表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
[注目度ランキング75位]異世界転生したらチート能力で最強になって、気づいたら美女たちに囲まれて国まで作ってた件  作者: 自ら(Youtubeで朗読ver投稿中‼️)
第7章 - 魔王城への進軍と最終決戦

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

54/57

第54話:最強の戦鬼

 グランバロスを倒した後、七人はその場に座り込んだ。


 全員が、限界に近い。魔力も体力も、ほとんど残っていない。呼吸は荒く、汗が顔を伝い、手は震えている。だが、その目には、まだ光が宿っていた。


「魔王が...残っている...」


 クレアが、荒い息の中で呟く。


 その言葉に、七人が顔を上げる。


 そうだ。まだ終わっていない。四天王を倒しても、魔王がいる。本当の戦いは、これからだ。


 クレアが、剣を支えにして立ち上がった。


 その背中を見て、他の六人も立ち上がる。リリエルが杖を握り、ミーナが弓を構え、シャルロットが頭を上げ、レイラが短剣を抜き、セレスティアが祈りを捧げ、アリシアが剣を構える。


 兵士たちも、全員が立っていた。


 三十人。最初は百人いた遊撃隊が、今では三十人になっている。だが、残った全員の目には、強い決意が宿っていた。


「最後まで、戦います」


 兵士の一人が、言う。


「レン・タカミ様、我々は、あなたと共に戦います」


 その言葉に、他の兵士たちも頷く。


「ありがとう。みんな」


 俺が言うと、兵士たちが拳を胸に当てる。


 セレスティアが、前に出た。


「【聖女の祈り】」


 聖なる光が、全員を包み込む。傷が癒え、魔力が少し回復し、疲労が和らいでいく。だが、セレスティアの魔力も、既に限界だ。その体が、わずかに揺れる。


「セレスティア!」


 俺が駆け寄る。


「大丈夫です...これが、私にできる最後のことです」


 セレスティアが、微笑む。


「さあ、行きましょう」


 俺たちは、最後の扉に向かった。


 扉を開けると、そこには長い螺旋階段があった。


 それは上へ上へと続いていて、まるで天に続く道のように、果てしなく高い。石で作られた階段は、一段一段が高く、登るたびに息が切れる。だが、俺たちは止まらない。


 一歩、また一歩。


 階段を登りながら、俺は四天王のことを思い出していた。


 グランバロス。強く、誇り高い戦士だった。最期まで、その誇りを失わなかった。


 エルザ。美しく、哀しい魔女だった。孤独の中で、魔王に救いを求めた。


 シャドウ。影のように生きた暗殺者だった。居場所を求めて、魔王のもとに集った。


 ゴルディアス。不死の守護者だった。守るために、魔王から不死の体を授かった。


 全員が、魔王に救われた者たちだった。


「魔王は...どんな存在なんだろう」


 リリエルが、呟く。


「すぐに分かる」


 俺が答える。


 階段が、終わった。


 目の前には、巨大な扉がある。それは、これまで見たどの扉よりも大きく、重厚で、そして禍々しい。扉には複雑な魔法陣が刻まれていて、それが不気味な光を放っている。


 俺は、扉に手をかけた。


 深呼吸をする。


 そして、扉を開ける。


 玉座の間が、目の前に広がった。


 その広さは、想像を絶していた。天井は遥か高く、まるで空そのものが天井になっているかのように、果てが見えない。壁には無数の魔法陣が刻まれていて、それらが全て、部屋の中央に向かってエネルギーを集めている。


 そして、部屋の中央には、巨大な玉座があった。


 黒い石で作られた玉座は、まるで死そのものが座るための椅子のように、冷たく、重く、そして絶対的な存在感を放っている。


 その玉座に、魔王が座っていた。


 魔王ヴァルドラグ。


 その姿を見た瞬間、俺たちは息を呑んだ。


 身長は二メートル半を超え、黒い長髪が腰まで伸びている。紅い瞳が、まるで血の池のように、暗く深い光を放っていた。黒と紫の豪華な衣装を纏い、二本の角が頭から生え、背中には巨大な翼が畳まれている。


 だが、それ以上に恐ろしいのは、その気配だった。


 魔王が存在するだけで、空気が震えている。呼吸をするたびに、魔力が波のように広がり、俺たちの肌を刺す。立っているだけで、世界を支配しているかのような、圧倒的な威圧感。


