(2-30)洗濯庫と脱水庫を作ろう3(完成)
よろしくお願いします。
(2―30)洗濯庫と脱水庫を作ろう4
頼んでいた洗濯庫と脱水庫が、完成したとの連絡が有り、王城へ向かった。取り敢えず宰相さんの所へ、そこから恐れ多くも宰相さんの案内で王城の裏へ案内して貰った。
所で、なんで陛下も居るの? 何時もいつも暇なん? 洗濯知らないでしょ? 見ても楽しく無いと思うよ。若しかして今更洗濯覚えようとしてる?
王城の裏庭には井戸が有り、そこで侍女さん達と兵士さん達が、待ち構えている。
『こんなに侍女さん達居るんだ……。洗濯庫と脱水庫、八セットじゃ足りないんじゃ無いかな?』
まあ足りないようなら、追加して貰えば良いでしょう。
侍女さん達、兵士さん達が、一斉に跪く。じゃあ俺もって、跪いた。
「痛っ!」
「何やっておるんじゃ?」
「えっと、長いものには巻かれろって諺が有るんで……」
「お主は、そのような事をする必要は無い、立っておれ!」
仕方無く立ち上がる。でもさぁ……。陛下がいる場所で、立ってたらなんか不味くね?
「ナギ殿、王城の侍女達に洗濯庫と脱水庫を実際に動かして使い方を教えて下さい」
『いや、使い方マニュアル書いてあげたよね? あっ若しかして字が読めないのか……それじゃあ仕方無いか』
「判りました」
と言っても、皆んな跪いてたら教えられないんだけど。
「陛下と宰相がいると、皆さん緊張して立ってくれませんよ、戻って仕事したほうが良いんじゃ無いですか?」
はっきり言って、邪魔なんだけど。
「ナギ、良いから教えろ!」
「皆さんに立って貰っても?」
「構わん」
中々立ち上がってくれなかったけど、教えられないって説得して行ってなんとか立ち上がって貰う。まあね普通は無理だよね、国で一番偉い人がいるんだもん。こう言うのがロイヤル・ハラスメント、キング・オブ・ハラスメントって言うんだろうか。
周りを見ると、洗濯物もちゃんと用意されているようだ。桶(盥)の中に布が入ってるのが見えた。
「あそこに置いてある洗濯物を借りれますか?」
一番近くにいた可愛い侍女さんに聞く。
「は、はい」
そんなに、緊張しなくても……。
「井戸から水を汲んで来てください」
今度は兵士さんに頼む。
「石鹸は有りますか?」
「はい」
タタタッって、石鹸を取って来てくれた。むっちゃ緊張してるな。俺なんか偉く無いんだからそんな、石鹸を捧げ持つように渡さなくても良いんだけど。
『やっぱ、すっごく手が荒れてるな……。可哀想に、でもこれからは少し楽になると思うよ』
さてと、粉石けんだと思ってたけど、丸い塊の石鹸だった。困ったぞと。
『どうするかなぁ……』
「今日は、少し手抜きになりますけど、今後は、おろし金を用意して石鹸を削ってください。宰相、おろし金を用意して渡すようにお願いします」
「判った。用意しよう」
「取り敢えず、今日は洗濯庫の中の洗濯板に擦り付けて石鹸を削ります」
蓋を開けて、洗濯板に石鹸を擦り付ける、侍女さんに言って洗濯物を入れてもらう。沢山入れても洗えないので、樽の半分くらいの量で。兵士さんに持ってきて貰った水を投入してもらう、一回では足りないので三回。
水汲みだって大変だよな、今迄は侍女さんが汲んでいたんだよな。これも兵士さん達がやってあげれば楽になるもんね。
「これで準備完了です。洗濯物、石鹸、水の量は、大体合ってるとは思いますが使って行きながら調整してください」
侍女さん達が、頷いてくれたので、まあ良いだろう。兵士さん達は絶対に役に立たないもんね。
「それでは実際に、洗濯をして見ましょう」
ちゃんと自転車みたいに座れるようになっている。まあ鉄の上に木で作った椅子が付いているだけなんだけどね。そこに座ってペダルに足を掛ける。
「では、始めます」
ペダルを漕いで行く。一応設計上は、五回ペダルを回すと、洗濯槽が一回転する。なので一〇回ペダルを漕いで、一旦停止。今度は逆回転にして一〇回ペダルを漕ぐ。洗濯槽の中の洗濯板も、正転逆転を考慮して向きを変えて張って貰っている。
「前回し一〇回、後ろ回し一〇回のセットで一〇分位漕いでください」
兵士さんと交替する。自分の感覚では、洗濯物の量で大分力が必要になる感じがした。今はかなり軽いって思うが、女性には長時間は厳しいかもしれない。
兵士さん達も、交替々々でペダルを漕いで行った。まあ感覚は掴めたと思う。大体一〇分位洗って貰った。
「次は脱水です。基本的には変わらないです」
侍女さんに、洗濯物を脱水庫に移動して貰う。もう自分でやる必要は無いと思うので、兵士さんに任せる。
「全力で、気合をいれて漕いでください、そうしないと脱水出来ませんから。五分位お願いします」
言った通りに全力で漕いでくれた。でもちょっと疲れてる感じがする。まあ訓練だと思って諦めて欲しい。
脱水が終わって、洗濯物を侍女さんが取り出して、次の工程の濯ぎ用の洗濯庫に運ぼうとした。
「あっ、凄い。絞るよりも全然水分が抜けてる……」
でしょう。やっぱ非力な侍女さんよりも、当然だけど機械はパワーが有るんですよ。人力だけどね。
「濯ぎは、洗うのと同じですが、洗剤は入れません。生地に付いている洗剤が無くなるまで、濯ぎをしてください。一回で済むか、二回濯ぐ必要が有るかは、目で見て確認してください」
以降は同じ感じなので。お任せモードにした。濯ぎは二回やって、その後脱水してお終い。
「陛下、宰相。以上です」
「おっ、終わったか」
陛下見てた? 侍女さんをナンパしたら駄目だよ、なんか色々シツコク聞いてたみたいだけど、侍女さんビビってるじゃん。
「洗濯は、楽になりそうですか?」
宰相が侍女さん達に聞いた。そう、ソレ。重要なのはソレ! 判ってますよね、宰相は、流石です。でも宰相みたいな偉い人に聞かれたら、頷くしかないですよ。しばらく時間が経って洗濯庫と脱水庫が放置されて無ければ大丈夫だと思う。自分的には楽になった筈。
「はい! 驚くほど、楽になりそうです」
「水汲みも大変でしたし」
「絞るのも、全然絞れなかったんです」
「それは良かった、これは陛下が、貴方達が苦労してると思って、そこのナギ殿に設計させたんです。陛下に感謝するように」
「「「有難うございます、陛下」」」
「ウム」
ふぅ。宰相は上手だよね。これで陛下の人気も上がるかな……。なんか侍女さんをナンパしに仕事中に様子を見に来そうだよな。それは宰相がなんとかする事を期待しよう。
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