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放送第一回目 ラジオネーム“マスク女”さんからの投稿

基本的にその場のノリとテンションで書いております。伏線? なにそれおいしいの?

更新は恐ろしく不定期になりますが、それでもいいという方のみどうぞ。

   放送第一回目 ラジオネーム“マスク女”さんからの投稿


 今日も今日とて野次馬根性! 突撃隣の蜜の味!!

 さあいよいよ始まりました、突撃隣の蜜の味! メインパーソナリティーはこの私、いつもニヤニヤ貴方ににじり寄る野次馬。矢嶋ハム彦と、

「……ふっ、貴様らに名乗る名などない」

 仕事しろ廚二病。給料カットされるぞー。

「愛の伝道師こと大道寺だ」

 いやー、大道寺さん。ついに始まっちゃいましたねこの番組。

「ふっ……この私の力を全世界に思い知らしめる時がついにやってきたか」

 知らしめませんからねー。

 えーと、この番組は皆様から寄せられたお悩みについて我々が適当に茶化したり話の種にしたり面白がったりするという内容をお送りしております、と。

「どこまでも最低な番組だな」

 まぁこんな時間にやる番組ですからねぇ。多少悪趣味なのは―――

「だが嫌いじゃない。決して嫌いじゃない。大切なことなので2回言わせてもらった」

 あんたの方がよっぽど最低だな、おい。

「よーし、じゃあ気を取り直してさっそく今日の相談いってみようか」

 うわっ、あからさまに話題を変えたよこいつ。

「ラジオネームマスク女さんからの相談だ。なになに……私は道行く人に『私って綺麗?』と尋ねるだけの簡単なお仕事をやっているのですが、その仕事の関係で知り合った男性にしつこく付きまとわれて困っています。どうしたらいいでしょう、と」

 よーし、ちょっと待とうか。道ゆく人に「私って綺麗?」と尋ねるだけの仕事ってどんなだよ。

「きっと文字通りの仕事だろう。大きなマスクを装着して道ゆく人を捕まえては『私ってきれい?』と問いかける簡単なお仕事だ」

 マスクって情報はどっから出てきたんだよ。というか何がしたいんだその仕事。

「だから道行く人に『私って綺麗?』と問いかけて」

 問いかけて?

「綺麗じゃないって言われたら怒る」

 そりゃ正面切って綺麗じゃないって言われたら誰だって怒るわな。

 じゃあ綺麗だって言われたら?

「マスクを外して『嘘だ!!!』って怒る」

 なんという口裂け女。というかそこは「これでも……?」だろ。

 まあ冗談はこの辺にして、マジな話をするとこれって俺らに相談してどうにかなるようなもんじゃなくないか?

「というかどうにかなる質問なんて存在するのか? 番組の趣旨的に」

 いやまあそうなんだけどもさ。そうでなくて警察に相談しろって話。

「しかし最近の警察は実害がなければなかなか動いてくれないからな。犯人もそれを見越してのことかもしれん」

 あ~……そう言えばそんな話も聞きますねぇ。被害が出てからじゃないと「気のせいではないか」とか「証拠がなければ動けない」だとか言われて門前払いされるとかなんとか。

「まったく、これだから最近の者は」

 いやいや、なんかそれ違くないか?

 まあいいや。それじゃあ警察は使わないって方向で少し考えてみますか。

「よし、許す」

 いや、何様だよあんた……。

 しかし実際問題こういう被害で困ってる人って結構いますよね。

「実に嘆かわしいことにな。まったく、愛は押しつけるものではなくそっと囁くものだと言うのに」

 おぉ、大道寺さんがいいこと言ったよ。若干廚二臭くはあったけど。

 じゃあもし、現実にはあり得ないことですが、大道寺さんがこういう輩につけ回されたらどうしますか?

「ふむ……とりあえずひっ捕まえて愛とは何かをじっくりと教え込む」

 なんとなく予想していた通りの解答ありがとうございます。ちなみにどう教え込むつもりです?

