表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神が忙しかったらしく、異世界でチートになった  作者: ニーナ
1章 この世界に慣れなければ
8/34

戦闘後

ニーシュは紙に『ゴロル団断罪完了!』と書いて、掲示板に貼り付ける。

「それでは、懸賞金の手続きをしましょう。この紙に、氏名と戦った場所、相手を書いてください。」

俺は渡された紙に


氏名:クルト

場所:森

相手:ゴロル団


と書いた。

「はい、それでは懸賞金10万円です。断罪者(ディカステス)に入っていら70万もらえるんですけどね。クルト様はまだ入っていないので。ご了承ください」

ニーシュは後ろの金庫からカバンに入った10万円を取り出し、俺に渡した。本当にこれだけでいいんだ。もうちょっと難しい手続きをしなきゃいけないんだと思ってた。


「それにしても、一瞬で私の前に現れたのはどうしたんですか?」

「ああ、あれは創造(ディミア)で、生命力を代償に瞬間移動(シュントマ)を作ったんです。」

「なるほど、創造(ディミア)ですか。生命力とかは分かったんですか?私説明し忘れていたと思うんですけど。」

「分からなかったですけど、何となくで作ってみました。生命力って何なんですか?」

俺が聞くと、ニーシュが驚いたような、怒ったような、呆れたような顔をして言った。


「それも知らずに創造(ディミア)を使ったんですか?生命力は、魔力同様生き物の身体に常に巡っている無くなれば死ぬ大事なもので、ダメージを受けると減っていきます。そして、創造(ディミア)で作れる魔法は、1〜5に区切られた威力というものがあります。創造(ディミア)で魔法を作る場合は代償としてその威力×1000の生命力を要します。クルト様の生命力はいくつだったんですか?」


「2000です。」


「それなら、もし瞬間移動(シュントマ)が威力2以上だったら生命力が0になって死ぬところだったんですよ?行動する時はもっと慎重になってください。全属性持ち(パーフィック)に、クルト様に簡単に死なれたら困ります。」


ニーシュが俺を軽く睨む。

「すみません、次からは慎重になります……。」

叱られた子供のような居心地の悪さを感じながら謝った。

「まあ、無事で良かったですよ。今日は疲れているでしょうし、明日あたりランク試験を受けに来てください。明日にはランク試験が更新されて厳しくなっていると思うので、しっかりと準備をしてきてくださいね。」


準備って何を準備するんだろう。魔法は手のひらがあれば使えるから武器も要らないっぽいし。まあ、しっかり休んで生命力回復して来いってことかな。

10万円を片手に俺は建物を出て、ホテルを探した。しばらく歩いた後、「ホテル」という看板を見つけ、その中に入った。


「すみません、予約していないんですけど、部屋って空いてますか?」

「はい、空いています。一泊ですか?」

うーん、多分家を借りる額が集まるまで結構時間かかるだろうし、とりあえず5泊分くらいにしとくかな。

「いえ、5泊です。夕ご飯と朝ご飯をつけてもらうことってできますか?」

「可能です。ただ、その場合少しお値段が高くなって、8万円となります。」


8万円か。これで手持ちは2万円だけになってしまう。まあ、断罪者ディカステスをやっていたらお金も貯まるだろう。


「大丈夫です。夕ご飯・朝ご飯付きでお願いします。」

そう言って、カバンから5万円を取り出して渡した。

「はい、それでは夜の7時に夕食を、朝の7時に朝食を届けさせていただきます。お部屋は505番になります。案内しますね。」

505と書かれた鍵を渡され、案内してもらう。


エレベーターで5階まで上がり、手前から5番目の部屋まで歩く。

「お部屋こちらになります。それではごゆっくりお過ごしください。」

受付の人は一礼をして歩いて受付へ帰って行った。



10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、0!

「お待たせしました、夕食です。」

キタァァァァァァァ!

ホテリエが出て行った後、俺は一気に夕食をかき込んだ。

実は、今日の昼(ほぼ夕方)に火玉(ボリーダ)を使ってそこら辺に生えてたキノコを毒キノコじゃないことを祈りながら焼いて食べたの以外、この世界に来てから何も食べていないからお腹がめちゃくちゃ空いてる。


あー、幸せ。

ご飯のありがたみが改めて分かる。夕食は結構多めで、ほぼ空っぽだった俺の胃袋はちゃんと満たされた。


「ごちそうさまでした。」

そう言った後ソファに座ってテレビを見る。

そういえば当たり前のように、エレベーターに乗ったりテレビを見たり白米食べたりしてるけど、この世界って前の世界と近いよな。俺みたいな転生者とか転移者がいるのかも。ニーシュも自分が転生者だって打ち明けた時あんまり驚いてなかったし。


1時間ほどテレビを見た後、風呂に入り、歯を磨いてベッドに入った。

テレビの内容も、ホテルの設備も、前の世界と同じようなもので、何も違和感を感じなかった。前の世界と違うのは魔法があることくらいなのかもしれない。


さあ、明日はランク試験だ。さっさと寝て生命力回復しよう。

俺はふかふかの布団をかぶって眠りについた。

https://ncode.syosetu.com/n2665ib/5/ で呪文の確認ができます。


『 「《 》 もしくは( ) の前が漢字」かつ「《 》 もしくは( ) の中がカタカナまたはひらがな」の場合』は自動的にルビが振られるんですね。知らなかった。私はいちいち「たてぼう」と入力して|を出さなくても良かったんだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