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(2-51)森の恵みを食べよう1(山芋、蓮根)

よろしくお願いします。

(2―51)森の恵を食べよう1(山芋、蓮根)


 一旦、自室に戻ってサインした紙を見たけど文字が消えて無かったし、薄くもなって無い。イカ墨じゃ無さそうなので爵位は貰って無いみたいだ。なのでこっちの件は安心した。


 次は、山芋と蓮根(レンコン)を持って料理長の所へ向かう。忙しい時間帯だけど、やっぱり応じてくれた。感謝です。


「料理長、コレ森で掘って来た山芋と蓮根(レンコン)なんですけど……」


 陛下と宰相にしたのと同じ話しをして、何処(どこ)で採れたのか説明した。


「どうも両方共皆んな知らない食材みたい何ですよね」


「ほう、そんなのがムカーゴ(零余子(ムカゴ))の蔓の下と、ロータス((ロータス))の根っこから採れるんですか、私も知らなかったです。山芋ですか……芋なんですよね? 蓮根(レンコン)の方は全く見当もつきませんが」


「えっと、多分山芋は芋の一種では有ると思います。蓮根(レンコン)は良く判りません。少し芋っぽいのかな……違うのかな、ちょっと良く判らないです。で、夜に、これを料理しようかなと思いまして、王城の兵士さん達も十人来るんです。それで、また食材を分けて欲しいのですが……」


「構いませんけど、何が必要ですか?」

「小麦粉、パン粉か古いパン、油、バター、卵、マスタード、マヨネーズ、ニンニク、唐辛子、ベーコンですかね。後は発酵野菜のソースを。それと蓮根のアク抜きにヴィネガーを」


 多分、ヴィネガーは酢の代わりになると思う。


「判りました、揚げるんですね」

「はい、そうです。宜しくお願いします」


 流石だね。材料だけで判るんだもんね。一応バター焼きも作るつもりだけど。一応この世界は揚げる料理もちゃんと有るんだよね。ごく偶にチキンカツが出て来るんだもん。ビックリだよ。トンカツは出た事無いけどね。塩から揚げも有るし。ただ揚げるのに必要な油が結構高価らしいので庶民には難しいみたい。カレーっぽい料理も有るんだよな。鳥を入れたスープカレーみたいな感じだけど。米が有れば、魔改造カレーを作りたいと思う。それと醤油が有ればもっと良いモノが作れるのにな……。今度頼んでみようかなリングアードの街に行きたいって。有ると思うんだよな、米、醤油と味噌……味醂、それと牛蒡も欲しい。一日で往復出来ると思うし出来れば二、三日滞在したい所だよな。


「料理長マスタードって沢山有りますか?」

「ええ、結構良く使うので有りますよ」


「量を多めに用意して貰えますか?」

「判りました。こちらで下準備しておきましょうか?」


「本当ですか? ではお言葉に甘えて、山芋は、皮を剥いて輪切りに、蓮根(レンコン)は皮を向いて半分に切って、少量の酢を水にいれた所に付けておいてください。アク抜きなんですけど、実は変色防止なんです。色を気にしなければ何もしなくて良いんですけどね」


 料理長に、持って来た山芋と蓮根(レンコン)を渡した。未だ毒味が終わって無いけどコレは平気だと思う。


 食後に、一番風呂に入った後、私服に着替えて待っていると、ミグラス伯爵家の兵士さん達が集まって順に風呂に入って行く。


「今日、王城の兵士さん達十人が来るから、変な所は見せない方が良いと思うよ」

「判りました」


 と言っても、裸祭りを止めるつもりは無いみたいだ。変だと思っていないんだろうな。


 (しばら)くすると、王城の兵士さん達がやって来た。それとほぼ同時に料理長も食材と調理器具を持って来てくれた。ミグラス伯爵家の兵士さん達は既に裸祭り状態突入中だ。夜は大分涼しくなって来たんだけど元気だよね。寒くなったら風呂に入るみたいだけど、冬も続けるんだろうか? なんか続けそうな気がする。