「まずは相手を愛おしいと思っているなら相手に迷惑がかかるような行為をするな、という常識からだな」

 ほうほう、意外にまともなことを言いますね。

「相手の都合を考えずに直接接触するなど言語道断。まずは相手宅に毎晩無言電話をかけ、毎朝花束の贈りものをそっと玄関に置き、遠くから写真を撮りそれを相手に送ることでいつも見守っているということをアピールするところから」

 よーし、前言撤回。とりあえずそこまでにしようか、真性ストーカー。

「なんだ、これからがいいところだったのに」

 もう視聴者の皆様方にはあなたの変態性が十二分に伝わったと思いますよー。

 さて、気を取り直して。わりとマジな相談だからこちらもそれなりの解答をしましょうか。

 定型文的な回答になりますが、相手が直接接触をしてくるのであればいっそ「もうやめてください」ってガツンと言ってしまうのが一番だと私は思うんですけどね。あぁ、でも相手が逆上すると危ないから護身用の道具はきっちり準備してね。

「ほう……つまりこっ酷く振った挙句に痴漢撃退スプレーで目を潰した後、スタンガンで相手の身体を痺れさせ動けなくなったところを縄で縛りあげて警察に連行しろ、と」

 いや、誰もそこまで言ってませんって。

「そうか……してくれないのか」

 なんでちょっと残念そうなんですか。変態の上にどMとか救いようがないですね。

「そう褒めてくれるな」

 誰も褒めてませんよ。

「しかしハム彦よ。そのプランには2つほど大きな欠点があるぞ?」

 欠点ですか?

「そうだ。まず第一に口で言った程度でどうにかなるならストーカー被害で悩む人間はこうまで多くはならんだろう」

 まあ確かにそうですけどね。でも言ってもまだ止めないならそれこそ警察に通報すればいいじゃないですか。言っても止めないともなればさすがに警察も動くでしょう。

「それがなかなかどうして動かんのだよ。だからストーカーが調子に乗るのだ。それに何より、このプランにはもっと大きな欠点がある」

 なんですかその“もっと大きな欠点”って。

「そんな回答……番組的におもしろくないじゃないか」

 いやそうですけどね! それ言っちゃあダメじゃないですか、この場合。

「いっそこちらから『結婚を前提にお付き合いして下さい』と迫ってみるのはどうだ?」

 いや、「どうだ?」と言われても……。確かにそこまで行くと相手もドン引きして付きまとわなくなるかもしれないですけど。

「というかこの女、あまり嫌がっているようには見えんのだよ」

 嫌がっているようには見えないって……私には普通に困ってるように思えますけど。手紙にも付きまとわれて困っているって書いてありますし。

「うむ、私の勘なのだがな。この手紙からは惚気臭がするのだよ」

 惚気臭って……さすがにそれはないんじゃないですか? 惚気ならこんな番組にハガキを出す意味が

「じゃあ逆に聞くが、本気で悩んでいる人間がこんな悪趣味な番組に相談を持ちこむと思うか?」

 うっ……それは、確かに。

 でもさすがにこれ以上はどうしようもないでしょう。ここでいくら言っても所詮は推測の域を出ないですし。番組的にはそれでもいい気がしないでもないですが。

「確かにそうだな。なら……電話でもするか」

 いや電話って……そんな無茶苦茶な。

「幸いこのハガキの主は私の知り合いなのだよ」

 知り合いかよ!

 いや、でもさすがに電話は…………は? ちょっ、面白そうだからやっちまえって。それいいんですかプロデューサー!?

「上の人間がいいと言っているんだ。我々が何を心配する必要がある」

 うわっ、携帯取り出して電話する気満々だよこの人。

 これホントにいいんですか? いや、面白そうだからって。どうなっても知りませんよ、俺。

「うむ、ハム彦よ。先方と繋がったぞ。幸い快く出演を快諾してくれた」

 あーもう! どうなっても知らないですからね!!

基本的に

ハム彦……地の文

大道寺……「」

相談者……『』

でお送りしております。まあ書く必要ないだろうけど一応。

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