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[注目度ランキング75位]異世界転生したらチート能力で最強になって、気づいたら美女たちに囲まれて国まで作ってた件  作者: 自ら(Youtubeで朗読ver投稿中‼️)
第6章 - 魔王軍の侵攻と最後の砦

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第40話:ノヴァシティ防衛戦

 前日の戦いから、一夜が明けた。


 街は、まるで嵐の後の海のように、静かだが不穏な空気に包まれていた。城壁には、魔物の爪痕が無数に刻まれ、地面には黒い血が染み込んでいる。騎士たちは、疲れた体を引きずりながら見張りを続け、住民たちは不安そうに空を見上げている。


 俺は、城壁の上から街を見下ろしていた。


 昨日の戦いで、多くの負傷者が出た。幸い、死者は出なかったが、街全体が疲弊している。医療師たちが負傷者の手当てに追われ、職人たちが破損した城壁の修復を急いでいる。その姿は、必死で生き延びようとする人々の強さを示していたが、同時に限界が近いことも感じさせた。


「レン」


 クレアが、隣に立った。


「また来る。必ず」

「ああ。分かってる」


 俺たちは、昨夜も眠れなかった。いつ次の襲撃が来るのか、その恐怖が心を蝕んでいく。


「作戦会議を開こう」


 俺が言うと、クレアが頷いた。


 屋敷のリビングに、七人が集まった。


 みんな、疲労の色が濃い。リリエルは昨日の魔法の使いすぎで顔色が悪く、ミーナは目の下に隈ができている。だが、全員の目には、まだ戦う意志が宿っていた。


「昨日の戦いで、魔物を三百体以上倒した」


 シャルロットが、報告する。


「だが、我々の損害も大きい。騎士団の三分の一が負傷し、城壁も複数箇所が破損している」

「物資は?」

「矢が半分以下に減りました。食料は十分ですが...」


 レイラが、深刻な表情で続ける。


「住民たちの士気が下がっています。このまま戦い続けられるか...」


 その時、見張りからの緊急連絡が入った。


「魔物の群れを確認! 規模は...」


 見張りの声が、震える。


「前回の倍以上...千体以上です!」


 七人が、凍りついた。


 千体以上。


 前回でさえ、ギリギリの戦いだったのに。


「どうする...」


 ミーナが、不安そうに呟く。


 俺は、立ち上がった。


「戦うしかない」

「レン...」

「この街は、俺たちの家だ。逃げるわけにはいかない」


 俺の言葉に、七人が頷いた。


 街の広場に、住民たちが集まっていた。


 魔物の群れが迫っているという知らせに、人々は動揺している。子供を抱えた母親が泣き、老人が震え、若者たちが不安そうに顔を見合わせている。


「避難しよう!」


 誰かが叫ぶ。


「この街を捨てて、王都に逃げるんだ!」


 ざわめきが、広がる。


 だが、その時——


「待ってください!」


 リーナが、前に出た。


 エミリアも、彼女の隣に立つ。


「私たちは、逃げません」


 リーナの声は、小さいながらも力強い。


「この街は、レン様が作ってくださった街です。私たちの家です」

「そうだ」


 エミリアも、続ける。


「私たちも、戦います!」


 二人の言葉に、住民たちがざわめく。


「だが、俺たちは騎士じゃない...」


 男の一人が、不安そうに言う。


「それでも!」


 リーナが、拳を握りしめる。


「私たちには、守るべきものがあります! 家族が、友人が、そして...この街が!」


 リーナの目には、涙が浮かんでいる。


 その真剣な姿に、住民たちの心が動いた。


「...そうだな」


 一人の男が、鍬を手に取った。


「俺にも、守りたいものがある」

「俺も!」

「私も!」


 次々と、住民たちが立ち上がる。


 農具を、工具を、何でもいい。武器になるものを手に取り、戦う意志を示す。その姿は、まるで小さな炎が集まって大きな炎になっていくかのような、力強いものだった。


 俺は、広場の中央に立った。


「みんな」


 俺の声に、住民たちが静まる。


「危険だ。命を落とすかもしれない」


 正直に言った。


「だが、俺たちには逃げ場がない。ここで戦うしかない」


 住民たちが、じっと俺を見つめている。


「一緒に、この街を守り抜こう!」


 俺が叫ぶと、住民たちから歓声が上がった。


「レン様と共に!」

「ノヴァシティを守るぞ!」


 その声が、街全体に響く。


 魔物の群れが、地平線に現れた。


 その数は、見張りの報告通り、千体以上。いや、もっとかもしれない。黒い洪水のように、大地を覆い尽くしながら迫ってくる。その光景は、まるで終わりなき悪夢が現実世界に溢れ出してきたかのような、圧倒的な恐怖を与えるものだった。


