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異世界狩猟物語  作者: 田島久護
沿岸地域統一編

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モノイエ市長との会談

「いやいやあの手配書の人相悪すぎてこの人と似ても似つかないじゃないっすか!」

「そんなもの奴らからすればそう見えるだけで良くある話だ。酸いも甘いも知る我々はそんなものでは騙されない。いやぁこれは良い投資先が見つかった」


 一緒に居た人たちは何故か湧き上がる。僕は何も答えて無いのに何故……。勝手に話は進んでいて中にはルロイに行き先を変更する人まで出てしまった。


これでは使者として不味いと考えて適当な理由を付けてその場から走り去る。うちのメンバーは玉藻も強化されティアも何故か強化していたのであっという間に中間地点まで走り切った。


「ここは無理してでもモノイエまで走った方が良さそうっすね」

「だな。皆行ける?」


 僕の問いに皆余裕で頷いてくれたので先を急ぐ。畑仕事したりして足腰が強くなったのか走ってると元第八騎士団長のイトルスが追い付けない状態になり休憩を入れたりした。


「よしこのまま市役所に直行だ!」


 検問も問題無く通過し町中をゆっくりと移動する。ルロイの隣の市だからか人が兎に角多くて住民以外に手練れの冒険者っぽい人や人相の悪い人も見掛けた。


やはり竜神教(ランシャラ)に対して思う所がある人が多い証拠なのだろうなと感じる。別に強制されなきゃまだここまでにはなって無かったんだろうなとは思う。


薬物もやり過ぎだしかなり竜神教(ランシャラ)側も焦っているのを感じる。具体的に何に対してかは分からないけど。


「ご用件は何でしょうか?」


 モノイエの市に入り真ん中に聳え立つ芸術的な建物に入り受付に向かい用件を伝える。すると直ぐに秘書の方が受付に来てくれてそのまま市長室へと案内してくれた。


丁度僕らの前に来客があったようで扉の前で待っていると少しして中から人が出て来た。イトルスが急いで僕らの前に出て視線を遮ったので何かと思って隙間から出て行った人物の姿を見ると竜騎士団(セフィロト )の紋章がマントに大きく刺繍されていた。


「よく来たね」


 中へ入るとサンタクロースみたいな人当たりの良さそうな顔と恰幅の良い人がスーツを着て机に両肘を乗せて手を組みこちらを見ていた。


「こちらルロイ市長の親書です」

「ありがとう」


 手紙を開けて中を見た後直ぐに近くにあった火打石を鳴らし火を付けてガラスの瓶に放り投げる。見た目と違う行動に僕らは驚く。


「ご苦労様だったね。のんびりするも良し直ぐに帰るも良しだ。港に行けば船が来ているだろうから乗って行くと良い」

「あのーお返事は」


 イトルスの問いにモノイエ市長は目を丸くした後口を開けて笑うとさっき燃やした手紙を放り投げた瓶を指さした。


どうやらルロイの親書は意味が無いみたいだ。僕らはそのまま一礼して市長室を後にする。


「どうしますかね」

竜騎士団(セフィロト )も居たしここはさっさと帰った方が得策だろうね。ここで戦闘をして面倒を起こして迷惑をかけるのは避けたい」


 何事もそう上手くは行かないなと思いながら一つ溜息を吐いて僕らは港へと移動する。モノイエ市長の言葉からして船長なりが船を出して何かの用でこちらに来ているようなので探してみる。


「康久! こっち!」


 港で船を見て回っていると聞き覚えのある声がしてその方向を見るとマリアンヌさんがこちらに向かって手を振って居たいので急いで皆で駆け寄る。


「良かった間に合って」

「迎えに来てくれたんですか?」


「ちょいと用があったのとモノイエからルロイに返却物があるから取りに来いって言われてアタイが出向いたって訳よ」

「返却物?」


 ルナの問いに対して微笑みながら口に人差し指を当てた。その用があったからこそモノイエが使いの者を寄越せと言ってきたのか。なら僕らも船で運んでくれれば良かったのに。


「どうやら色々行き違いと言うかタイミングが悪かったみたいだねぇ。アンタたちの仕事は無駄になって無いから安心しな!」

「いやぁどうなんすかね閣下の顔が広く知れ渡って損しか無いと思いますけど」


「そうかい? アタイらからすりゃ得しかないけどねそれも」


 イトルスとマリアンヌさんが自然と会話してるんだけど知り合いだっけな。第一閣下なんて僕が呼ばれてるのにツッコミが入らないのも妙だ。


「あの、マリアンヌさん」

「あ、悪い出向の準備が遅れてるみたいだからまた後でね。さっさと船に乗って寛いでてくんな! 準備が出来次第即発つからね!」


 尋ねる間もなくマリアンヌさんは船員たちのところへ移動し積み荷を運ぶ指示をしたり受け渡しのサインをしたりと忙しなく動き出してしまった。


まぁまた機会があれば聞けば良いかと思いつつ僕らは甲板の邪魔にならないところでくつろぎ始める。


「いやぁ久し振りの船の上は落ち着きますなやはり」

「アンタこっちの出身だったの?」


「あー口が滑りましたね。そうです本当はルロイの出身なんですよ僕。色々あって小さい頃に離れたので知り合いって程の人は居ませんから問題無いですけど」

「懐かしき我が故郷?」


「うーん懐かしいのは故郷より船ですね。ルロイの思い出ってあまりないですけど船の上は揺り篭に揺られてる感じしません?」


 そう言われて寝そべって見るもあんまりそんな感じしないなぁと答えると人によりけりですねと苦笑いされてしまう。御両親は船乗りなのかと尋ねるとそんな感じですと曖昧な返事をされた。


イトルスに関しては謎が多い。元々襲撃に遭った時も変だったけど騎士団を捨ててこっちに付いたり思想的にも凡そ竜神教(ランシャラ)信者とは思えないものばかりだ。









読んで下さって有難うございます。宜しければ感想や評価を頂ければ嬉しいです。

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