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1話

初めまして群武と申します

今回処女作を投稿させて貰いました

近年VRが話題になっているのに対してARはあまり聞かなくなってきたので敢えてARを題材にして小説を書いてみました

誤字脱字、違和感のある文章になっていると思いますが読んでいただけると嬉しいです

 2020年

 これまでのeスポーツとは全く異なった種類のゲームが正式タイトルとして決まった

 拡張現実型サバイバルゲーム

 その名も「ARS」

 このゲームは自分をカスタマイズしたりアニメのキャラクターになりきりながらサバイバルゲームをするというものだ

 従来のサバイバルゲームは銃を使っていたが今回は剣や魔法、爆弾、レーザーなども使えるということもあり正式タイトルになる前から世界で大流行した

 ARSが正式タイトルに発表されて直ぐに高校のインターハイが開催されたり世界大会が開催されるほどにまで成長した



 2030年春

 今日俺は入学式のために1人高校に向かって歩いていた。

 家から高校までは歩いて20分もかからないくらいの距離だが1人で寂しく歩くには少し長いので動画を見ながら歩いていた。

「おい守勝手に1人で行くなよ」

「そうよ、少しくらい待ちなさいよ」

 そう言って声をかけてきたのは小学校からの幼馴染の二条 鷹と船岡 真凜だった。

「待ち合わせの時間までに出てこなかったお前達が悪い」

「「春眠暁を覚えずかな」」

「要するに寝坊ってことだろ」

「なんの動画?」

 露骨に話題を変えてきたな。

「去年の神風(かみかぜ)高校の試合」

「去年のってことは決勝の試合?」

「そうそう、当時2年生だった女の先輩が凄く活躍したけど最後に負けてしまったんだよ」

「あの試合はめっちゃ痺れたよね」

「そんなに良かったの?」

「あの先輩とチームが組みたいからこの高校選んだくらい良かった」

「ってことは守も鷹もARS部に入るの?」

「「もちろん」」

「今年から私もARSやっていい事になったから色々教えなさいよね」

 真凜の実家は父がサバゲーの専門店を開いており中学までは実家の手伝いをしており部活には所属出来なかった。母親はと言うとプロのライトノベル作家でずっと原稿と勝負をしているらしい。高校では好きなことをしていい代わりに中学生の間は家の手伝いをしていた様だ。

 そんなやり取りをしている間に校門をくぐり抜けていた。

 今日は入学式があるので新入生らしい学生はみんな同じ方へ歩く。

 体育館へ入るとパイプ椅子が並べてありもう半分以上は埋まっていた。

 俺たち3人は並んで座り式が始まるまで他愛もない雑談をしながらまっていると、10分もしないうちに式は始まった。校長の長い話や新入生代表の挨拶が寝ている間に終わりクラス発表のされている掲示板へと向かった。

 Cクラスの覧に3人とも名前が載っていたが他の生徒は知らない人ばかりだ。

 クラスを確認したら早速教室に行くことにした。

 教室のドアには座席表が貼ってあり確認をすると俺と真凜は前後で鷹は俺の隣に名前が書いてあった。

 教室へ入り俺は座席へと向かうとそこには見知らぬ大男が仲間と思われる奴らとの大声で話していた。

 俺は自分が間違えたのかと思いもう一度座席表を確認する。やはり間違っていない。

 流石に担任が来るまで立ちっぱなしと言うのも嫌なので退いて貰えるよう頼むとしよう。

「すまない。そこは俺の席だと思うのだが」

「あ〜?別に今ぐらいいいだろ。HR始まるまで適当に時間でも潰しといてくれや」

 まさか言い返されるとは思っていなかった俺は取り敢えず隣の席の鷹の方へと行った。

「まさか初日から席を奪われるとは思ってもいなかった」

「変なやつに目をつけられないように今は大人しくしておいた方が良さそうだね」

「初日から喧嘩としないでよね」

「心配しなくても俺が喧嘩を売ることはないよ」

「確かに守は買取専門だもんな」

「喧嘩を売るのは鷹の専売特許だしな」

「2人とも喧嘩したらどうなるか分かってるよね?」

 ニコリと笑っている真凜だが目が笑っていないのが怖すぎる。

 ガラガラガラ

 扉が開き担任らしき人物が入ってきた。

「みなさん席に着いてください。」

 そう言うと俺の席に座っていた大男も自分の席へと戻って行った

「私はこのクラスの担任を任されました西村 光一と申します。以後よろしくお願いします。まず最初は自己紹介からして行きましょうか。名簿順にお願いします。では青木くんからお願いします。」