「全員、配置につけ!」


 クレアの号令が響く。


 騎士団二百人、そして武器を持った住民たち百人以上が、城壁に並ぶ。その中には、リーナとエミリアの姿もあった。


「来るぞ...!」


 魔物の群れが、ノヴァシティに到達した。


 前回以上の激しい戦闘が始まる。


 矢が飛び交い、魔法が炸裂し、剣が振るわれる。魔物の咆哮と、人々の叫び声が入り混じり、まるで地獄の交響曲が奏でられているかのような、凄まじい音が響き渡る。


 クレアが城壁を駆け、炎の剣で魔物を薙ぎ払う。アリシアが瞬影で魔物の群れを翻弄し、セレスティアが聖なる光で魔物を退ける。


 だが、数が多すぎる。


 魔物たちが、城壁を登り始めた。その爪が石に食い込み、少しずつ登ってくる。城壁の上の騎士たちが、剣で魔物を叩き落とそうとするが、間に合わない。


 そして——


 城壁の一部が、崩れた。


 石が崩れ、大きな穴が開く。その穴から、魔物たちが街の中に侵入してくる。


「くそっ...!」


 クレアが、街中に飛び降りる。


「街を守れ!」


 アリシア、セレスティア、レイラも街中へ向かう。


 住民たちも、武器を持って魔物と戦う。だが、騎士ではない彼らは、魔物の前では無力に近い。次々と負傷者が出ていく。


「レン様!」


 リーナが、魔物に襲われそうになっている。


 俺は、創造魔法で槍を生成し、魔物を貫いた。


「大丈夫か!」

「はい...ありがとうございます...」


 リーナは震えているが、まだ武器を手放していない。


 だが、状況は悪化する一方だった。


 城壁は、もう持たない。街の中は混戦状態で、魔物が次々と侵入してくる。


 このままでは——


「みんな、離れて!」


 リリエルの声が、響いた。


 俺が振り返ると、リリエルが城壁の中央に立っていた。


 その体から、膨大な魔力が溢れ出している。空気が震え、地面が振動する。その魔力は、まるで大地そのものが怒りに震えているかのような、圧倒的なものだった。


「リリエル!」


 俺が叫ぶ。


 だが、リリエルは構わず、杖を高く掲げた。


「これ以上は...させない...!」


 リリエルの目には、強い決意が宿っている。


「【大地の怒り】!」


 リリエルの魔法が、発動した。


 瞬間、大地が激しく揺れた。


 地震——いや、それ以上のものだ。地面が波打ち、亀裂が走る。その亀裂は、まるで自然の力が牙を剥いたかのように、魔物たちの足元に広がっていく。


 そして——


 地面が、割れた。


 巨大な地割れが、魔物の群れを飲み込んでいく。数十体、数百体と、魔物たちが地の底に落ちていく。悲鳴が響き、地響きが鳴り、大地そのものが魔物を拒絶しているかのような光景が広がった。


 だが——


 リリエルの体から、光が消えた。


「リリ...エル...」


 リリエルの体が、前に倒れる。


「リリエルちゃん!」


 ミーナが、駆けつけた。


 リリエルを抱きとめ、その顔を覗き込む。


「リリエルちゃん、しっかりして!」


 リリエルの顔は、真っ青だった。呼吸は浅く、体は冷たい。魔力を使い果たしたのだ。


「リリエル...!」


 俺も、駆けつける。


 だが、魔物はまだ残っている。地割れを避けた魔物たちが、再び襲ってくる。


 その数は、まだ数百体。


「くそっ...!」


 俺の中で、何かが爆発した。


 怒り——


 リリエルを、こんな目に遭わせた魔物たちへの、激しい怒りが込み上げてくる。


「【創造魔法】!」


 俺の魔力が、限界を超える。


 空中に、巨大な剣が出現した。


 全長五十メートルを超える、光でできた剣。その剣は、まるで神々が審判を下すために振るう剣のように、圧倒的な威厳と力を放っていた。


「【巨神の剣】!」


 俺の意志に従い、剣が動く。


 巨大な剣が、魔物の群れに振り下ろされた。


 一振りで、数十体の魔物が消し飛ぶ。剣が横に薙ぎ、また数十体が倒れる。その破壊力は、まるで天が地上の邪悪を焼き払っているかのような、絶対的なものだった。


 魔物たちが、恐怖で逃げ出す。


 残った魔物たちは、一目散に森へと逃げていく。


 静寂が、戻ってきた。


 俺は、リリエルのもとへ駆け寄った。


「リリエル...!」


 ミーナが、涙を流しながら言う。


「大丈夫...呼吸はある...でも...」


 リリエルを、急いで屋敷に運ぶ。


 ベッドに寝かせ、医療師を呼ぶ。


「魔力を使い果たしたようです」


 医療師が、診察して言う。


「命に別状はありません。休めば、回復します」


 その言葉に、俺たちは安堵した。


 だが、街は——


 窓の外を見ると、街は傷ついていた。


 建物がいくつか壊れ、城壁は大きな穴が開き、地面には亀裂が走っている。負傷者が、次々と運ばれていく。その中には、住民たちの姿もあった。


 幸い、死者は最小限に抑えられた。だが、多くの人が傷つき、疲れ切っている。


「このままでは...」


 クレアが、窓の外を見ながら呟く。


「次が来たら...もう守れない...」


 その言葉が、重く響いた。


 リビングには、六人のヒロインたちが集まっている。


 リリエルは、まだベッドで眠っている。


 誰も、口を開かない。


 ただ、静かな時間だけが流れていた。

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