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今後について

その後、話していると……例の不思議な夢についての話になる。


「ん? ……結衣も見ていたのか?」


「うん、そうなの。和……アレス君が、小さい頃から。見るたびに成長していく感じで」


「俺の方は、結衣が墓参りをしたり、葬式に出てたり、おじさんやおばさんの家にいる結衣の夢だったな」


「そうなんだ……お父さんとお母さん、和馬さんにありがとうって言ってたよ。そして、ごめんなさいって」


「そうか……いや、礼を言うのは俺の方だ。あの二人が引き取ってくれなければ、今世の俺もどうなっていたか。特に、おばさんには感謝してる」


あの人は血の繋がりのない俺を可愛がってくれた。

おじさんも甥っ子である俺を、本当の息子のように可愛がってくれた。

そのおかげで、今世の俺はこうして歪まずに済んだのかもしれない。


「じゃあ、帰ったら伝えておくね」


「ああ、よろしく言っておいてくれ」


しかし、不思議なこともあるものだ。


お互いに、それぞれの生活を夢で見るとは……。


それには、何か意味があるのだろうか?





そんな会話しつつ、前線基地へと帰還する。


「アレス殿、ご無事で何よりです……どうやら、目的は達成したようですな」


「エラルド殿。一応、女神にダメージを負わせることはできました。俺自身の目的も、どうにか果たすことが……このあとは、どうするので?」


「ふむ……ここは、一気に攻勢に出たいところですな。アレス殿は、どうお考えで?」


「俺も同じ考えです。ダメージを負った女神が、次に何をするのか……皇都にいる人たちに被害が出ないとも限りませんから」


「私としてはどうでもいいですが……まあ、良いでしょう」


「では、すぐに準備します」





その後、誰が行くかで少々揉めることになる。


と言うか……あの人が言い出すのはわかっていたけどね。


「皇都には、俺、カグラ、セレナ、オルガ、アリスの五人でいきます。クロスに乗れる人数にも、限りがありますしね」


「私も行くわ!」


「ダメです。まだ子供を産んだばかりなのですから。今回だって、本当なら戦わせたくたかったですよ」


「でも!」


「何かあった時のために、残って欲しいんです。ここには母上やエリカ、カエラやレナもいます。姉上には、みんなを守って欲しいんです」


「むぅ……ずるい言い方ね」


「ええ、そうかもしれません。でも……母親がいない辛さは、姉さんならわかるのでは?」


「……そうね。母親は、出来るだけ子供の側にいないといけないわね」


そう言い、納得した表情になる。


余談だが、視線の端で……義兄さんとエラルド殿が『良くやってくれた!』と目線だけで伝えてきたことを明記しておく。


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