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[注目度ランキング75位]異世界転生したらチート能力で最強になって、気づいたら美女たちに囲まれて国まで作ってた件  作者: 自ら(Youtubeで朗読ver投稿中‼️)
第5章 - 王都の試練と闇の組織

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第30話:騎士団との模擬戦

 三日後、模擬戦の日が訪れた。


 朝から、王都全体が騒めいていた。王女との結婚をかけた模擬戦という噂は、瞬く間に街中に広がり、多くの民衆が訓練場に押し寄せていた。その熱気は、まるで大きな祭りが開かれるかのような高揚感を帯びていて、街全体が一つの生き物のように息づいているようだった。


 王宮の訓練場は、想像以上に広大だった。


 円形の闘技場のような作りで、中央に広い土の場があり、その周りを石造りの観客席が取り囲んでいる。観客席は既に満員で、貴族たちが上段に、民衆たちが下段に座っていた。その数は、優に千人を超えているだろう。ざわめきが、まるで波のように会場全体に広がっている。


 俺は、控室で準備をしていた。


 剣を腰に佩き、軽装の鎧を身につける。動きやすさを重視した装備だ。鏡に映る自分の姿を見て、深く息を吸った。


「レン」


 扉が開き、クレアが入ってきた。


「準備はいいか?」

「ああ」


 クレアは、俺の肩に手を置いた。


「無理はするな。相手は王国騎士団だ。手強いぞ」

「分かってる」

「でも...お前なら、きっと勝てる」


 クレアは、微笑んだ。


「私は、信じている」


 その言葉が、俺の心を力強く支えてくれた。


 控室を出ると、他の五人も待っていた。


「レンおにいちゃん、がんばって!」


 ミーナが、元気よく手を振る。


「勝てるさ」


 リリエルが、冷静に言う。


「お前の力なら、問題ない」

「でも、油断は禁物ですわ」


 シャルロットが、真面目な顔で忠告する。


「あんた、派手にやっちゃいなよ」


 レイラが、豪快に笑う。


 セレスティアは、不安そうに俺を見つめていた。


「レン様...お気をつけて」

「大丈夫だ」


 俺は、セレスティアを抱きしめた。


「必ず、勝つ」


 ラッパの音が鳴り響いた。


 試合開始の合図だ。


 俺は、訓練場の中央へと歩いていった。


 観客席からは、様々な声が聞こえてくる。


「あれが、レン・タカミか!」

「若いな...本当に騎士団に勝てるのか?」

「王女様との結婚...羨ましいぞ!」


 その声々は、期待と不安、そして好奇心が入り混じった、複雑な響きを持っていた。


 訓練場の反対側から、十人の騎士たちが現れた。


 全員が立派な鎧を身につけ、剣や槍を持っている。その姿は、まるで鋼鉄の壁のように堅固で、長年の訓練で鍛え抜かれた戦士の風格を纏っていた。


 先頭には、一人の男が立っていた。


 年齢は四十代半ばくらいだろうか。灰色の髪に、鋭い目つき。顔には幾つもの傷跡があり、それぞれが激しい戦いの歴史を物語っている。その存在感は、他の騎士たちとは明らかに違う、圧倒的なものだった。


「私が、王国騎士団長ガルディウス・フォン・アイゼンベルクだ」


 男は、低い声で名乗った。


「見せてもらおう。お前の実力を」

「レン・タカミです。よろしくお願いします」


 俺は、礼をした。


 ガルディウスは、わずかに頷いた。


 観客席の最上段には、国王が座っている。その隣には、王妃と思われる女性、そして数人の高位貴族たちが並んでいた。


「では、始めよ!」


 国王の声が響いた。


 瞬間、十人の騎士たちが一斉に動いた。


 その動きは驚くほど統率されていて、まるで一つの生き物のように連携している。前衛が盾を構え、後衛が槍を突き出す。側面からは二人の騎士が回り込んでくる。その戦術は、長年の訓練で磨き上げられた、完璧なチームワークだった。


 だが、俺はそれを上回る。


「【加速】!」


 魔法で身体能力を強化し、前衛の騎士たちの攻撃を紙一重で回避する。その速さに、騎士たちが驚いたような表情を浮かべた。


「速い...!」


 俺は、側面から回り込んできた騎士の足を払った。騎士がバランスを崩し、倒れる。だが、殺傷はしない。模擬戦だ。


「一人!」


 観客席から、歓声が上がる。


 残りの騎士たちが、陣形を立て直す。その対応の速さも、さすが王国騎士団だと感じさせるものだった。


 だが、俺は止まらない。


 後衛の槍を剣で弾き、盾を持つ騎士の懐に入り込む。剣の腹で騎士の鎧を叩くと、鈍い音が響いた。


「二人!」


 また歓声が上がる。


 騎士たちは、次々と作戦を変えてくる。包囲、挟撃、フェイント。様々な戦術を駆使して、俺を追い詰めようとする。その戦いぶりは、まさにプロフェッショナルそのものだった。


