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魔界な人々

神樹な一族の私と捕獲な天使のこいつ

短編の電波が来てしまいました。

よろしくお願い致します。

いい天気だなぁ…。

私はそうおもいながら公園の東屋のベンチで伸びをした。


綺麗に整備された運動公園の池には悠々と鯉が泳ぎ亀が甲羅干ししてるのが見えた。


池の周囲を何人かの年配者が運動なのか歩いてるのが見える。


「まあ、この公園大きいからね…。」

一人言を呟いてボーッと池の方を眺めた。


今日は休み、特にすることもないし、裏と言うか本業の依頼もないし…第一家にいると母親がデートの相手もいないんかいってうるさいから逃げてきた。


別に働いてるんだから彼氏なんか作らなくてもいいじゃないさ。


自動販売機で買ったペットボトルのゆるるん茶を飲みながら思った。


「まあ、結婚しない娘が心配なんだろうね…本業をつぐ都合もあるし。」

ボソリと呟いて目をつぶった。

別に寝るわけじゃないけど…心を落ち着けるために…。


バサリと何かかけられた。

目を開けると網がかかってた。


黒いローブを来た金髪の男の青い目と視線があった。


「探しましたよ!お帰りください!」

男が言ったとたん場所が変わった。


どこかの事務所らしい廊下に虫取あみをかけられたまま座りこんだ。


おい、いったいどうなってる?


「アフィエス、どなたを連れてきたのですか?」

やっぱり黒いローブを着た銀髪の中性的な人が廊下の向こうからやって来た…背中に白い翼がある。


翼?あみ?なんか覚えがある?


私は本業で使うアイテムをそっとポケットから出して握りしめた。


「主任!捕獲いたしました!ハルカワ神社のオリハ姫神様ですよね。」

金髪の男が背中にある翼を嬉しそうにパタパタした。


やっぱりやつらか…まったく…魔連会と違ってめんどくさいったらありゃしないわ。


「私はオリハ姫神様じゃありませんよ。」

握りこんだ例の物をいつでも変化させられるようにして言った。

「嘘をおっしゃっても無駄ですよ、おサボりの常連オリハ姫神様の気配がびんびんじゃありませんか!」

金髪の男が主張したところで例のぶつ…神樹の小枝を変化させた…薙刀にかえて金髪男につきつける。

「残念ながら人違いです、人さらいさん?」

私は金髪男を睨み付けていった。


金髪男が網をかまえて緊張感がはしった。


「おやめください、アフィエス…あなた、またやりましたね…オリハ姫神様には巫女がいると資料に書いてあったはずですが…。」

中性的な人の方がふたりの間に入った。

「え?ええ?」

金髪の男は網をもったままあたふたしだした。

「あとで始末書ですね、原川(ハルカワ)喜美(キミ)様、ご迷惑おかけしました、私は天連ニホン支部主任、ティフェスと申します。」

お見知りおきをと銀髪の中性的な人の方が頭を下げた。


やっぱり天連かい!

まったくかかわり合いになりたくない!


世界には魔界、天界、人界、まあその他ある。

それぞれの世界で暮らしてる分には問題ないんだけど、そうは問屋がおろさない。


魔界の魔族や天界の神族が人界にはたくさん来ている。

その管理をしてるはずなのが魔族連絡会、魔連と天界連合なんだっけかの天連の連中なんだけど…天連の連中はやり方が荒いんだよね。


サボってる神族を虫取あみで捕獲はないだろう本当に。


ちなみに神樹の民って言うのは主に魔族が人族に対して被害を与えないように守る一族です。


うちは実はそこのカントウ本部なんですよ…めんどくさい。


とりあえず話すために場所を応接間に移動する。

事務員らしいベストスーツの天使の女性がコーヒーとお茶菓子を置いてくれた。


「本当に申し訳ありませんでした。」

アフィエスさんが応接間の床に這いつくばって謝った。

白い翼がぶるぶると震えている。

私は恐怖の大魔神かい…。

「べつにいいですよ、よく間違えられますから、天連の人達には。」

私は出されたコーヒーを口に含んだ。


本当にオフィスみたいで味気ない。

カントウ本部だってもっとこう雰囲気があるのにさ。


「オリハ姫神様があなたが生まれたときに直々に祝福をお与えになられたのでしたね。」

ティフェスさんがそっとざらめつき煎餅を菓子皿からとりながら言った。

「オリハ姫神様いわく我が伴侶定めたはずがなぜオナゴなのじゃですよ、あの人がときどきいなくなるのは男になる修行をしてるからです…よくわかんない神様ですよね、母親はさっさと彼氏見つけて嫁にいけっていってますけど、ひと悶着ありそうで面倒です。」

