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[注目度ランキング75位]異世界転生したらチート能力で最強になって、気づいたら美女たちに囲まれて国まで作ってた件  作者: 自ら(Youtubeで朗読ver投稿中‼️)
第4章 - 王女の来訪と国家の礎

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第20話:近隣領主との出会い

 開拓から二ヶ月目に入った頃、ノヴァテラに初めての正式な訪問者が現れた。


 その日の朝は、いつもより少し肌寒かった。秋の気配が、少しずつこの地にも訪れ始めている。窓の外では、木々の葉が黄色く色づき始めていて、風に揺れるたびに、まるで金色の蝶が舞っているかのような美しさを見せていた。


「レン様、お客様です」


 シャルロットが、少し緊張した面持ちで書斎に入ってきた。その表情には、いつもの落ち着きとは違う、どこか警戒するような色が浮かんでいる。


「お客様?」

「はい。隣接領地の領主、ヴォルフ男爵が訪問なさったとのことです」


 ヴォルフ男爵——その名前は、以前シャルロットから聞いたことがあった。隣接する領地を治める貴族で、あまり評判の良くない人物だと。


「分かった。応接室に通してくれ」

「かしこまりました」


 シャルロットが去った後、俺は少し考えた。隣接領主との関係は、領地運営において重要だ。できれば友好的な関係を築きたいが、相手次第では難しいかもしれない。


 応接室に向かうと、クレアが廊下で待っていた。


「レン、気をつけろ。あの男、あまりいい噂を聞かない」

「分かってる」


 クレアは、剣に手をかけている。何かあればすぐに動ける体勢だ。その姿勢が、まるで獲物を狙う獣のような緊張感を纏っていた。


 応接室の扉を開けると、そこには一人の中年男性が座っていた。


 太った体格に、派手な服装。顔には傲慢さが滲み出ていて、その目は値踏みするように俺を見つめている。まるで、商品を査定する商人のような、冷たく計算高い視線だった。


「初めまして。レン・タカミです」


 俺は、丁寧に一礼した。


「ふん」


 男は、鼻を鳴らすだけで挨拶を返さなかった。その態度は、明らかに俺を見下している。


「私は、ヴォルフ・フォン・グライツ。隣接領地の領主だ」


 ヴォルフは、ふんぞり返ったまま答えた。


「よくぞお越しくださいました」


 俺が席に座ると、ヴォルフは改めて俺を見た。


「辺境の新参者が...と思っていたが、まあ、若いな」


 その言葉には、明らかに侮蔑の色が込められていた。


「で、何の用でしょうか?」

「単刀直入に言おう」


 ヴォルフは、腕を組んだ。


「お前の領地、我が領地に併合したらどうか?」


 その言葉を聞いて、俺は内心驚いた。だが、表情には出さない。


「それは...どういう意味でしょうか?」

「そのままの意味だ。お前のような若造に、領地運営など無理だろう。私が面倒を見てやる」


 ヴォルフの言葉は、まるで施しをするかのような傲慢さに満ちていた。


「お断りします」


 俺は、即座に答えた。


「...何?」


 ヴォルフの顔が、一瞬で険しくなる。


「私は、この領地を自分で治めるつもりです」

「お前、私の提案を断るのか?」

「はい」


 ヴォルフの目が、怒りで燃え上がった。


「...いいだろう。後悔するなよ」


 ヴォルフは、乱暴に立ち上がった。


「この辺境で、私の助けなしにやっていけると思うな」


 そう言い捨てて、ヴォルフは応接室を出ていった。その足音は、まるで地響きのように重く、怒りを露わにしていた。


 扉が閉まると、クレアが入ってきた。


「聞いていたぞ。あの男、最低だな」

「ああ。だが、ああいう人間は珍しくない」


 シャルロットも、心配そうな表情で入ってきた。


「レン様...あの方を敵に回して、大丈夫でしょうか?」

「心配するな。俺たちには、力がある」

「でも...」

「貴族社会では、よくあることなんだろ?」


 俺がシャルロットに尋ねると、彼女は少し考えてから頷いた。


「ええ...弱小領主が、強い領主に併合されることは、珍しくありませんわ」

「だが、俺たちは弱小じゃない」

「...その通りですわね」


 シャルロットは、少しだけ安心したように微笑んだ。


 レイラも、廊下から顔を出す。


