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神が忙しかったらしく、異世界でチートになった  作者: ニーナ
2章 断罪者《ディカステス》の仕事と仲間
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戦闘

植物の加護(プロスター)

俺たちがまず唱えた呪文はそれだった。この中で1番厄介なのは状態属性、メムニルだ。訳アリだとしても敵であることには違いない。

闇玉(スコタデ)

ノブレールが撃ち、それを避ける。

「スピードはあまり速くないね。魔力チップを捧げてない。」

「???魔力チップ?」

「え、もしかしてクルトくん知らないの?魔力チップは……おっ」

ノブレールの闇玉(スコタデ)を避ける。

「必要なmpよりも多く魔力を消費すると、スピードとか威力が上がるのよ。ひっ、当たりかけた。」



ひゃあとかヒィとかきゃあとか言ってるけど、ミネルは余裕でかわしていて、全然当たる気配がない。

こんな早い動きできるやつにカルタで勝てるわけ無いよな。百人一首がめちゃ強かった俺が負けるわけだ。

「クソッ、全然あたらねぇ。こんなに撃ってたら魔力が切れちまう。」

「今回の相手は手強そう。俺も手伝うよ。」

ダニールも闇玉(スコタデ)を撃ち、数が一気に増えた。しかもダニールはノブレールよりも大きく、速い。

「ダニールは魔力チップを捧げてるね。しかも結構。多分、魔力が結構あるよ。」

あれが魔力チップありとなしの違いか。俺は眺める。そういえば、ミネルしか狙われてなくない?


とりあえずこの厄介そうな女を倒してやる的な考えなのか、この男は強そうだから後でゆっくりと倒そう的考えなのか。まあどちらにせよ、もしこんな考え方をしているのなら、それは大きな間違いである。

「うぎゃ!目が、目がぁ。」

「ム◯カかよ。どうした、何があった?」

「視覚がないの!多分五感喪失(ペンタ)。メムニルね。」


ミネルは凄いことに感覚で闇玉(スコタデ)を避けていく。が、無理があるのかダニールの玉に当たる。

ダニールとノブレールが勝ち確信の顔をする。うーん、既視感(デジャブ)を感じる。ああ、ゴロルとかいうやつも闇玉(スコタデ)撃って勝ち確信してたな。しかし、俺は何を隠そう全属性持ち(パーフィック)なのだっ!

聖砲(キャノン)、そしてもう二つ聖砲(キャノン)!」

聖砲(キャノン)!?」

一つ目の聖砲(キャノン)はミネルの闇玉(スコタデ)解除に、2つ目と3つ目はダニールとノブレールの闇属性封じに使った。2人は避けようとするが、結構動きが遅く、一瞬で2人の闇属性は封じられた。



「そろそろ五感喪失(ペンタ)の効き目は切れた?」

「うん、オッケー。ありがとう。じゃあ、反撃開始ね。あっ、忘れないでよ、あの言葉」

ミネルがニヤリと笑う。

「はいはい。分かりました」


「強盗、殺人などの罪により、俺たちはお前らを断罪する!」

「ヒュー」

ミネルが横でぱちぱちと拍手を送る。


「じゃあ、魔力チップってのを試してみよっかな。爆炎(エザフォス)!」

唱えたのとほぼ同時に爆発が起きる。

うわ、今までのとはまるで威力が違う。

「クルトくん、すごいね。でもあれ生きてる?」

「ど、どうだろ。ちょっと調節が難しいな。」

ダニールたちがいたところにはゴォゴォと炎が燃えている。


鋭利(アカンタ)

メムニルが茂みから出てくる。どこに行ったかと思えばそんなところに隠れていたのか。

メムニルの鋭利(アカンタ)を簡単にかわす。

麻痺(パラリーシ)

植物の加護(プロスター)を発動していた俺は長い間正座した後のような微妙な痺れを受け、顔を歪める。が、動けないといったほどではなかった。

木縄(ウッドシンク)

火盾(ファイアバリア)

さっきの大爆発を見た後なのに、怯えを全く見せずに攻撃魔法を唱え続ける。まるで……


「まるで、ロボットみたいだね、クルトくん。」

「うん。」

メムニルの威力の弱い攻撃を避ける。

右を見ると、炎はもう消えていた。そちらへ向かう。焼死体を見ることになるかもしれないのは正直嫌だが、生きているかどうかの確認は必要だ。恐る恐る地面にできた大きな穴を滑り、そこに見える人型のものに近寄る。

「ミネル、これ生きてる?」

「うーん、わずかだけど生命反応を感じる。多分当たる寸前に水盾(ウォーターバリア)を発動したっぽい。反応が早いね。そのおかげで死なずには済んだけど、瀕死状態。ほっといたらコイツら死ぬ。どーする?どうせ死刑になるんだしほっとく?」


「うーん、でもやっぱり生きてるまま渡した方がいいと思うんだよな。もしかしたら死刑よりもきつい罰があるかもだし。」

「あー、どうせなら死んだ方がマシだ!っていう感じの罰ね。そっか。もしそういうのがあったらそっちを受けさせてやりたいしね。」

ということで、癒しの緑(パラシノス)で傷を回復して、木縄(ウッドシンク)で拘束、ついでに麻痺(パラリーシ)をかけた。

「さて、問題はあの子ね。」

「うん、話を聞こうかな。」

メムニルに近寄ると、鋭利(アカンタ)を放ってきた。それをヒョイと避け、木縄(ウッドシンク)で拘束した。


「メムニル、あなたの過去を教えて。」

「……」

「あなたが訳アリってことは何となく勘づいてる。安心して、コイツらはもう捕まえた。あなたに危害を加えるようなことは出来ない。」

「……」

「場合によってはあなたは罪に問われないかもしれないよ」

「……」

メムニルは黙っている。

「ねえ、ホントに訳アリなの?」

「うん。私、元女神だよ?人の心理とかには人一倍敏感なの。ねえ、何か話してよ」

「……ボタン」

「ボタン?」

「ボタンを取って、この2人のどっちかがもってる!」

下を向いて黙っていたメムニルがいきなり慌てたように叫ぶ。

「速く!押されたら、あれを押されたら……」

「クルトくん、ボタンを探して!」


ダニールとノブレールのポケットを探る。

「あった!これ?」

「そう、それ!よかった……本当に良かった」

メムニルが涙を流す。

「ありがとう、ありがとうございます」

「ねえ、話す気にならない?」

メムニルは少し悩んだ後、話し始めた。

https://ncode.syosetu.com/n2665ib/5/で呪文の確認ができます。

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