「ナギ様、お招き有難う御座います」

「そんな大した事でも無いからさ……」


 手土産に、ビールを貰った。あんまり好きじゃ無いんだよね。でもまあ少しは飲む事にしよう。


「ナギ様、ミグラス伯爵家の兵士達は、全裸で何やってるんですか?」

「えっと、風呂に入ってるんだけど……。ついでに宴会もしてる状態かな、俺の風呂が出来てから毎日この状態なんだ」


「風呂?」

「ああ、コレ」


 湯船を指差して、風呂の事を教える。


「あんた達も、風呂に入って行けよ、風呂は良いぞぅ、酒も美味くなるし、今日は料理長も居るからツマミも美味くなるからな」


 良いけどね。美味いモノは出来るとは思うし。


「ナギ様、俺達も風呂に入っても良いですか?」

「ああ、構わないよ」


 ミグラス伯爵家の兵士さん達が風呂に入るルールを教えている。まあ好きにしてくれ。


「料理長、お待たせしてすいません」

「いえ、構いませんよ。それでナギ様、早速作りますか」


「はい、料理長は揚げ物をお願い出来ますか? 両方共生でも食べれる食材ですから火を通し過ぎなくても平気ですが、蓮根(レンコン)は少し硬いので長めに揚げてください」


「判りました、ナギ様は?」

「先ずは山芋の簡単なバター焼きを作ろうかなと思います。結構コレも美味しいと思います」


 サクッと、バター焼きを作って行く。難しくは無いので、そんなに時間も掛からない。結構大量に焼いてあげた。軽く塩を振って出来上がり。料理長が一つ試食する。


「フム……。こう言う食感なんですね。もっとじゃがいもみたいな感じなのかと思っていました。悪く無いですね」


 良かった。取り敢えずは、食材として使って貰えそうな感じだ。寒くなったらまた掘りに行こう。自室の裏で育てるのも良いかも知れないね。


 料理長の試食の後は、先ずは王城の兵士さん達が(すでに慣れたようで裸祭りに溶け込んでいる)試食する。その後で、ミグラス伯爵家の兵士さん達も群がるように食べてくれる。


「ナギ様、これ、美味いじゃん!」

「だよな、酒が進む!」


 何食っても、同じじゃねえの? と思ってしまうが食べっぷりが良いので美味いんだろう。自分も食べたけど、間違いなく美味いよね。


 次は、蓮根料理だ最初に作るのは、蓮根とベーコンの炒め物。食材を切って行く。刃物はそこそこ使えるので問題無い。


 油の中に唐辛子とニンニク入れて炒めて行く。油がラー油っぽくなって料理全体を辛くする事が出来るんだよね。その中にベーコンを投入して炒める。その後で、薄切り蓮根、少量の塩、コショーで味を整えて完成。


 直ぐに皆んなが群がってくる。


「ちょっと待て! 先に料理長だよ」


 料理長に試食して貰う。


蓮根(レンコン)は薄いのに歯ごたえが有って良いですね。蓮根(レンコン)自体には味は少ないのかな、ですが何にでも合う感じがします」


 料理長の試食の後は、皆んなが食べて行く。バクバク食べて飲んでるので問題無いんだろう。酒のツマミになれば気にしないのかも知れない。


 次の料理を作る前に、料理長の揚げ物が完成した。取り敢えず、両方共、一つ貰って、ソースを付けて食べる。


 これは揚げ物の定番だよな。懐かしいって感じがする。やっぱ揚げ物は美味いよね。熱々だし。だけど……。


「料理長、発酵ソースに、トマトを入れましたか?」

「ナギ様、良く判りましたね。熟成させるには未だ時間が掛かると思われますが、大分良い感じになって来たので、今日作るのが揚げ物との事なので持って来ました。いかがですか?」


「凄く良くなってるって思いますよ。料理長も試して見てください」


 料理長が自分で揚げた、山芋と蓮根(レンコン)の揚げ物にソースを掛けて食べた。


「これは、美味い! 食材も良いですし、ソースも凄く良いですね。チキンのコートレットには今迄以上に合いそうだな……」


 本当にそう思うよ。マジでね。もっともっと良いモノも出来てくると思う。


「ナギ様の山芋の料理で、閃きました。まあ別な食材で作る料理のマネですけどね」


 と言って作ってくれたのは、山芋のジャーマンポテトだ。これはむっちゃ美味かった。兵士さんも絶賛だね。料理のレパートリーが豊富だと、新しい食材でも直ぐに応用が効くみたいだ。素晴らしいって思う。料理長は、ソーセージも持って来てたんだね。