「聞いたよ、相棒。あの男、商売の邪魔されたら困るな」

「大丈夫だ。何かあったら、対処する」

「頼もしいね」


 レイラは、豪快に笑った。


 その日の午後、今度は別の訪問者が現れた。


「レン様、またお客様です」


 シャルロットが、今度は穏やかな表情で報告してくる。


「今度は?」

「エリス子爵です。こちらも隣接領地の領主ですが...先ほどの方とは違い、評判の良い方です」

「そうか。では、お会いしよう」


 応接室に入ると、そこには一人の女性が座っていた。


 三十代半ばくらいだろうか。落ち着いた雰囲気を纏い、知的な印象を与える。黒髪を後ろで結い、深緑のドレスを着ている。その姿は、まるで森の賢者のような、穏やかで優雅な気品に満ちていた。


「初めまして。レン・タカミです」

「初めまして。エリス・フォン・アルトハイムです」


 エリスは、穏やかに微笑みながら立ち上がり、優雅に一礼した。その仕草には、貴族としての品格がありながらも、堅苦しさはなかった。


「よくぞお越しくださいました」

「いえ、こちらこそ。以前から、噂は聞いておりました」

「噂...ですか?」

「ええ。短期間で領地を発展させた若き領主がいると。興味がありまして」


 エリスは、俺を見つめた。その目は、値踏みするようなものではなく、純粋な興味と好意に満ちていた。


「お恥ずかしい限りです」

「いえ、本当に素晴らしいことです。私も、この地を訪れる途中、整備された街道を見て驚きました」


 エリスは、本心から感心しているようだった。


「実は、お願いがありまして」

「お願い...ですか?」

「ええ。交易をさせていただけないでしょうか? 私の領地は、商業が主な産業なのですが、新しい取引先を探しておりまして」

「交易...」


 俺は、少し考えた。エリスの領地と交易できれば、ノヴァテラの経済はさらに発展するだろう。


「もちろん、喜んで」

「本当ですか!」


 エリスは、嬉しそうに目を輝かせた。


「ありがとうございます。では、詳細は後日、改めて話し合いましょう」

「はい」


 エリスは、立ち上がった。


「それと...もう一つ」

「何でしょう?」

「もし、困ったことがあれば、いつでもご相談ください。私で良ければ、協力いたします」


 その言葉には、嘘偽りがなかった。エリスの目は、まっすぐに俺を見つめている。


「ありがとうございます。こちらこそ、よろしくお願いします」

「ええ。では、また」


 エリスは、優雅に一礼して応接室を後にした。


 エリスが去った後、クレアが入ってきた。


「あの女性、いい人そうだったな」

「ああ。信頼できそうだ」


 シャルロットも、安心したように頷く。


「エリス子爵は、貴族社会でも評判の良い方です。彼女と友好関係を築けるのは、大きな利点ですわ」

「そうか」


 レイラも、満足そうに笑う。


「交易相手が増えるのは、嬉しいね。あたしも、早速商談の準備をしよう」


 その夜、俺は五人を集めて今日の出来事を報告した。


「ヴォルフという敵対的な領主と、エリスという友好的な領主...か」


 リリエルが、冷静に分析する。


「興味深いな。政治的な駆け引きが始まったということか」

「そうだな」


 ミーナは、少し不安そうだった。


「ヴォルフって人、怖そう...」

「大丈夫だよ、ミーナ。レンがいるから」


 レイラが、ミーナの頭を撫でる。


「でも、気をつけないとな」


 クレアが、真剣な表情で言う。


「あの男、何をしでかすか分からない」

「そうね。警戒は必要ですわ」


 シャルロットも、同意する。


「でも、エリス子爵が味方になってくれたのは心強いわ」

「ああ。これから、もっと慎重に動こう」


 俺は、五人を見回した。


「でも、怖がる必要はない。俺たちには、力がある」

「その通りだ」


 クレアが、力強く頷く。


「私たちは、この領地を守る」

「ああ。みんなで、守ろう」


 五人が、決意に満ちた表情で頷いた。


 窓の外では、月が綺麗に輝いている。その光は、まるで俺たちの未来を照らすかのように、優しく穏やかだった。


 これから、様々な試練が待っているだろう。敵対する領主、政治的な駆け引き、そして予期せぬ困難。だが、俺たちは負けない。


 この領地を、必ず守り抜く。


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