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29回目! 部室にて

「こんにちは、みもです~!」

「ちわっす、ももっす」

「「二人合わせて、みもももだよ(っす)」」


「ねえ、みもっち」

「なに? ももちゃん」

「・・・平和っすね」

「そうだね。 今日から部活動解禁だから一応部室で待機しているんだけど・・・むしろ暇だね」

「わかっていたことではあるっすけど・・・、もううちら、かえってもいいっすか?」

「だめだよ! もし文芸部に興味持ってる人がきたら対応しなきゃなんだから!」

「でもうち、初対面の人って苦手っす。 こういうことはみもっちに任せるっす!」

「・・・ももちゃんは勘違いしているかもしれないから一応いっておくとね、初対面との会話が怖くない人なんて、いないんだよ?

 わたしだって別に、だれとでも仲良くなれるわけじゃないし」

「でも、なんだかんだでみもっちは模範解答的な対応が自然とできるじゃないっすか。

 うちはなんか、そういう自然な会話ってのがどうも苦手みたいっすから・・・」


「でも、ももちゃん。 ももちゃんは私と話をしているときは自然に話できてるよね。

 なんで、初対面とだと会話ができなくなっちゃうと思うの?」

「それは・・・、みもっちなら、うちが変なことをいったとしてもうちのことを信用してくれて・・・。 なんでもないっす。

 ようするに、みもっちになら何を言ってもなんとかなるっすけど、他の人はそううまくいかないってことっす」

「でも、じゃあももちゃんがたとえば初対面の後輩や先輩に変なことをいっちゃったとして。 それで相手から、変な人だなぁって思われたとして、ももちゃんにとって何か不都合って、ある?」

「いや、うちも、頭の中ではわかってるっす。 他人は他人。 あいつらなんて、うちの人生という観点からみればゴミくずも同然だって。 でも、頭でわかっているのと、心から納得しているのとはまた別の問題っす」

「それはちょっと言い過ぎな気もするけど・・・。 でも、いうてももちゃん、割とコミュ力高いよね。 この前二人で遊びに行ったときに、知らないおばさんに道を聞かれたときも、すごい冷静に、しかもすごい親切に道を教えてたしね」


「それは、なんというか。 あのときはそういうロールプレイングをしていた感覚だったっす。

 うちは親切な学生で、相手はこのあたりの地理に疎いおばさんで。

 じゃあうちがやるべきことはできるだけ親切っぽく、できるだけ笑顔で、あとは知ってる限り道を教えるだけですむっす」

「それができるなら、1年生が部室に来たときも、親切に対応してあげればいいんじゃないかな・・・」


「だって、顔も知らない後輩が部室に来て、そいつの目的はハッキリしてるっすか?」

「え、そりゃまあ、文芸部に入りたいとか、興味があるとかじゃないの?」

「そうとも限らないっす! もし仮にそうだったとしても、じゃあうちらのロールは何っすか!? 勧誘すべきなのか。 それとも、ありのままを見せるべきなのか。 お客さん、お困りですか? って声をかけるべきなのか、見守ってやるべきなのか。 そこが問題だ! っす」

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