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[注目度ランキング75位]異世界転生したらチート能力で最強になって、気づいたら美女たちに囲まれて国まで作ってた件  作者: 自ら(Youtubeで朗読ver投稿中‼️)
第7章 - 魔王城への進軍と最終決戦

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第55話:魔王降臨

 七人の全力攻撃が、魔王に届かなかった。


 煙が晴れた後、そこに立っていたのは、傷一つない魔王の姿だった。紫色の魔力の障壁が、全ての攻撃を防いでいる。まるで壁に向かって石を投げているかのような、圧倒的な力の差がそこにあった。


「これが...魔王の力...」


 クレアが、呟く。


 七人は、疲労困憊だった。魔力も体力も、既に限界を超えている。呼吸は浅く、視界は霞み、立っているだけで精一杯だ。


 兵士たちも、壁際で膝をついている。魔王の魔力だけで、圧倒されているのだ。


 だが、誰も諦めていない。


「まだ...戦える...」


 クレアが、剣を握りしめる。


 レンが、立ち上がる。七人も、それに続く。


 その姿を見て、魔王が微笑んだ。


「良い目だ」


 魔王の声には、どこか満足げな響きがある。


「お前たちには、教えてやろう」


 魔王が、玉座に戻る。そして、ゆっくりと座った。


「なぜ、我が創造魔法を欲するのか」


 魔王の目が、遠くを見る。


「我も、かつては人間だった」


 その言葉に、俺たちは驚く。


「数千年前のことだ」


 魔王が語り始める。その声は、どこか哀しみを帯びていた。


「我は、強大な魔法使いとして生まれた。幼い頃から、魔力は常人の数百倍。魔法を使うことが、呼吸をするのと同じくらい、自然だった」


 魔王の手から、小さな炎が生まれる。それが踊り、形を変え、そして消える。


「我は、世界を守っていた」

「魔物を倒し、災害を防ぎ、人々を救った」


 魔王の目に、懐かしむような光が浮かぶ。


「だが、人々は我を恐れた」


 その光が、暗くなる。


「『化け物だ』『人間ではない』『いつか我々を滅ぼす』」


 魔王の拳が、握られる。


「我は、ただ人々を守りたかっただけなのに」


 その声に、深い哀しみが滲む。


「そして、ある日」


 魔王が、天井を見上げる。


「裏切られた」

「我が信じていた者たちに、背後から刺された」


 魔王の体から、黒い気配が漏れ出す。


「封印された。暗い、冷たい、何もない場所に」

「何百年も、何千年も、一人で」


 魔王の声が、震える。


「封印の中で、我は考え続けた」

「なぜ、こんなことになったのか」

「なぜ、我は裏切られたのか」


 魔王の目が、俺を見た。


「そして、分かった」

「人間は、我を捨てた」

「人間は、恐怖のあまり、守ってくれていた者を排除した」


 魔王の魔力が、膨れ上がる。


「憎しみが、我を満たした」

「怒りが、我を変えた」

「そして、我は魔神となった」


 魔王が、立ち上がる。


「だが、創造魔法があれば」


 魔王の手が、空を掴む。


「この世界を、作り変えられる」

「憎しみも、苦しみも、裏切りもない」

「完璧な世界を」


 魔王の目に、狂気とも言える光が宿る。


 だが、その奥には、深い哀しみがあった。


「それは...間違っている」


 俺が、言う。


 魔王の目が、俺を見る。


「何故だ?」

「苦しみがあるから、喜びがある」


 俺が、七人を見る。


「憎しみがあるから、愛がある」


 七人が、俺を見つめ返す。


「それが、生きるということだ」


 俺の言葉に、魔王は沈黙した。


 数秒が、永遠のように長く感じられる。


 そして——


「ならば、力で示すしかない」


 魔王の魔力が、爆発的に増大した。


 それまでとは、比べ物にならない。まるで太陽が目の前で輝き始めたかのような、圧倒的な魔力が、玉座の間を満たす。城全体が、悲鳴を上げるように軋む。壁が割れ、床が砕け、天井から石が降ってくる。


「これが、我の真の力だ!」


 魔王が、両手を広げる。


「【魔王の権能】!」


 魔王の周囲に、四つの魔法陣が現れる。それぞれが異なる属性を持ち、異なる色を放っている。


「【闇の奔流】!」


 一つ目の魔法陣から、黒い波が押し寄せる。


「【雷の裁き】!」


 二つ目の魔法陣から、無数の雷が降り注ぐ。


「【炎の地獄】!」


 三つ目の魔法陣から、灼熱の炎が溢れ出す。


「【氷の牢獄】!」


 四つ目の魔法陣から、凍てつく氷が襲いかかる。


 四つの魔法が、同時に俺たちを襲う。


 それは、まるで世界の終わりを告げる天罰のような、圧倒的な破壊の力だった。闇が蠢き、雷が轟き、炎が燃え上がり、氷が全てを凍らせる。


「くっ!」


 俺は、創造魔法を発動させる。


「【創造魔法・絶対防御】!」


 巨大な障壁が、俺たちの周りに現れる。それが、魔王の攻撃を受け止めようとする。


 だが、魔王の攻撃は強すぎた。


 障壁が、音を立てて砕けていく。まるでガラスが割れるように、ヒビが入り、そして崩壊する。


「みんな!」


 俺が叫ぶ。


 七人が、それぞれに魔法で防御する。だが、防ぎきれない。


 闇が七人を飲み込み、雷が七人を貫き、炎が七人を焼き、氷が七人を凍らせる。


「ああああ!」


 七人の悲鳴が、玉座の間に響く。


 そして、七人が倒れた。


 クレアが、剣を手放して倒れる。リリエルが、杖を落として倒れる。ミーナが、弓を落として倒れる。シャルロットが、膝をついて倒れる。レイラが、短剣を落として倒れる。セレスティアが、祈りの途中で倒れる。アリシアが、剣を握ったまま倒れる。


