思わずアレンを抱きしめる。

その途端、船はさらに大きく傾き、体勢を崩した2人は船外に投げ出された。

アレンは、メイを庇おうとしっかりと抱き抱えたまま海に落ちたが、2人とも衝撃で気を失った。



______



空が青く、波の音が聞こえる。

体が冷たい。動かない。

ここは、一体...?


「ーーーメイ様!!!」

「アレン...?」


声がした方を横目で見る。びしょびしょのアレンがいる。メイは泣いているアレンを見るのは初めてだった。


「メイ様、よかった...」

「私たち、助かったの...?ここはどこ...?」

「私にも、わからないんです」


落胆した様子でアレンが答える。

思わずアレンの頭を撫でようと、動きにくい腕をなんとか持ち上げてアレンの頭に置いた。


「大丈夫、なんとかしよう。」

「動けない人が言うセリフじゃないですよ。」


アレンは少し笑ったあと、周囲を散策してくると立ち上がり、走っていった。


「本当、動けない人が言うセリフじゃないわね...」


自嘲の笑みをメイは浮かべながら、やってきた眠気に抗えず眠りについた。


しばらくしてアレンが戻った。

眠っているメイをみてまさかと大慌てしたが、眠っているだけということを確認した後は黙々と焚き火を起こし、メイのための風除けを作った。


焚き火や風除けを作りながら、アレンは自分の生い立ちを思い出しながら初めて感謝した。


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