「よく来た、レン・タカミ」


 魔王の声が、玉座の間に響く。


 その声は、低く、重く、そして全てを支配するような、絶対的な力を持っていた。まるで大地そのものが喋っているかのような、圧倒的な存在感がある。


 俺たちは、動けなかった。


 あまりの魔力に、体が硬直している。足が、地面に張り付いたように、動かない。


 魔王が、ゆっくりと玉座から立ち上がった。


 その動きだけで、空気が渦を巻く。魔力が爆発的に膨れ上がり、俺たちを押し潰そうとする。


「四天王を倒したか」


 魔王が、俺たちに向かって歩いてくる。


「見事だ」


 魔王が、拍手をする。その音が、まるで雷のように、部屋中に響いた。その仕草さえも、威厳に満ちている。


「お前たちは強い」


 魔王が、俺たちの前で止まる。


「特に...」


 魔王の紅い瞳が、俺を見た。


「お前だ、レン・タカミ」


 その視線に、俺の体が凍りつく。まるで全てを見透かされているかのような、恐ろしい視線だった。


「創造魔法...その力は素晴らしい」


 魔王が、手を差し出す。


「我に仕えよ」


 その言葉に、俺たちは驚く。


「お前の力があれば、この世界を支配できる」


 魔王の声が、甘く誘う。


「お前を副王とし、全ての権力を与えよう。お前の望むもの全てを、手に入れることができる」


 魔王の手が、俺に向けられる。


 だが、俺は——


「断る」


 即答した。


 魔王の目が、わずかに細まる。


「なぜだ?」

「俺には、守るべきものがある」


 俺は、七人を見る。


「仲間を、街を、王国を守る」


 七人が、俺の隣に並ぶ。


「それが、俺の役目だ」


 その言葉に、魔王は数秒、沈黙した。


 そして——


 笑った。


「ハハハハ! 良い答えだ!」


 魔王の笑い声が、部屋中に響く。


「ならば、戦うしかないな」


 魔王が、手を上げる。


 その瞬間、世界が変わった。


 魔王の魔力が、解放される。それは、四天王全員を合わせたよりも、遥かに強大な力だった。まるで海が一気に押し寄せてくるかのような、圧倒的な魔力の奔流が、俺たちを襲う。


 城全体が、震える。


 壁が軋み、床が割れ、天井から石が落ちてくる。まるで城そのものが、魔王の力に耐えきれず、崩れ始めているかのようだった。


 七人が、膝をつきそうになる。


「これが...魔王の力...!」


 クレアが、歯を食いしばりながら言う。


 魔王が、手を振るう。


 それだけで、魔法が発動した。


「【闇の奔流】」


 黒い魔力の波が、俺たちに向かって押し寄せてくる。それは、まるで津波のように、全てを飲み込もうとする巨大な波だった。闇が蠢き、うごめき、俺たちを飲み込もうとする。


「くっ!」


 俺は、創造魔法で障壁を作る。


「【創造魔法・絶対防御】!」


 巨大な障壁が現れる。だが、闇の奔流は、その障壁を容易く砕いた。まるで紙のように、障壁が破壊されていく。


「みんな!」


 俺が叫ぶ。


 七人が、それぞれに防御する。だが、闇の波は強すぎる。


 七人が、吹き飛ばされた。


 壁に叩きつけられ、地面に落ちる。


「くっ...!」


 俺も、闇の波に飲み込まれる。体中を、冷たい闇が這いずり回る。痛い。苦しい。呼吸ができない。


 やっとの思いで、闇から抜け出す。


 七人も、何とか立ち上がる。だが、ダメージは大きい。


「まだ、本気ではない」


 魔王が、淡々と言う。


「お前たちの全力を、見せてみよ」


 その言葉は、挑発だった。


「くそっ...!」


 クレアが、剣を構える。


「行くぞ!」


 クレアの号令と共に、七人が攻撃を開始する。


 クレアの【覇王炎剣】が、魔王に向かって放たれる。炎の刃が、魔王を斬りつけようとする。


 リリエルの【創世の魔法陣】が、空に現れる。巨大な魔法陣から、無数の魔法が降り注ぐ。


 ミーナの【必中の矢】が、魔王の急所を狙う。光の矢が、一直線に飛んでいく。


 シャルロットの【完全戦術指揮】が、全員の動きを最適化する。無駄のない、完璧な連携。


 レイラの【影縫いの術】が、魔王の影を縫い付けようとする。短剣が地面に突き刺さる。


 セレスティアの【聖女の祈り】が、全員を強化する。聖なる光が、俺たちを包む。


 アリシアの【絶影・千刃】が、魔王を襲う。無数の斬撃が、魔王に向かって飛んでいく。


 そして、俺の【創造魔法・極大】。


 巨大な剣、槍、斧、全ての武器を創造し、魔王に向かって放つ。


 全ての攻撃が、一つになって魔王を襲う。


 大爆発が起こる。


 煙が立ち込め、視界が真っ白になる。風が吹き荒れ、床が砕ける。


 これだけの攻撃を受けて、無事でいられるはずがない。


 だが——


 煙が晴れると、そこには無傷の魔王が立っていた。


 魔王の周囲には、紫色の魔力の障壁が張られている。それが、全ての攻撃を防いでいた。


「その程度か?」


 魔王の声に、失望が混じる。


「我が期待したほどではないな」


 七人が、絶望する。


 これほどの攻撃が、全く効かない。どうすればいい。どうやって戦えばいい。


 だが、俺は諦めない。


「まだだ...」


 俺が、前に出る。


 七人が、俺を見る。


「俺たちには...まだ方法がある...」


 俺の目を見て、七人の表情が変わる。


「みんな、信じてくれ」


 俺が言うと、七人が頷く。


「ああ」


 クレアが答える。


「信じる」


 リリエルが続く。


「レンおにいちゃんを信じる」


 ミーナが言う。


「あなたを信じます」


 シャルロット、レイラ、セレスティア、アリシアも、それぞれに頷く。


 俺たちは、再び魔王と対峙した。

読んで下さりありがとうございました!

★★★★★評価と[[[ブックマーク]]]、リアクションお願いします!

Youtubeにて作品公開中!

http://www.youtube.com/@mizukara-h2z

ご感想やご質問など、ぜひコメントでお聞かせください。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