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[注目度ランキング75位]異世界転生したらチート能力で最強になって、気づいたら美女たちに囲まれて国まで作ってた件  作者: 自ら(Youtubeで朗読ver投稿中‼️)
第6章 - 魔王軍の侵攻と最後の砦

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第41話:王国の危機

 戦いから二日が経ち、リリエルがようやく目を覚ました。


「ん...」


 リリエルが、ゆっくりと瞼を開ける。その目には、まだ疲労の色が残っているが、意識ははっきりしていた。


「リリエル!」


 ミーナが、飛びつくようにベッドに駆け寄った。その目には、安堵の涙が浮かんでいる。


「良かった...本当に良かった...」


 俺たち六人が、リリエルのベッドを囲む。その全員の顔に、安心の表情が広がっていた。


「みんな...ごめんなさい...」


 リリエルが、申し訳なさそうに言う。


「心配かけて...」

「謝る必要はない」


 クレアが、優しく微笑む。


「お前のおかげで、街が守られたんだ」

「そうよ」


 レイラも、頷く。


「あんたは英雄だ」


 リリエルの頬が、わずかに紅潮する。だが、その体はまだ弱々しく、起き上がることもままならない様子だった。魔力を使い果たした代償は、思った以上に大きい。


「まだ無理はしないで」


 セレスティアが、毛布を掛け直す。


「ゆっくり休んで」

「はい...」


 リリエルは、また目を閉じた。だが、その表情は穏やかで、安心して眠りについている。


 街は、少しずつ復旧が進んでいた。


 壊れた建物は修復され、城壁の穴は埋められ、地割れには土が詰められている。住民たちは、疲れた体を引きずりながらも、必死で街を元に戻そうとしていた。その姿は、まるで傷ついた獣が自らの傷を舐めながら立ち上がろうとしているかのような、力強くも痛々しいものだった。


 だが、街全体に不安な空気が漂っていた。


 次は、いつ来るのか。


 その恐怖が、人々の心を蝕んでいく。子供たちは外で遊ぶことを怖がり、大人たちは常に空を見上げ、夜は誰もが眠れずにいた。


 その日の午後、王都から使者が到着した。


 だが、それは普通の伝令ではなかった。


「ガルディウス団長!」


 城門の見張りが、驚きの声を上げる。


 王国騎士団の団長、ガルディウス・フォン・アイゼンベルク自身が、馬を駆って到着したのだ。


 俺たちは、急いで出迎えた。


 ガルディウスは、鎧に無数の傷を負い、顔には疲労の色が濃く浮かんでいた。その姿は、まるで激戦を何日も戦い抜いてきた戦士そのものであり、普段の威厳ある騎士団長とは違う、生々しい戦場の匂いを纏っていた。


