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散文の後/南風  作者: 新辺守久/小珠久武
第〇二幕 死を運ぶ者
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第〇〇九話

更新は気分的に、マイペースに、です。

我が妄想。……続きです。

 私は十歳になった。精神年齢が六十のお爺ちゃん。赤いチャンチャンコを着なければいけない。そんな使命感に駆られる。そんな気持ち知ってか知らずか、母さんとカレン姉さんから十歳の誕生日プレゼントとして赤い外套を貰った。カレン姉さんの手作りだった。折角なので試しに羽織ってみたら童謡の赤頭巾ちゃんっぽくなった気がする。


 そして最近、私の胸がほんのり出てきた。なんて言うか、皮膚の中にあるシコリの様な、ふにふにしてて病み付きになりそうな柔らかさでなんとなく気持ちいい。前世で触れる機械すら無かった女性の胸の感触。転生した身体で初めて触る事になるとは人生判らないものである。


 あともう一つ。初潮もいらした。お母さんが対処の仕方を教えてくれて、お祝いの晩御飯を用意してくれたけれど、女性の身体って大変なんだなぁ。と、しみじみ思った。


 昨年の春に見掛けた冒険者を鑑定結果に多少の懸念材料はあったものの、開拓村は平穏無事に時間は過ぎていった。


 私は相変わらず母さんとカレン姉さんの手伝いをして、なにか有った時の為に湖の秘密基地へ行く回数は減らしていた。一応、合間を見つけては訪れて、二人に教えて貰った薬剤造りを復習がてら行っていた。道具は土魔法で造って用意した。当然、自重無しで材料にガンガン魔力を注ぎ込んで作成した。


 驚いた事に、高品質の上の最高品質を越えた、特級品質のポーションが出来た。やはり作成時に込める魔力が鍵らしい。ただ、出来上がった物は試す機会もないのでストレージ内へ収納している。鑑定情報として、欠損部の再生は出来ないけれど、怪我の傷口を瞬時に閉じる効果があるようだ。


 あと、父さんとアルタ兄さんから狩の仕方を、弓の扱い方を教えて貰った。


 建前としては私も十歳になり、色々な仕事に付いてみたい。今までは比較的浅い場所で植物の採取をしていたけれど、もう少し奥まで探しに行きたい。もし樹海内で獣に遭遇した際でも自己防衛手段として覚えておきたい。等など。言い訳を並べた。ストレージ内に収納している比較的弱い獣を樹海内でキノコや薬草類の採取をしている最中に発見、遭遇して狩をしたていの放出を目論んだ。


 本音はここしばらくの懸念材料である盗賊対策。最悪、開拓村が盗賊に襲われた時に出来るだけ魔法を使用しないで戦う方法の構築だった。


 そんな考えを知らない二人は私に弓の使い方、狩の仕方を何度かレクチャーしてくれた。実地訓練じゃなく、あくまで獣と遭遇した時のもしもの為の対処の仕方という感じだったけれど。扱い方がなんとなく形になったところで、「センスはそこそこだな。けど女の子一人じゃ危ないから奥までいくなよ」「深い場所に行く際は僕に声を掛けろよ」という娘、妹を心配してくれるありがたいお言葉を貰えた。


 既に開拓村の最奥を越え更に奥にある湖に到達しています。なんて言えない。


 私としても弓の扱いはそれ程上手いとは思えない。前世でも触った事すら無い弓をそこそこに扱えるだけ幾分マシだと思う。


 そして秘密基地で何度か自主トレの名を冠した風魔法による補正をかける練習をした。これが、本命である。


 矢に風の効果を付与するコツを掴んでからは、的への命中率があがった。ほぼ百発百中になった。頑張った自分に対するご褒美として、樹海で偶然遭遇したという理由の元、開拓村近くに戻った時、ストレージ内から比較的弓矢で仕留めたに近いであろう傷口の三羽のホーンラビットを取り出して、家に帰って父さんと母さんに「樹海で遭遇しちゃったテヘペロ」みたいな感じで渡した。二人共大層驚いていた。


 春を過ぎて少しした頃、アルタ兄さんが結婚した。開拓村総出でお祝いした。相手は家から見て開拓村の反対側に住むマサクドさん所の長女でリアンさん。開拓農作業のかたわら村のみんなが協力して家の敷地内に二人の愛の巣となる建屋が造り始めている。


 それが出来上がるまでは家族とみんなで一緒に暮らしていく予定なのだけれど、中々に出来たお嬢さんだった。母さんも「もう一人娘が出来たみたいで嬉しい」なんて喜んでいた。


 ちなみにカレン姉さんも彼氏が出来たらしい。先日父さんに紹介していたけれど、居間の空気がピリピリしていた。傍目はためから見ると好青年っぽいし、お似合いなのではないだろうか。


 父さんは最終的に「俺にはまだカノンが残っている、好きにしろっ!」なんて台詞セリフを吐いて部屋から出て行った。母さんに聞いたところ、その後、納屋で柱に腕を付き、うつむいたまま声を出さずに男泣きしていたらしい。


 初夏に差し掛かる頃、行商人の商隊に少し変化が見られた。春先まで護衛として付いて来ていた冒険者の姿が見えなかったのだ。


 何時もの如く、村長宅のお持て成し宴会に参加した父さんが話をしてくれた。徐々に広がる盗賊の被害に、ここの領地を治めている伯爵様が事態を重くみて、去年の冬から今年の春先に掛けて、私兵の騎士団を動員して盗賊の討伐に当たらせたそうなのだ。以前、村の目撃情報に上がっていた「ボロい黒い装束の男」は盗賊の斥候だったんじゃないかと憶測も出たそうだ。


 盗賊は規模こそ大きかったものの、所詮は烏合の集団。騎士団が本拠地を特定し強襲すると、あっという間に壊走を始め、蜘蛛の子を散らす様に四散したそうなのだ。その後も騎士団が治安維持の活動しているので街道の往来は安全に出来る様になり護衛を雇わずに来られたとの事だった。


 結局、私が去年より懸念していた案件が知らず知らずのうちに終わっていた様だった。秘密基地に行く頻度を控えていたけれど、その話を聞いてからは、以前の頻度に戻して、今も秘密基地へ入り浸っている。

読んで頂き有り難うございます。

構成を考えず直感で自己満足しながら楽しんで書いているので面白く読めるかは判りません。

120%の適当加減さ。中途半端な知識を妄想でブレンドして、勢いと雰囲気だけで誤魔化そうとしています。

読み手に対する時間泥棒な作文です。読み辛い部分が多々有ると思いますが、そこは平にご容赦を。

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