空想
望んでいない日が続き
明日が来るとは思わない
あの頃を幼心で重ねると
胸のスライドショーが動きだす
人の五感が一つ欠けると
ポッカリ心に穴が空く
雨は下がって
空には水溜まり
ぼくの人生は
毎日逆立ちしてる様に
水溜まりに写る虹の架け橋を
アメンボが渡ってる様に
夢と現実を
吊るされた男が空想する
想いを寄せた回想の
スライドショーの幕は降り
幻の中で現実の
虹を求めて彷徨い歩く
何度も漕いでいたペダル
ブランコの様に後退り
目の前の道のりも見えず
あの時の笑顔が邪魔をする
恋なんてみな同じ
無限に膨らむ
空想なんだよ……