僕らのための物語
どうも初めまして。
初投稿、初執筆です。
大学に入る前に、自分がしたい事はしておこうと思い書きました。
至らない部分や読みにくい部分が多々あると思いますが、暇つぶし程度に読んで頂ければ光栄です。
悪い点があればどんどんご報告ください。
これからよろしくお願いします。
※追記
第一章の内容大幅変更中
プロローグ
誰かの旅「眠れない少年達」
また奴らがきた。どうやら今日も夜は騒がしいらしい。暗闇の中、仲間と共に体を恐怖で震わせていた。
銃弾が大地に轟く音が聞こえる。誰かの悲鳴だって何度も何度も入ってくる。もしかしたら仲間が何人も殺されているかもしれない。
すぐにでもこの小屋にも奴らは現れるかもしれない。
その予想があたってしまったのだろうか、次の大砲の発射音と同時に、急にドアが開かれた。
「キャヒャヒャヒャヒャヒャ。見〜つけたぁ。ここにいたのか僕ちゃん達。まだこんな所に隠れてくれちゃって迷惑だねぇ。それに、女っ気も全く感じられないし、気持ち悪いねぇ」
目の前には頭角を生やし、翼を持った下級悪魔のデーモンがいた。はっきり言っておぞましい。
「あっ、あぁっ」
皆声が恐怖に殺されたらしい。無理もない。デーモンの身体能力は普通の一般人では歯が立たずあっさり殺される。不意打ちでもないと敵わないだろう。
俺だって音になる物が喉から出せるか分からない。
「ウヘヘヘヘヘ、そんなに怯えんなって。大丈夫だすぐ死ねるからよぉ。痛みは一瞬だ」
下衆な笑みを浮かべながら奴はこっちへ近づいてくる。一歩、また一歩とそれは死の宣告のようだった。
今夜こそは深い眠りにつきたい。だが、そんな夢は見られないらしい。
「へへへ、怖くて声も出ねぇみたいだな。まぁ死ぬときには叫びを上げるだろ、一人ずつ絞め殺してやんよ」
あぁ、これは多分死ぬ
この世界には希望なんて大してないなんて事は分かってはいた
俺は当然無力で何もできない
家族が繋いでくれた命も、結局は無駄になってしまう
クソッタレ
もっと もっと生きたかった
父さん、母さん
この若さで会いに行ったら怒られちゃうかな
でも、会いたかったのかもしれない
…ごめんな
デーモンが愉快と言わんばかりの勢いで両手を上へと掲げる。
「じゃあなぁ!無価値共がぁ!!」
「自己紹介ご苦労さん」
その刹那、デーモンの頭部は何者かに撃ち抜かれていた。
「なっ、あぐぁうぁ 」
何か言いたげではあったが、それは叶わずデーモンは絶命したようだった。そのまま床へと倒れ込む。
「よぉ、遅くなったなお前ら。数は、いち、にー、さん…よし、全員無事みたいだな。戦いはもうちょっとで終わる。後ほんの少し少し耐えてくれや」
頭部を撃ち抜いたのは、このカナリアの村のリーダーであり兄貴であるケデスだった。
「ケデス!」
「兄ちゃぁん!」
「良かった!生きてる!!」
よく耳に馴染む声を聞き、少年たちの目にも俺の目にも光が灯っていくのが分かる。
「怖い思いさせて悪かったな」
「別に怖くなんてないやい!」
「俺だけでもやれたね」
「嘘つけチビりかけてただろ!」
「はぁ、んな訳ねーし!!」
少年達は次第に声を張り上げていく。
「はは、何だよ結構元気良いじゃねえか。これなら安心だな。そんじゃあよ、残りの奴ら片付けてくるわ。ミハ、皆を頼んだぞ」
皆の無事を確認すると、ケデスがミハに銃を手渡した。
「え、俺?てか、銃…?」
銃を持とうとする手は震えている。
「ん、そういや持つの初めてだったかお前」
「え、うん。俺に…出来るかな?」
こんな物を持たされてもどうすればいいのか分からない。敵が来たら撃てば良いのか、それとももっと前に出て皆を守るために戦うべきなのか
それが俺には分らなかった
「ははは、なーに言ってんだよ。別に撃てとも戦えとも言っちゃいえねぇ。もしものためにお前がお前を守れるように渡したもんだ。自分を犠牲にしようなんてアホな考えは捨てちまえよ」
「じ、自分のために」
俺は俺を守ってもいいのだろうか。
「そうだ。お前の命だ。お前が守れ」
俺は皆を、俺自身を。
「信じてるぜ、ミハ」
守られるだけじゃない。
もう俺は守って良いんだ。
守れる人間なんだ。
「…あぁ、こん中じゃ俺が最年長だ。やってやるぜ」
バレると知っていたが、虚勢の笑みを浮かべる。でもそれは虚勢には少し遠いものだったのかもしれない。
何故か身体に力が行き届く気がした。
自分の知らない何かが宿る気がした。
「ほぉ、頼もしいじゃねぇか。じゃあよ、もう一暴れしてくるぜ。最年長」
「行ってこいよ。こっちに気なんてかけさせないからな」
「分かってるさ。そーいやお前そんな目の色だったっけか?まぁ明るさの関係か。そんじゃあな!」
そう言い放つとケデスはまた戦火の中へと飛び込んでいった。
「…目?」
自分の身に覚えのない事にミハは少しだけ疑問を感じた。
「俺の目の色が何なんだよ…?」
その青い瞳には、戦場がただ映るのみだった。
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「あっ」
午前六時、雲一つないまだ黒色に塗られた空と涼しげな気温という最高の学校日和。
青年、天野正はふと目を覚ます。どうやらもう起きる時間のようだ。自分の熱がこもった布団から抜け出し、家用のスリッパを履いて自室のドアを開ける。また疲れる一日が始まるらしい。
「ねっむいな…」
僕は寝起きに任せてよろけない様に、しっかりと足元を探り歩いた。
書きたい事が山積みで、これから楽しみです
よろしくお願いします