 七人が、動かない。


「みんな...!」


 俺が駆け寄ろうとする。だが、体が動かない。


 俺自身も、魔王の攻撃でボロボロだった。体中から血が流れ、骨が軋み、意識が遠のいていく。だが、倒れるわけにはいかない。


 魔王が、ゆっくりと近づいてくる。


「お前一人では、何もできぬ」


 魔王の手が、俺に向けられる。


「創造魔法を、我に渡せ」

「断る...」


 かすれた声で、俺が答える。


「みんなを...守る...」

「無駄だ」


 魔王の手が、俺の額に触れた。


 その瞬間、俺の体から光が溢れ出す。創造魔法が、強制的に引き出されていく。


「あっ...!」


 痛い。


 体が引き裂かれるような痛みが、俺を襲う。創造魔法が、俺の体から離れていく。それは、まるで魂そのものを引き抜かれるような、耐え難い苦痛だった。


 意識が、途切れそうになる。


 だが、その時——


「レン...!」


 声が、聞こえた。


 クレアの声だ。


「諦めるな...!」


 リリエルの声も聞こえる。


 倒れていたはずの七人が、声を上げている。


「レンおにいちゃん...!」


 ミーナの声が、俺の心に響く。


「レンおにいちゃんは、あたしたちの希望なの」


 ミーナの声が、優しく、そして強く響く。


「レンおにいちゃんがいるから、あたしは戦える」

「レンおにいちゃんがいるから、あたしは笑える」

「だから、諦めないで」


 ミーナの想いが、俺の心を温める。


「私たちが、います...!」


 シャルロットの声が、冷静で、でも熱を帯びている。


「あなたは、私に考える楽しさを教えてくれました」

「一人じゃないんです」

「あんたは一人じゃない...!」


 レイラの声が、いつもの軽さとは違う、真剣な響きを持っている。


「まあ、あたしたちがついてるんだから、当然だけどね」


 レイラが、こんな時でも軽口を叩く。だが、その声には、確かな想いが込められていた。


「でも、本当は怖いんだ。あんたがいなくなるのが」

「だから、頼むよ。諦めないでくれ」


 レイラの声が、少し震える。


「共に、戦いましょう...!」


 セレスティアの声が、聖なる光のように、俺を包む。


「あなたは、私に愛を教えてくれました」

「私の、全てです」

「私たちの剣は、あなたのために...!」


 アリシアの声が、誓いのように響く。


「あなたを守ることが、私の全てです」

「どうか、立ち上がってください」


 七人の声が、俺の心に届く。


 その想いが、まるで暖かい光のように、俺の体を満たしていく。痛みが和らぎ、力が湧いてくる。


 俺の体が、光り始めた。


「何だと...!?」


 魔王が、驚きの声を上げる。


 創造魔法が、進化していく。


 七人の想いが、俺の創造魔法と融合する。それは、まるで七つの色が混ざり合って新しい色を作り出すように、まったく新しい力を生み出していた。


「これは...」


 俺の体が、さらに強く光り輝く。


「【創造魔法・究極形態】...!」


 創造魔法が、究極の形へと進化した。それは、もはや単なる魔法ではない。七人の想いと愛が形になった、奇跡の力だ。


 俺が、立ち上がる。


 傷が、癒えていく。血が止まり、骨が繋がり、魔力が溢れるように回復していく。その体は、まるで神々しい光に包まれているかのように、輝いている。


「これが...創造魔法の真の力...」


 俺が、自分の手を見る。


 そこには、無限の可能性が宿っていた。何でも創造できる。何でも実現できる。だが、それ以上に大切なのは、この力が七人の想いから生まれたということだ。


 七人も、立ち上がっていた。


 クレアが剣を握り、リリエルが杖を掲げ、ミーナが弓を構え、シャルロットが頭を上げ、レイラが短剣を抜き、セレスティアが祈りを捧げ、アリシアが剣を構える。


 全員の傷が、癒えている。


 七人の魔力が、俺と繋がっている。それは、まるで一本の太い絆の糸が、八人を結んでいるかのような感覚だった。


「みんな...ありがとう...」


 俺が、七人を見る。


 七人が、頷く。


「行こう」


 クレアが、言う。


「魔王を、倒す」


 八人が、並んで立つ。


 その姿は、まるで一つの存在のように、調和している。八つの力が一つになり、八つの心が一つになっている。


 魔王が、構える。


「面白い...」


 魔王の目に、戦いへの期待が宿る。


「その力、見せてもらおう」


 俺と七人が、構える。


 最終決戦が、始まる。

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