表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

名無しの物語

作者: 雨月ささら

ジャンルが分からん!


ノープラン作品です。ごめんなさいm(_ _)m

 朝、優しく揺り起こされた少女。少女は母親に話し出しました。


 ついさっきまで見ていた夢。


ほんの少し不思議な夢の話を──



 目が覚めると、青い空が広がっていました。


(あれ?ここはどこ‥?)


 辺りを見回してみても、草しか見えません。

 どうして、こんな所にいるのかも分かりません。何より、身体が自由に動かないのです。


 (どうなっちゃたんだろう‥私の身体‥‥)


 とても、不安で仕方ありません。

 そんな彼女に話しかけた青年がいました。


「知りたいか?」


(えっ…?)


 彼女は不思/ら思っているだけなのに、どうして分かったのだろうと。

 それでも、彼女は答えました。


(うん!知りたいです!!)


「そうか」


 そんな返事の後、身体が持ち上げらました。

そして、連れて行かれた先は水たまりでした。


(‥っ!?)


 彼女は、水たまりに映った姿に驚きました。

その姿は、くまのぬいぐるみのストラップでした。

 チリンと、鈴の音が響きます。


(なんで‥?何がどうなっているの‥‥?)


彼女は呆然と、水たまりに映った姿を見つめます。


「‥‥」


 そんな、彼女に青年は沈黙したままです。

 彼女は、青年に尋ねました。


(あの…、私がこんな姿になった理由を知っていますか?)


「‥‥」


青年は沈黙を守ります。

 鈴が風に揺れて、チリンと鳴りました。


(あのっ‥!)


「知りたいか?」


青年は、再び聞きました。


(知りたい‥‥です!)


「そうか」


青年は、彼女を手のひらに乗せたまま歩き始めました。



 空が茜色に染まる頃、ようやく青年が足を止めました。


(ここは‥?)


 見覚えのある交差点。たくさんの人と車で溢れかえっています。

 

(‥‥)


その中で、目を引く物がありました。

それは、枯れた花です。悲しそうに風に揺れています。


(あっ‥)


その時、彼女はすべて思い出しました。



誰かの叫び声。


遠くなる意識の中で、助けを求めて伸ばした手。



その先に、あなたが居た事‥‥




すべて思い出しました。




そして、別れの時間が迫っている事も‥‥



(‥‥‥‥っ!!)



夕暮れ時。彼女は、伝えたい事を言葉にしました。


それは、届くことはありませんでした。






夕暮れの街。少女は、迷子になってしまいました。


人通りがなく一人で途方に暮れていると、どこか懐かしい雰囲気を持った人を見つけました。


少女は追いかけますが、追い付くことはできません。


それでも、追いかけて


追いかけて


空に星が輝く頃、


少女は自分の家の前にいる事に気づきます。


さっきの人は、どこにも見当たりません。



少女は何もいない空間に呟きました。


「ありがとう」



その言葉は夜風がそっと、何処かへ運んで行きました。




 

ありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