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2話

キーン!

俺の視界は突然真っ白になった

「(しまった!閃光弾か!)」

突然の出来事に焦った俺は覚えている視界の記憶を頼りに木の影に飛び込んだ。

ゴン

どうやら覚えていた記憶に誤差があったみたいで俺は木に突撃してしまった。しかし木の位置が分かったのでその木の後ろに回り込むようにして隠れた。

視界が回復するまではここで過ごすしかない俺は後ろから攻撃をされないように木を背にして隠れた。

「(なぜだ?せっかく視界を奪ったのに攻撃をしてこなかった?)」

視界の端にあるフラッシュのアイコンが点滅し、なくなったと同時に攻撃が来なかった理由が分かった。

視力が戻ってきたのに視界が真っ白なままだったことが原因のようだ。

「(鷹がスモークを炊いたのか)」

鷹は用意したトラップカードの順番や位置を全て覚えているので視力を奪われた直後にスモークを炊いたようだ。


―カード―

ARSにはカードと呼ばれるサポートアイテムが用意されている

自身の選んだ職業によって所持容量が決まっておりその中からトラップカード、回復カード、バフ・デバフカード、特殊カードを選び使うことが出来る

トラップカードには

スモークや閃光弾といった視力や視界を遮るような物

手榴弾や毒ガスといった体力を削る物

火炎瓶の様に敵を追い詰める物

火薬や空き瓶など素材になる物もあり工作員など加工の出来る授業なら対戦中にトラップカードを作ることが出来る

回復カードには

自分用、仲間用の体力回復カード

デバフ解除や解毒のようなカード

バフ・デバフカードには

攻撃力向上、防御力向上などステータスを上げるようなバフカード

相手の攻撃力低下や移動速度低下など相手のステータスを下げるデバフカード

特殊カードには

職業用のカードが用意されている

他の職業のカードも使うことは出来るが十分に能力を発揮することは出来ない



鷹の起点のおかげで大したダメージを受けることなく視力を回復することが出来たのでマップで鷹の位置を確認するとどうやら真凜の所まで下がっているようだ。

「(そろそろ作戦開始か)」

作戦では鷹が真凜に何らかの砲撃の合図があるようでそれまで俺は敵の足止めを任されている。

しかし敵の位置が分からないため敵を探すところから始めなければならない

「(フラッシュを使ってきたってことは近くにいるはずだが)」

茂みに隠れられていると暗黒騎士の索敵能力では見つけられない。

手持ちに火炎瓶があれば炙り出すことも可能だが生憎手持ちにない。

「そろそろ作戦を始めようか」

「!!!」

どうやって敵を見つけようか考えていたら鷹が隣の茂みまで来ていた。

「(焦ったーいつの間に近づいてきてたんだ)」

「敵は見つけれた?」

「暗黒騎士に索敵は無理だ」

「ですよねー炙り出ししたいけどこの辺トラップ仕掛けてるから誘爆されると困るんだよね」

「そんなにトラップ仕掛けてるのか?」

「大体ストレージの7割くらい仕掛けてるよ」

「ちょっとまて!お前そんな所に俺一人何も言わずに置いていったのか!?」

「伝えようと思ったら誰かさんが追跡を振り解けなかった結果フラッシュ食らって伝えられなかったんだ」

「それはすまない、所でどうやって敵を探す?」

「敵をここに連れてきたかったけど作戦変更で真凜と合流しようか」

「了解」

そこからマップを見て真凜の方へと走り出した


真凜と合流する直前

「「あっ」」

「やば」

なんと木々が生い茂る中から出て来たのは大男チームだった

しかし大男の3人と俺の武器は森の中では振りにくいため直ぐに戦闘にはならない。

「フッ!」

そんな中1人鷹は敵の中に走って行き短剣を突き出した

虚を付かれた大男の仲間は心臓部を刺され一気に体力を削られた

刺された男は右手に持った武器を振り被ろうとした時

「なに!?」

武器のアックスが後ろの木に当たり止まってしまった

その隙を鷹が見逃すはずもなく短剣で横一線に切り裂いた

「Eチーム1人リタイア」

「クソ!」

仲間を殺られた大男ともう1人は鷹に掴みかかろうとした時

鷹が発煙筒を使った

本来発煙筒は敵を見つけた時にほかの部隊への伝令や情報伝達に使われる

しかし今回は交戦状態で今使うと敵に接近されてしまう

「おら!」

思った通り敵はすぐに距離をつめ武器のバスターソードとカタナを振り上げた

俺は敵の攻撃を邪魔するために動こうとした瞬間

「エ〇〇プロージョン!!!」

遠くから真凜の声が聞こえてきたがそんなこと気にしてる余裕のない俺はカタナと鷹の間に割って入ったがバスターソードは止めることが出来なかった

鷹は腕を盾にしたがバスターソードを止めることは出来ずに体力を8割り近く持っていかれた

大男は勝利を確信したように獰猛な笑みを浮かべた

ドゴン!

大きな爆発音とともにあたり一帯が火の海になった

「Eチーム2人リタイア、Fチーム2人リタイア Eチーム全滅によりFチームの勝利」

そうアナウンスが聞こえてきた

大男は呆然としていた

「(真凜の魔法か!?魔法ってこんなに広範囲に大火力で放てるものなのか)」

「やったな守」

鷹が作戦通りと言いたげな顔をして声をかけてきた

「作戦と違うのだが?」

「あれ?守に伝えてなかったっけ?俺達と一緒に相手全員を爆発させるのが作戦になったって」

「聞いてねーよ!仲間に殺されるとか思ってもいなかったわ!」

「おー珍しく守が怒った」

愉快そうに笑う鷹の顔に俺はアイアンクローを食らわせた

「痛い痛い痛い!悪かったよ」

謝ったので解放してやる

「MVPの真凜の所に行こうか」

「そうだな」

そういうと俺と鷹は大男達を放って真凜の元へ歩き出した


「真凜ナイス魔法だったよ」

「それより私鷹に1つ聞きたいんだけど」

「なんだい?」

「何で私の魔法であんた達も死んでるの?」

「おい鷹 真凜は何も知らずに魔法を放ったのか?」

「本来は落とし穴か沼地で足止めしようと思ったんだけど戦う場所が変更になって仕方がなく僕達で足止めしてたんだ」

「俺は何も聞かされてなかったけどな」

「結局鷹の手のひらの上で踊らされてたってことね」

「まー勝ったんだしいいじゃない」

「今回は多めに見てやるが次からはしっかり伝えておいてくれよ」

「善処はするよ」

そういうと俺達3人はハイタッチをしてみんなが集まってる所へ歩き出した

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