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再びの大幅レベルアップ

 指を動かしてメニュー画面を開く。詳細ステータスを確認しようとしたが、リリアが叫ぶ。

「動けば撃ちます! 二度目はありません!!!」


 何もするなってか。


 上等だ。ここでステータスが大幅に上がっているかどうかを確認すれば答えは分かる。

 だが……この緊張感とひりつきの中で伝書鳩の魔法が帰ってくるのを待つのも悪くないぜ。


 静寂が支配する数分間が過ぎ、その時は来た。


 水色の鳩が山から飛来し、リリアの元で羽を広げる。その瞬間彼女の眼前、空中に文字列が展開される。


 逆側からだと読みにくいが、そこには確かに書いてあった。


『リクは確かに儂の養子じゃ。リリア姫にも隠していた事は儂にとっても不自然な事じゃが、確かに儂の本名はアルフと言う。姫よ、息子が何か不躾な真似をしたのなら儂が詫びよう』


 勝った!!! って、勝ち負けとかじゃないか……。でも!

 成功した。俺は直ちにステータスを確認する。


 レベル41、HP2214!!! 滅茶苦茶強くなってるじゃねーか!


 彼女は俺の方を見てあわあわした様子で髪を横に流し、整え、そして頭を下げた。


「申し訳ありません……! 私の失礼な言葉の数々になんとお詫びすればよいか……」

「いえいえ、頭を上げて下さいリリア様」


 俺は彼女の足元に膝を付いて、下を向く彼女の顔を見て笑みを浮かべる。


「俺の言葉が余りに足りませんでした。詫びるのは俺の方です。申し訳ありません」

「リクさん……」


 リリアは俺の笑みに微笑み返すと頭を上げた。そしてばつの悪そうな表情を浮かべながら口を開く。


「でも、それほどの境遇を持つ貴方が、なぜ先ほどイグニスウルフに噛み千切られようというような状況に……」


「山ジイと共に、イグニスウルフを大量討伐した直後でしたので、気が緩んでいました。しかし、リリア姫の御前とあらば、もう油断などしません。ご安心を。……よろしければ、今から山ジイの元へ一緒に向かいませんか?」


 彼女は首を振る。

「いえ、私は一人で大丈夫です。貴方には都を護っていて欲しいですから。もし魔物が攻めてきたらお願いします」


 突っぱねられたのはやはり、彼女の中でまだ俺が全幅の信頼を置ける存在になっていないからか? それとも――


 ……この後の彼女の境遇を想像する。


 リリアの持つ予知夢は次の日の二四時までに起こる事を予見する。その上で山ジイの所に行くのだから、きっと都には魔王軍が。


 彼女の表情を見る。ばつが悪そうに視線を逸らして都を見た彼女は、「では、私は山ジイの元へ向かいます」と呟いた。


 彼女の背中を眺めながら考える。


 ……魔王軍が都に来るのは予知夢の内容だから確定事項。

 俺に魔王軍の相手をして欲しいって事だよな。


 俺が一人いたところで、都の防衛が果たせるか?

 否だ。俺一人居たところで変わらない。


 リリアめ。意外と狡猾だな。事実を認識したうえで、俺への警戒心が強い。


 いや? もしくは単に、俺を大きな戦力と見てひとりでも多くの都の民が避難できるよう俺に魔王軍の相手をさせたいのか? 


 クソ、どっちだ? というか、他の狙いがあるのか? 一週目じゃ分からない事が多すぎる。

 ここに居ても仕方ないな。都に行くか。


 俺はリリアが森の中に入って行ったのを見てため息を吐く。相手の腹の中を考えるというのは、NPC相手であっても気疲れする。


 大きな城壁に囲まれた王都に向かって進んでいく。切り替えよう。このゲーム内で初めての街だ。今のところ、マジで現実と見分けがつかない超美麗グラフィックの世界の自然はかなり堪能した。が、人工物はどうだろう。これでノッペリピカピカの再現レプリカみたいな街並みだったら萎える事間違いなしだが……そんなわけはないだろう。


 どんな街並みを拝見できるか楽しみだな!!


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