表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ポーカーフェイス  作者: 無職
2/2

初日

夜が明けた頃、ネットカフェを飛び出し友人に別れを告げ、さっき書いた退職届を

片手に脱兎の如く車を走らせる。


「今日から自由だ」などと人生のリスタート気分になるが、

親や会社の事が頭をちらつかし、いまいちテンションが上がらない。


(悩んどんなら行きんさいや めんどくさいで辞めるのはダメやけど、

自分がやりたくないことならやらんほうがいいよ やりたいこと見つかるといいね)


昨日のねえちゃんからもらった言葉が背中を押していた。


この時の俺はとにかく広島から出て全国を回ってみると何か変わるんじゃないかと

本気で思っていた、本当にただそれだけだった。


車を走らせる中、二人の友人に電話をした「俺も親には滅茶苦茶迷惑かけとるけん」

という言葉を聞き、いつか何処かの居酒屋のお手洗いの張り紙に

「(親父の小言)親には迷惑をかけていろ」


と書いてあったのを思い出した。今の俺には天空の城ラピュタのバルスと

ならんでもいいくらい救われる言葉だった。


4時間ほど車を走らせ、兵庫県の相生に着き郵便局が開く時間になった。

「退職届を郵送する奴なんてかつていたんだろうか、間違いなくクビだろうな」

と笑いながら郵便局へ向かった。


手続きが終わった後、携帯の電源を切り中にあるチップを取り出す。

電話が鬼のようにかかってくるのが目に見えている。もう当分携帯電話を使うことはないだろう。



そして夜になり京都へついた。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