 自分の方は蓮根(レンコン)で、もう一品作る事にする。さっきと殆ど同じだけど少し味付けが異なる。蓮根(レンコン)に火を通した所で、マヨネーズと、マスタードを入れて少し炒めて完成。マヨ&マスタードは相性が良いもんね。


 皆んなも絶賛だったよ。さて大本命では無いけど。作りますかね。辛子蓮根じゃ無いマスタード蓮根を。和辛子は有るかもだけど、多分皆さんには辛すぎて食べれないんじゃないかな? マスタード蓮根はそこまで辛く無いし丁度良いだろうって思う。個人的には、少し辛さを控えた(小麦粉多め)辛子蓮根が好みだ。本当は九州醤油で食べるのが良いんだよね。


 料理長に手伝って貰って、蓮根(レンコン)の穴にマスタードを詰めて行く。一人当たり二切れ位しか行き渡らないとは思うけど。


 マスタードを詰め終わったら、小麦の衣と卵の衣を付けて油で揚げて行く。揚げ物を作ったので油が有って良かった。中まで熱々になるように、ちょっと長めに揚げて貰う。


 出来上がった、熱々のマスタード蓮根を、切って料理長に味見をしてもらう。


「料理長、そのままでも良いですが、マヨネーズを付けてもイケますよ」


 先ずはそのまま一口。そしてマヨネーズを付けて一口。


「ナギ様。美味いです! これはマジで良いですね。そのままでも、マヨネーズを付けてもどちらでも良いです。これは酒が進む料理ですな」


 自分も食べてみる。マスタード辛子蓮根も、これはこれで全然良い。味は少し違うけど食材が和風なので無茶苦茶懐かしいって思える。


 兵士さん達も、じゃんじゃん食べて行く。特に食べる量を制限してないけど、全員食べれたかな? 食べれなかった人は次の機会が有ったら食べて欲しい。


 山芋と蓮根(レンコン)を持って帰って来た時は余るかと思ったけど、全部食べ尽くされてしまった。夕食後なのに凄い食べっぷりだ。アルコールが有ると余計に食べれるのかな? あんましアルコールは好きじゃ無いので良く判らない。そこそこ飲んだけど、オツマミを食べて飲むのでは無く、飲んで口直しにオツマミを食べたよ。


 もう、そろそろお開きかなと思ったら、ミグラス伯爵家の兵士さんが、兵舎からトマトを持って来た。


「料理長。このトマト、森で採って来たんです。何か作って欲しいんですけど……」


 未だ食べるの? もう十分食べて満足なんだけど。自室の裏に生ってるのは少なくなって来たからだろうけど、森で採って来たんだ。


「トマトは、明日にしたら? もうお腹いっぱいなんだけど……」

「ええぇ……」

「明日、なんかトマトで別な物を作ってやるからさ」


 とは言え何を作るかな。スープで満足するかなぁ……。多分しないよね。何か考えなきゃ。


「それなら、ナギ。明日美味い物を頼む!」

「判った」


「ナギ様。トマトって食べれるんですか?」

「食べれるよ。未だ聞いて無いのかも知れないけど、ちゃんと食べれるって陛下がお墨付きを出してくれてるから」


「じゃあ、明日も来て良いですか?」


 どうかなぁ、ハッシュに聞かないとだけど、良いんじゃね?


「良いよ、一応ハッシュに確認するよ。それとイノシシの肉を持って来て貰えると良いかな。準備もしたいんで午前中位に。駄目ならばその時に伝えるよ。それと肉を持って来る時は、仕事を抜け出せる?」


 イノシシの事を思い出したので、明日作る料理をを決めた。


「判りました。大丈夫です。許可を貰って来ますので。肉を狩ったのはナギ様ですからね。この人数でも余る位大量に持って来ます」


 それは嬉しい。屋敷の人達にもお世話になってるから配りたいもんね。それに王城に行かなくて済むのは良い事だ。


「ナギ様。イノシシを狩ったんですか?」

「ええ、今日、王家の狩場で。なので明日肉を貰えるんです。結構持って来てくれるみたいなので、屋敷の人達も食べれると思いますよ」


「それは腕の振るいがいが有りますな」


 と言う事で、今日はお開きになった。明日は肉祭りが出来そうだね。






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