私もふくふく焼き煎餅を手にとって割った。


最近、前より男性的になってきて怖いんだよね。

いつ男になったから嫁に参れとか言われるかわからないから彼氏に被害のないように一人身貫いてるって言うのにさ。


私は煎餅を口に含みながらため息をついた。


「アフィエス、お詫びの印に護衛しなさい、オリハ姫神様は遠慮なく捕獲でいいですよ。」

ティフェスさんが底知れない笑みを浮かべた。

「はい、ティフェス主任。」

アフィエスさんがそういってたちあがった。


天使に護衛されるほど落ちぶれてないですよ。

まあ、黒いローブでも筋肉ついてるのがわかる長身でかっこいいけどさ。


「結構です。」

面倒だし…,間違いなくオリハ姫神様が過剰反応する。

「そうおっしゃらずに、好きなようにお使いください。」

ティフェスさんがニコニコ言った。

「必ずお役にたちます。」

アフィエスさんが言った。

幻のワンコしっぽが見えたみたいだ。

「ついてくるなら黒いローブ脱いでください。」

私はため息をついた。

どこの秘密結社の人かと思われるよ。


アフィエスさんが意外と素直に黒いローブを脱いだ。


「なんで鎧何ですか?」

私は絶句した。


ファンタジーの軽量鎧のような格好でアンダーも明らかに軍服だ。


「天界軍所属ですから、天界連合軍が正式名称です、天界を守る軍人が隊員なんです。」

ティフェスさんがニコニコ言った。


つまりこの人も軍人かい?



「普通の格好してください。」

頭を押さえながら私はいった。


本業軍人が網をもって神族捕まえてるんかい!

天界はどうなってる!


かくして私に天界連合軍の護衛がついてしまった。

オリハ姫神様が面倒くさいです。


仕方なく昨日は家に連れ帰りました。


お母さんが彼氏つれてきた~天使?いいじゃない~!

って昨夜大騒ぎでした。

誤解解くまでお父さんは涙目だしさ。

嫁に行っちゃうのかって呟いて。


それ見て笑う妹ってなんかいやだ。

客間にとまらせましたよ、お母さんは部屋じゃなくていいのっていってたけどね。


本人?は網を抱えて私の部屋の扉の前に座り込みやがったのでそうそう客間に送り出してやりました。

どこのファンタジー戦士やー。


出勤前はオリハ姫神様の神事(ゴアイサツ)があります。

家から数分のところにハルカワ神社があるのでめんどくさいけど…まあ、赤子の頃からだしね。


「なんじゃ、そのでかぶつは…。」

オリハ姫神様が案の定私の後ろにたつアフィエスさんをみて不機嫌そうに言った。


アフィエスさんは普通のスペクロのパーカーにチェックシャツに細身のジーパンです…ええ、スペクロにかけこみましたよ、鎧脱がせて連れ込みました…コスプレみたいに見える軍服をお客にさりげなくみられて痛かったです。


オリハ姫神様の方は…。

明らかにまえより身長が高くなってる。

豊満な胸だったのに…平らになりつつある?


嫁にこい近いかもしれない。


「オリハ姫神様でございますね、アフィエスと申します。」

アフィエスさんが優雅に礼をした。

「…天使に用などないわ…喜美、もう少し待ちや、オノコになってみせるでのう。」

私の耳元に唇をよせてついでにあまがみしながらオリハ姫神様がささやいた。

「やめてください。」

ホントにこの人はもう…って神様か。

「すぐに仕事にお戻りいただきます。」

アフィエスさんが網を構えた。

「ふん、やってみよ、でかぶつ。」

オリハ姫神様が不敵な笑いを浮かべた。

「参ります。」

アフィエスさんが網を上段に振り上げた。


巻き込まれないように退避する。


「あの天使ちゃんじゃ無理なんじゃない?」

宮司のお祖父ちゃんが言った。

「どうでしょうか?」

私は戦う二人を見ながら端末のチェックを入れた。


副業から連絡が入っている。

なるほど…梅子さん転んだのか。

じゃ、今日は一人ですか。


「私は副業に行ってくるからごゆっくり、いってきます。」

そうにたぶん聞こえてない二人?に声をかけて動き出した。

「気を付けてね。」

お祖父ちゃんがヒラヒラ手をふったのでふりかえした。


「待ってください、送っていきます。」

アフィエスさんが網を振り回しながら言った。

「でかぶつ!油断大敵じゃぞ!」

オリハ姫神様が攻撃を仕掛ける。


こいつら待ってたら遅刻しちゃうよ。


「あとは任せて。」

お祖父ちゃんがニコニコ言った。


まあ、いざとなりゃお祖父ちゃんも神樹の民だしなんとかするよね。


これからしばらくこんな感じなのかな…。

私はめんどくさいと呟きながら職場のデイサービスに向かった。


ああ、私、本業は神樹の民な巫女。

副業はデイサービスの看護師です。


まあ、仕事にいってお年寄りに癒されてきますよ。

現実逃避かな…。


早く二人?とも天界に帰ってください。

やっと天使の虫取り網ネタが出せました。

駄文を読んでいただきありがとうございます。

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