恋人が持ち帰ったのは、子供みたいな贈り物
不器用な恋人が持ち帰ったのは、子供みたいな贈り物。
家に着くと、向かいから見覚えのある車がやってきた。
見間違いではなかったようで、降りて来たのはレオと――――
「クシェルだよ。お久しぶりです。ジーナさん。」
「あら、クシェルじゃない。久しぶりね。最近会わないからどうしてるのかと思ってたのよ。」
「レオとは毎日会ってるんですけどねー。またお邪魔させてください。」
「いつでも大歓迎よ。」
隣でなされる会話を横に、レオが無言で俯いている。
「レオ?どうしたの?」
「あー.....楽しかったか?」
「うん、すごい楽しかった。レオがお母さん似って言ってたの分かったよ。」
「そうか?あの、これ......」
「何この紙袋?」
「いや、クシェルとゲーセンで夢中になってたらついな......」
貰った紙袋の中を見ると大量のぬいぐるみ。アザラシに至っては1.2....4つもあるようだ。
「これ、全部取ったの?」
「面白かったよー。セラがアザラシと可愛いの好きだからってもう必死で。」
「おいクシェル....!」
「すまん、勢いで取りすぎたから多かったら持って帰る。」
恥ずかしそうに、でも何かを期待する顔は子供みたい。
「ははっ」
「なんだよ、ガキくさいか?」
「ううん、嬉しいよ。囲んで寝るね。」
「.......そうしろ。」
「レオ、今日子供みたい。」
「悪いかよ。」
「たまにはいいんじゃない。可愛い。」
「〜っ!お前は何買って来たんだよ!」
「これよ。」
「......マジか。よくセラが買わせたな。」
「母親舐めんじゃないわよ。娘にしっかり投資させてもらったわ。今度のデート、楽しみにしときなさい。」
「俺の反応見て楽しんでるだろ.......」
「当たり前よ。威力の高そうなのを選んでおいたわ。一緒に見ても楽しいんじゃない。」
「........拉致られたことは腹が立ったが投資には感謝する。明日来た時見るわ。」
「貴方が素直に感謝を言えるようになったのも成長よねえ。ほんとセラちゃんにはいくら投資してもいいわ。」
「学校でも面白いですよ。セラの一言で一喜一憂。見せ物レベルです。」
「あらそれは見てみたいわね。クシェル、また報告よろしく。」
「はい。」
どうやら同盟が組まれたらしい。レオが孤立していく未来が見える。
「クシェルお前、送らないぞ.....!」
「僕はジーナさんに送ってもらうから構わないよ。セラと仲良くすれば。」
「そうしなさい。ライくん帰るまでまだ少し時間あるでしょ。」
「え.....」
「おい......」
行ってしまった。あの両国は中々結束力が高いらしい。
「.....中、入る?」




