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ランニング2:位置について

今日二つ目の投稿です。

ユニークスキルの説明など。

 ステータス画面に表示されてる項目はこんな感じでした。


名前:カケル

種族:人間

レベル:1

ユニークスキル:ランニング

走行距離:0km

死亡回数:0回

チェックポイント:0


 死亡回数、って事はコンティニューあり?


「そうだね。君があきらめない限りは」

「その場で復活と、セーブポイントで復活どちらになるんですか?」

「チェックポイントごとになるね。最初の場合、開始地点から。時間もそこに巻き戻るけど、知識とか、自動マップの表示内容とか、走行距離に関してはリセットされないから心配しなくていいよ」

「・・・死亡って事は、たいていの場合、誰かに殺されるって事ですよね?」

「そうだね。まあ、君の場合は前世からの苦痛耐性があるから、耐えられるくらいの痛みに抑えてあげるよ」

「あ、ありがとうございます」


 痛いのに慣れてるからって、平気な訳じゃないからね。

 そして、ようやく、気になってたユニークスキルの内容に意識を合わせると、詳細が表示されました。


ユニークスキル:ランニング

・上限をレベル数と等しい速さで、望むだけ走り続けられる。(レベル1なら時速1km、10なら時速10km等)

・移動し続けている間は疲れず、喉も乾かず、空腹も感じない(体力を消費しないので飢え死にもしない)し、眠気も感じない(眠らなくても健康に影響を及ぼさない)

・手をつなぐなど接触している相手も同じ効果を得る事ができる

・レベルアップは、レベルの数に等しい距離(km)を移動する事により起きる

・レベルアップする事で上限速度が上がる他、新たなサブスキルを獲得する事もある


サブスキル:加速

・レベルの数分だけ、限界速度を二乗して加速可能。レベル2なら、2x2で時速4kmまで。レベル4なら、4x4で時速16kmまで、以下同様。レベル1の時のみ、+1kmの2km早さまで加速可能

・加速して移動できるのはレベルの数分が上限

・例えば、レベル1なら1+1で時速2kmで、1分までが限界となる

・レベル2なら、2x2で時速4kmで、2分までが限界となる

・加速した直後は、加速していた倍率分とその時間分、減速を強要される。2倍の速度で、2分移動した場合は、レベル数の1/2の速度を上限とする状態が2分間持続され、この間は再加速不可能

・加速は、一日に、レベルの数分まで使用可能。2なら2回、3なら3回、以下同様。加速の使用回数はレベルアップやチェックポイント更新でリセットされる。

・加速の使用回数は日をまたぐ事でもリセットされるが、減速時間は日をまたいでもリセットされない

・減速時間がリセットされるのは、レベルアップ時、チェックポイント更新時、または死亡時のみ


まだまだ補足事項みたいのは続いてたけど、神様から声をかけられました。


「大事な部分は読み終えたかな。あとは、実地で移動しながら説明するよ。まずは歩く事に慣れないと始まらないからね」

「・・・そう、ですね。ずっと寝たきりだったし」

「じゃあ、始めるよ。位置について」


 周囲が、真っ暗な空間に白線だけだったのが、ヨーロッパ中世ぽい景色に切り替わりました。夜みたいだけど、あちこちが燃えさかってるせいか、あまり暗くはありませんでした。武器が打ち合わされる音や、怒号や悲鳴が飛び交ってて、物騒でしかない空気がダイレクトに伝わってきてましたけど、不思議と、落ち着いてるというか、ワクワクしていました。


 ようやく、走り始められるんだ、と。


「その心意気や良し、なんだけど、最初のチェックポイントとマップについて説明しておくね」


 視野の左上隅にお役立ち情報が表示されました。

・走行距離(次のレベルまでの残り距離)

・加速可能回数(1回)

・加速/減速状態:通常

・現在日時:アルマーダ歴1327年8月1日19時47分


 さらに、視野の大半が、半分透き通ったマップで埋まりました。意識すればより濃く克明に表示も出来たし、逆に完全に薄めて視野から消す事も出来たし、また表示させる事も出来ました。めっちゃ便利!


「それが、この王都の地図。今は通路や門とか、あとはお姫様の居場所しか表示されてないけど、兵隊とかが戦ったり潜んだりしてる場所は、一度でも見たり行き交えば、マップに表示されていくから」

「ええと、お姫様と合流できたとして、どこから逃げ出せばいいんですか?門とか真っ先に固められてそうですけど」

「それは、お姫様が教えてくれるよ。他の選択肢がないか探るのも自由だけどね。さ、そろそろスタートしないと、お姫様のところに行き着くまでに殺されてまたリスタートになるかもしれないから、歩き始めてみようか」

「わかりました!」


 そうして、深呼吸した後、ぼくは前を見据えて、最初の一歩を踏み出し、白線を越えました。

 走行距離は、最初の1mを記録しました。

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