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神が忙しかったらしく、異世界でチートになった  作者: ニーナ
2章 断罪者《ディカステス》の仕事と仲間
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サトウケンジ(帰宅後)

僕はクルトさんとミネルさんとメムニルさんにお世話になり、無事帰ることができた。僕がいなくなって大騒ぎになったりはしていない。どうやら異世界に送られる寸前に戻してくれたらしい。本当にありがたい。


翌日。


「砂糖〜」

「佐藤だ!」

「はいはい、サトウのご◯ん」

「それは一昨日言った」

「え〜、だってサトウがつく商品名他に思いつかないし」

「探さんでいい!」

いつも通りの毎日。けれど異世界に飛ばされて、一回死んだという異常すぎる体験で、命が大切だと、当たり前は当たり前じゃないのだと、時間は限られているのだと、道徳の振り返りシートに書いた綺麗事じゃなく、本当にそう思えた。


帰り道。


心菜が前を歩いていた。

声をかけようと一歩踏み出すが、もう一歩が出ない。

いつまでもこんなことをしておいていいのだろうか。高一ももう半年もない。次のクラス替えでは心菜と違うクラスになるかも知れない。そうなれば声がかけづらくなる。いや、それどころかこのままだと高校が終わってしまう。

毎日おんなじようなことをやる。それだけじゃ何も変わらない。何も変わらないまま青春が終わってしまっていいのか?時間は限られている。後悔してからじゃ遅い。異世界に飛ばされたことでそれを感じたんじゃないのか?



夏の生暖かい風が吹く。

僕は迷いながら、緊張しながら、それでももう一歩を踏み出してみる。

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