 そう言われると指名された青木は自己紹介を始めた

 緊張のせいか特に面白みのない自己紹介が続いた。

「名前は二条 鷹です。西上中学から来ました。趣味はゲームと読書で嫌いなものは勉強です。部活動はARS部に入ろうと思っています。これから3年間よろしくお願いします。」

 気づいたら鷹の自己紹介が終わっていた。

「(あと俺まで5人か。流石に少し緊張してきたな。少しは自己紹介で言うこと考えておくか)」

 そんなことを思っていると

「平田 満です。東中学から来ました。よろしくお願いします。」

 なんとも当たり障りのない自己紹介が終わり次は

「船岡 真凜です。西上中学から来ました。趣味は読書とゲームと運動で嫌いなものは美術系全般です。勉強も苦手なので教えてくれる人大歓迎です。」

「(真凜が勉強苦手なんて初めて聞いたな。確か中学の頃はクラスでも上位に入るほどだったはずなのに。)」

 真凜の自己紹介が終わったので次は必然的に俺の番か

 ここは当たり障りのない普通の自己紹介をしておこう

「本城 守です。西上中学から来ました。趣味は運動全般です。中学ではサッカー部に所属していました。高校では新しいことに挑戦したいと思っています。3年間よろしくお願いします。」

「おい、西上中学の本城ってあの噂の?」

「流石に違うだろ」

「あんなヒョロっちい訳ないだろ」

 俺の自己紹介が終わると周りが何やらコソコソ話し出したがそんなこと気にする必要ないか

 その後も自己紹介が続き大男の番もあったが特に興味がなかったので聞かなかった。

「これでHRを終える。一応今日から部活の仮入部期間が始まっているので興味のある部活には積極的に行くように」

 そう言うと担任は出ていってしまった

「部活見学行く?」

「「当たり前じゃん」」

「だよね」

 俺達はすぐに第2体育館へ目的のARS部を見学しに行くことにした

 第2体育館の前に先輩と思わしき人が立っていた。

「新入生の子かな?この紙にクラスと名前と経験の有無書いてくれる?」

 言われたことを俺達は紙に書き先輩に渡し中へ入ることにした

 そこには30人ほど新入生がおり1箇所に固まっていた

 俺達もそこへ向かう。中にはあの大男とその取り巻きや平田など見覚えのある顔が何人かいた。

 どうやら俺達が時間的に最後だったらしく俺達が入ってくると1人の女の先輩がこちらに向かって来て立ち止まった

「新入生ようこそ!私は神風高校ARS部の部長で塚原です。どうぞよろしくお願いします。仮入部期間の初日から来てくれてありがとう。本日はARSの魅力を知ってもらうためにルール説明の後試合をしてもらおうと思う。ではまず簡単にルールと流れを説明する」

 流れはこうだ

 1、全員ARS用のスーツとゴーグルを着用する

 2、職業を選ぶ

 3、武器を選ぶ(職業を魔法使いにして武器を剣にすることも可能)

 4、試合開始

 今回のルールは殲滅戦

 勝敗の決し方は相手チームを全員倒せば勝ち(体力制で体力が0またはリタイアしたらフィールドから出る)

 本来はもっと細かいルールがあるが今回はこれだけだ

「ではこれからチーム分けをするから呼ばれた者はこちらに並んでいってくれ」

 各チームに経験者は入れるみたいでAチームとBチームには先輩が2人入り7人チームCチームからFチームには新入生の経験者がチームに入り5人みたいだ

 俺達3人はFチーム、大男と取り巻きはEチーム、平田はCチームだった

「これからA対B、C対D、E対Fで順番に試合をしていく。ではAチームとBチームはフィールドに入れ。」

 フィールドは縦横100メートルほどあり森林ステージの様だ。大会だとステージの種類は毎回バラバラだったり決まっていたりする。ステージが決まると30分ほど作戦タイムが設けられ試合開始5分前に位置につきスタートの合図を待つ。という流れになる

