神様の呟き
しばらくして、光が収まるとそこには神様だけが居た。
「…はぁ…、素直じゃないですねー、あの人…」
ため息をつく神様、その顔には呆れた表情が浮かんでいる。
「1つ目の願いは皆の悲しむ顔を見たく無いから、2つ目の願いと3つ目は意味が分かりませんがー」
まぁ、どうせくだらない事なんでしょーねー等と呟く神様、その考えは当たっている。
1つ目の願い、千代原 咲夜の記憶を消す、これは好きな人達が悲しむのを嫌だったから。
2つ目の願い、神様と友達になる、それは神様がイケメンだからと言う理由だけではなく、神様がどこか寂しそうに見えただからである。
3つ目の願い、男に性別転換する、これはぶっちゃけると女性特有の生理痛等の痛みが嫌なので男になったのだ。
そんな事を神様は知ってか知らずか、無表情だった顔にうっすらと笑顔を浮かべ、楽しそうに鼻歌を歌っている。
「なんだか、面白い事になってきましたねー、いやー、わざと殺したかいがありましたー」
どうやら、この神様…不注意ではなく、わざと千代原 咲夜を殺したそうだ。
「ちょっと、神様!!あんた何やってるんですか!!」
そう怒鳴り込んで来たのは背中に白い翼を生やした少女
「あ、天使さーん、お久し振りですー」
「お久し振りですー、じゃない!!!!なにやってやがるんですか、幾ら最高位の神様と言えど勝手な行動は困ります!!」
「てへぺろーんぬっ☆」
星が付く勢いで、真顔で言い切った神様、イケメンだから可愛らしく見えるものの、実際の年齢が地球が生まれる少し前なのでものすごいおじいちゃんがやっている事になる。
「なぁーにが、てへぺろーんぬっ☆ですか!!そんな事をやってる暇があったら仕事して下さい、神様!!」
そう言うと白い空間から忽然といなくなった天使。
「まぁ、精々頑張って下さいねー千代原 咲夜さん」
ボソッと呟いた声は白い空間に響くだけだった。
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