 だが、俺の方が上だった。


 一人、また一人と、騎士たちを倒していく。もちろん、相手を傷つけないように手加減はしている。だが、実力の差は明らかだった。


 五分後、残ったのはガルディウスただ一人だった。


「...見事だ」


 ガルディウスは、剣を構えた。


「だが、私はそう簡単には倒れん」


 その目には、百戦錬磨の戦士としての誇りが燃えていた。


「お願いします」


 俺も、剣を構えた。


 ガルディウスが、動いた。


 その速さは、他の騎士たちとは比べ物にならない。まるで疾風のように俺に迫り、剣を振り下ろしてくる。その一撃は、長年の経験で培われた、無駄のない完璧な軌道を描いていた。


 俺は、剣で受け止めた。


 金属がぶつかる音が、訓練場に響く。


 ガルディウスは、すぐに次の攻撃を繰り出してくる。横薙ぎ、突き、斬り上げ。その連続攻撃は、まるで嵐のように激しく、隙がない。


 だが、俺はそれを全て捌いた。


 剣と剣がぶつかり合い、火花が散る。観客席は、静まり返っていた。みんな、息を呑んでこの戦いを見守っている。


「やるな...!」


 ガルディウスが、一歩下がった。


「だが、まだだ!」


 ガルディウスは、魔力を剣に込めた。剣が青白く輝き、その威力が増していく。これは、騎士が使う強化魔法だ。


「【騎士の誓い】!」


 ガルディウスの剣が、一層強く輝いた。


 彼が再び突進してくる。その速さは、先ほどの倍以上。剣の軌跡が、まるで光の線を描くように見えた。


 俺も、本気を出した。


「【魔力刃】!」


 俺の剣も、青白い光を纏う。


 二つの剣が、激突した。


 轟音が響き、衝撃波が周囲に広がる。観客席の最前列の人たちが、思わず身を引いた。


 剣と剣が押し合い、火花が散り続ける。


 ガルディウスの顔には、驚きの色が浮かんでいた。


「この力...まさか...!」


 だが、俺の方が少しだけ強かった。


 ゆっくりと、ガルディウスの剣を押し返していく。


 そして——


 ガルディウスの剣が、弾き飛ばされた。


 剣は空中を舞い、地面に突き刺さる。


 ガルディウスは、呆然と立ち尽くしていた。


 俺は、剣を彼の首元に突きつけた。


「...勝負あり」


 しばらくの沈黙の後、観客席から爆発的な歓声が上がった。


「勝った!」

「すごい!」

「レン・タカミ万歳!」


 その声は、まるで雷鳴のように訓練場全体を揺らし、地響きのように大地を震わせた。


 ガルディウスは、深く息をついた。


「...見事だ」


 彼は、俺に向かって一礼した。


「認めよう。お前の実力を」

「ありがとうございます」


 俺も、礼を返した。


 国王が、立ち上がった。


 観客席が、再び静まり返る。


「レン・タカミ」


 国王の声が、訓練場に響く。


「十分だ。そなたの実力、確かに見た」

「ありがとうございます」

「そなたは、王国騎士団にも勝る戦士だ。その力、そして何より...相手を傷つけぬよう手加減する優しさ。それを見た」


 国王は、微笑んだ。


「だが」


 国王の表情が、少し厳しくなる。


「まだ、結婚を認めたわけではない。実力だけでは、王女の夫として不十分だ」


 観客席の貴族たちから、ざわめきが起こる。


「数日後、改めて話そう」


 国王は、そう言って席を立った。


 俺は、少し戸惑った。勝ったのに、まだ認められないのか。


 だが、クレアたちが駆け寄ってきた。


「レン、すごかった!」


 クレアが、嬉しそうに笑う。


「さすがだな」

「予想通りだ」


 リリエルも、満足そうに頷く。


「レンおにいちゃん、かっこよかった!」


 ミーナが、飛びついてくる。


「見事でしたわ」


 シャルロットも、優雅に微笑む。


「あんた、派手にやったね」


 レイラが、豪快に笑う。


 セレスティアは、涙を流しながら俺を抱きしめた。


「ありがとう...ありがとうございます...」


 その体は、震えていた。安堵と感動が入り混じった震えだった。


「まだ、終わりじゃないけどな」


 俺が言うと、セレスティアは顔を上げた。


「でも、大きな一歩です」


 彼女は、涙を拭いながら微笑んだ。


 その笑顔を見て、俺は改めて思った。


 この人を、絶対に幸せにする。


 ガルディウスが、近づいてきた。


「レン・タカミ」

「はい」

「素晴らしい戦いだった。いつか、また手合わせ願いたい」


 彼は、手を差し出してきた。


 俺は、その手を握った。


「こちらこそ」


 ガルディウスは、力強く握り返してきた。その握手には、戦士同士の敬意が込められていた。

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