勇者と仲間と魔王と主人公
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しばらく部屋を探検して見た所、ここは王座の間?だと判断する。
まぁ、豪華な椅子があるし、廊下よりも豪華な装丁だし、間違い無いだろう……多分。
「…と言うか、この部屋からどうやって出よう」
探検してる間、出口を探していたのだが出口らしき物は発見できなかった、しかし無い訳が無いのだ…だって先程の父親と名乗る人はこの場に居ないのだから、この部屋から出て行ったと考えて良いだろう。
「……はぁ…」
思わず溜息を付く、出口が無ければ他の所を探検する事も出来ないのだ、精神年齢はアレだから探検を楽しむ何て変だが、恐らく肉体に精神が引っ張られているのだろう、その証拠にメッチャ楽しい、前世では動いたら負け等と言っていた筈なのに。
《ギイィィィー…ガチャン!!》
誰かがこの部屋に入って来た、金髪碧眼のイケメンー推定年齢18歳ーだ、お供なのか魔法使いらしき女性ー推定年齢20歳ーを連れて居る、もしかして勇者と言う存在なのだろうか。
「……子供?」
「子供、ですね…しかも幼い」
勇者 (仮)と魔法使い (仮)が俺を見てボソッと呟く…子供って、確かに子供だが、精神年齢なら君達より年上だぞ?
あ、それはそうと…自己紹介しといた方が良いよな。
「初めまして…俺は…えと、サクヤって言います。」
名前は少し悩んだが下の名前だけ告げた、俺の名前は中性的…な筈だし。
「初めまして…俺はアラキナ、勇者をやっている。」
「あら礼儀正しい子ね、初めまして…私はイーシェ、魔法使いをやっているわ。」
おぉ、予想が当たって居た…流石、元女の勘
「君はこんな所で何をやっているんだい?ここは君の様な子供が来るべき場所じゃあ…」
「良く来たな、選ばれし勇者と、その仲間よ」
勇者が俺に話しかけて来たのを遮って誰かが2人に声を掛けた、2人は警戒し声のした方に振り向く、俺も吊られて振り向くと悪役っぽい笑顔を浮かべた、魔王の様な格好をした父親が居た。
「くっ、魔王か!!ここで会ったが百年目!!」
「私達に倒されて貰います!!」
「やって見ろ、そして実力の差を思いしれ!!」
………なんだ、このカオス…魔王?え?俺の父親、魔王なの?…って事は、王子は王子でも俺は魔王子って訳か?……うわぁお、マジかよ…
主人公、千代原 咲夜
イケメンに弱い、父親が魔王と知り呆然としている。
父親、魔王 (名前はまだ不明)
子煩悩で、愛する息子が呆然としてる姿を可愛いなと見ている。
勇者、アラキナ
魔王退治に来た勇者、サクヤは迷い込んだ普通の子供だと思っている。
魔法使い、イーシェ
勇者について来た魔法使い、勇者と同じくサクヤを迷い込んだ普通の子供だと思っている。
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