「レン・タカミ」


 ガルディウスが、馬から降りる。


「話がある」


 俺たちは、屋敷のリビングに集まった。


 七人のヒロインたち——いや、リリエルはまだベッドにいるので、六人と俺、そしてガルディウス。大きなテーブルを囲んで座る。


 ガルディウスは、テーブルに大きな地図を広げた。


「まず、現状を報告する」


 ガルディウスの声は、重く沈んでいる。


「王国中が...襲われている」


 その言葉に、全員が息を呑んだ。


「東の街、ウェストフィールド」


 ガルディウスの指が、地図上のある場所を指す。


「陥落した。魔物の大群に襲われ、防衛線が突破された。住民の半数以上が...犠牲になった」


 沈黙が、部屋を支配する。


「北の街、ノースガルド」


 ガルディウスの指が、別の場所を指す。


「現在、魔物の群れに包囲されている。援軍がなければ、一週間も持たないだろう」

「南の街、サウスヘイブン」


 さらに別の場所。


「魔物数千体に囲まれている。食料が尽きかけている」

「西の街、ウェストポート」


 最後の場所。


「何とか持ちこたえているが、これも時間の問題だ」


 ガルディウスは、地図を見つめたまま続けた。


「この他にも、小さな村々が無数に襲われている。正確な被害状況は、把握しきれていない」


 その言葉が、あまりにも重い。


「このままでは...王国が...」


 シャルロットが、震える声で呟く。


「滅びる」


 ガルディウスが、その言葉を継いだ。


「だが、まだ希望はある」


 ガルディウスは、俺たちを見た。


「国王陛下は、全ての領主に命令を下した。全軍を王都に集結せよ、と」

「王都に...」

「そうだ。各領主の軍を一つに集め、反撃作戦を立てる」


 ガルディウスの目に、強い決意が宿る。


「魔王軍の本拠地を叩く。これが、我々の最後の希望だ」

「では、レンも王都へ...」


 セレスティアが、不安そうに言う。


「ああ」


 ガルディウスが、頷く。


「レン・タカミ。お前の創造魔法が、この戦いの鍵を握っている」


 俺は、考え込んだ。


 王都へ行くべきか——だが、ノヴァシティは。


「だが、街は...」


 俺が言いかけると、クレアが立ち上がった。


「レン」


 クレアは、俺を真っ直ぐ見つめる。


「お前は、王都へ行け」

「クレア...」

「私たちが、街を守る」


 その言葉に、俺は驚いた。


「だが、三人だけで...」

「三人じゃない」


 リリエルが、部屋に入ってきた。まだ体は弱々しいが、杖を支えにして立っている。


「リリエル! まだ休んでいないと...」

「大丈夫です」


 リリエルは、微笑む。


「まだ完全には回復していませんが...戦えます」

「わたしも!」


 ミーナが、拳を握る。


「わたしも、街を守る!」

「騎士団もいる」


 クレアが、続ける。


「住民たちもいる。私たち三人だけじゃない」

「でも...」


 俺の不安は、消えない。


「レン様」


 シャルロットが、冷静に言う。


「王都での作戦会議には、あなたの存在が不可欠です」

「そうだ」


 レイラも、頷く。


「あんたの創造魔法が、王国を救うカギになる」

「私も、王都へ同行します」


 セレスティアが、決意を込めて言う。


「父上を説得しなければなりません。王国全体で、この危機を乗り越えるために」

「私は、レン様の護衛として」


 アリシアも、剣に手をかける。


「必ずお守りします」


 俺は、七人の顔を見た。


 クレア、リリエル、ミーナは、街に残る。


 俺は、シャルロット、レイラ、セレスティア、アリシアと共に王都へ。


 七人が、分かれる。


 その決断が、胸に重くのしかかる。だが、これが最善の選択だということも、理解していた。


「分かった」


 俺は、頷いた。


「王都へ行く」


 翌朝、出発の準備が整った。


 馬車が、屋敷の前に待機している。


 クレア、リリエル、ミーナが、見送りに来ていた。


「レン」


 クレアが、俺に近づいてきた。


 二人きりになると、クレアは複雑な表情を浮かべた。


「お前を守れないのは...不安だ」


 その声には、いつもの強さとは違う、心配の色が滲んでいる。


「クレアこそ...街を頼む」

「ああ。必ず守る」


 クレアは、俺の手を取った。


「お前と最初に出会った時から、ずっと一緒に戦ってきた」

「ああ」

「離れるのは...初めてだな」


 クレアの目が、わずかに潤む。


「無事で戻ってこい」

「ああ。必ず」


 俺たちは、固く握手を交わした。その握手には、言葉にできない信頼と、互いへの想いが込められていた。


 リリエルとミーナも、近づいてきた。


「レン、気をつけて」


 リリエルが、静かに言う。


「王都でも、危険があるかもしれません」

「分かってる」

「レンおにいちゃん!」


 ミーナが、俺に抱きついてきた。


「絶対に帰ってきてね! 約束だよ!」

「ああ。約束する」


 俺は、ミーナの頭を撫でた。


 五人が、馬車に乗り込む。


 御者が手綱を引き、馬車が動き出す。


 振り返ると、クレア、リリエル、ミーナが手を振っていた。


 その姿が、徐々に小さくなっていく。


 馬車は、王都への道を進んでいく。


 途中、いくつもの村を通り過ぎた。


 だが、その村々は——


 荒廃していた。


 家は焼け落ち、畑は踏み荒らされ、井戸は壊れている。魔物の爪痕が、そこかしこに残されていた。その光景は、まるで死神が通り過ぎた後の絶望の風景そのものであり、見る者の心を深く傷つけるものだった。


「酷い...」


 セレスティアが、窓の外を見て呟く。


 村の広場には、生存者たちが呆然と座り込んでいた。その目には、希望の光が消えている。


「止めてくれ」


 俺が御者に言うと、馬車が止まった。


 俺たちは、馬車から降りて村人たちに近づいた。


「大丈夫ですか」


 セレスティアが、優しく声をかける。


「魔物が...来て...」


 老人が、震える声で言う。


「全てを...奪われた...」


 俺たちは、持っていた食料を分け、傷の手当てをした。だが、それだけでは足りない。この村だけではない。王国中で、同じような惨状が繰り広げられているのだ。


「必ず...倒す...」


 俺は、心の中で誓った。


 魔王を。そして、魔王軍を。


 三日後、俺たちは王都に到着した。


 街は、緊張に包まれていた。


 城壁には、無数の騎士が配置され、住民たちは不安そうに行き交っている。その空気は、まるで嵐の前の静けさのように、重く圧迫感があった。


 王宮に向かうと、既に多くの領主たちが集まっていた。


 玉座の間は、満席だ。


 各地の領主たち、騎士団の隊長たち、魔法使いたち。王国の全ての力が、ここに集結している。


「レン・タカミ」


 国王が、壇上から俺を見つめる。


「よく来てくれた」

「はい、陛下」


 国王は、立ち上がった。


「諸君」


 国王の声が、玉座の間に響く。


「王国は、今、最大の危機に瀕している」


 全員が、息を呑む。


「だが、我々には勝算がある」


 国王の目に、強い決意が宿る。


「ここに集った全ての力を結集すれば、魔王軍を撃退できる」


 国王は、大きな地図を指差した。


「作戦会議を開始する」


 地図が、テーブルに広げられる。


 各領主からの報告が始まる。被害状況、戦力、物資。一つ一つの情報が、積み重ねられていく。


「レン・タカミ」


 国王が、俺を呼ぶ。


「ノヴァシティの状況は」

「守り抜きました」


 俺が答えると、領主たちがざわめいた。


「さすがだ」


 国王が、満足そうに頷く。


「お前の創造魔法が、我々の切り札となる」


 作戦会議は、深夜まで続いた。


 玉座の間には、地図を囲んで真剣な表情で議論する領主たちの姿があった。

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