試合が始まり30分ほどすると試合は終了した。

「1試合目はめっちゃ派手だったな」

「そうだね。やっぱり初心者ばっかりだとそうなるよね。しかも先輩達が上手いこと鼓舞してたんじゃないかな。」

「いきなり乱戦になっちゃったもんね」

「1試合目も終わったことだし簡単に作戦でも立てようか」

「そうだな。」

「他の2人も呼ぶ?」

「いや、あの二人には楽しんでもらいたいし俺らだけでいいよ。ちなみに真凜は職業何にするの?」

「私はやっぱり魔法使いかな。ド派手に魔法を使いたい」

「「俺たちを撃たないでくれよ」」

「そんな事しないわよ!それになりたいキャラもいるしね」

「魔法は声量がものを言うから真凜にはもってこいかもね。守はやっぱ騎士?」

「そうだな、今回は暗黒騎士ってのもアリだな」

「騎士と暗黒騎士って何か違うの?」

「騎士は平均的に全ての能力が少し高いけど暗黒騎士は自分の体力が少なくなるほど攻撃力が上がるんだ」

「ピンチになればなるほど攻撃力が上がるなんてヒーローみたいだね」

「たまに攻撃力上げようとしすぎて自滅しているやつとかいるけどな。ところで鷹は何にするんだ?」

「やっぱ工作員かな。真凜みたいに大声出せる訳でもないし守みたいに敵陣に突っ込みたくないし。取り敢えず作戦でも立てておこうか」

 鷹の作戦を聞いていると第2試合も終わったようだ

 どうやらCチームの勝利で終わったようだ

「(平田の試合を見逃してしまったか、あまり盛り上がってなかったようだしまーいいか)」

 取り敢えず俺達は職業と武器を選んだ

 俺は暗黒騎士なのでロングソードと手甲をつけ、鎧を着けている

 鷹は工作員なので森に合わせたギリースーツにトラップ類のカード、武器は短剣とナイフを装備しているみたいだ

 真凜はどうやらアニメのキャラを再現した装備のようで黒マントに黒ローブ、とんがり帽を身にまとっていた、武器はやたらと大きな杖だ

 後眼帯を付けていればほぼ完璧だったが流石に遠近感が狂うようで付けていないみたいだ

 ちなみにロングソードや短剣とか言っていたが実際に持っている訳ではなくARS専用の棒にAR映像を投写し剣のように見せているだけなので専用のゴーグルを付けないと全身タイツでチャンバラをしているという滑稽な姿に写ってしまう

「では時間になりましたので第3試合を始めたいと思います。」

 そんなアナウンスが聞こえてくると上空にカウントが出てきた

 3、2、1、0 START

 STARTの合図が出たので俺は少しずつ前へ進んでいく

 今の陣形は最後尾から真凜、俺、初心者2人という並びだ

 鷹は工作員なのでフィールドを駆け巡っている

 なぜ初心者2人が前に行きたいかと言うとド派手に戦いたいらしい

「(取り敢えず相手の出方を伺うか)」

 先頭の2人が見えるくらいまで進み木の影から様子を見た

 すると

「「「オラオラオラァ!」」」

 見るからに脳筋のような格好をした大男と仲間2人を連れて突っ込んできた

 流石に初心者2人が厳つい男3人と渡り合うのはキツそうなので2人が交戦している間に俺は大男の後ろへ回り込み後頭部目がけてロングソードを振り下ろした

「っ!」

 咄嗟のところで大男は体を右へずらしたがロングソードは右肩に当たった。体力はそんなに削れなかったが体勢が崩れたので取り敢えず逃げることにした

「待てゴラァ」

 不意打ちをされた大男は顔を真っ赤にして俺を追ってきた

「(あれくらいで頭に血が上るなんて相当短気なんだな)」

 それから取り敢えず俺は右に左とフィールドを走り回り大男を巻くまで走り10分ほど経った頃だろう

「ボン!」

 と大きな爆発音がした

「Fチーム2人リタイア、Eチーム2人リタイア」

 どうやら鷹のトラップで初心者2人と大男の仲間2人がやられたようだ

 これで3対3か

 取り敢えずマップを見て鷹のいる所まで走った

「大男は巻けたかい?」

「一応居ない様だし巻けたんじゃないか」

「取り敢えずここまでは予定通りだね」

「まさか無策で突っ込んでくるような脳筋だとは思っていなかったがな」

 そんなことを言っていると

カコン

 そんな軽い金属音がした瞬間

キーン!

「「!!!」」

 俺の視界は真っ白になり音も聞こえなくなってしまった。

最後まで読んでいただきありがとうございます

もし良ければ感想お待ちしております

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