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5.召喚の意味

図書館にあるめぼしい本を漁った所、国の現状がだいたい予想できた。

この国はよくあるパッとしない普通の農業国。

特徴と言えば国の端っこにある魔の山ノルトベルグがあるのが他の国とは違うことくらい。

この山は噴煙代わりに魔獣を生み出し、まき散らしている。

山のすそ野は魔の森と呼ばれ、魔獣が徘徊する地域なのだそうだ。

普通の魔獣だったら、なんとか国の騎士団が倒すことが出来るのだが、何百年か毎に出現する魔獣の王には歯が立たない。

倒す方法はただ一つ。

王家が管理している国宝の剣だけが魔獣の王に対抗できるらしい。

ただし、その剣が扱えるのは膨大な魔力を持つ者のみ。

そのために、この世界の人間には持ちえない魔力の量を持つ人間を召喚するのが慣例だと。

「なに、これ。他力本願もいいとこでしょ。」

なぜこの世界の誰も使えない剣がこの世にあるのか、おかしいだろう。

でもこれでわかった。

今この国は魔獣の王の脅威にさらされているのだろう。

だから、この前の召喚が行われた。

だから、魔力が多い者として真琴が呼ばれ、私とは違う待遇で着々と準備をしているのだろう。

ここに来た最初の日に、何かを測定すると言われて計ったら係りの人が結果にがっかりしていた。

「全くない…。」

とつぶやいていた。

あれは私に魔力がなく、役に立たないとみなされたから。

「ふん、魔力がなくったって、この桜さん役に立つんだってとこ見せてあげるんだから。」



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