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(2-20)洗濯庫と脱水庫を作ろう2

よろしくお願いします。

(2―20)洗濯庫と脱水庫を作ろう2


 翌日、朝食後に、王城に向かう。近いので歩きで平気だ。ちゃんと従者の服装をしている。王城の正門の脇の衛兵さんが居る所に行って話し掛ける。


「えっと、マーヴェイ殿下の従者のナギです。ミグラス伯爵家に住んでるんですけど、ボニート宰相閣下に取り次いで頂きたいのですが……」


 門前払い喰らうかな?


「えっと……少々お待ち下さい」

「おい、通達が来てただろ、通して良い人だ。それと王城内の衛兵の所まで案内しろ」


 話し声が聞こえてたみたいで、奥に居た衛兵さんの声が聞こえた。


「案内します。付いて来て下さい」


『うわぁ、マジで話しが通ってるんだ。びっくりだよ。だけどセキュリティはザルだな、偽名で来てもバレないんじゃ無いか?』


 門番の衛兵さんに案内されて王城の入り口に行く、そこで王城の衛兵さんと交代して、王城内を連れられて、応接室みたいな所に案内して貰った。多分待合室なんだろうな。ちょっと豪勢なんだけど。高位貴族様とか来るんだろうからこう言う作りなんだろう。


 直ぐに、メイドさんが、来てお茶を淹れてくれる。


『庶民にこの対応は、逆に緊張するんだけど……』


 折角淹れて貰ったけど、手を付ける気にならない。一五分位待ったかな。なんか宰相の都合が付かないから帰れって言われそうだ。


 と思ったら、今度は執事さんみたな人が来た。


「ナギ様、お待たせしました宰相の所へ案内します」


『ナギ様はやめちくり~!』


 執事さん? の後を付いて今度こそ王城内をテクテクして行く。なんか現代で言う所の大企業の取締役が居るフロアみたいな感じだ、絨毯が赤いし。


 偉そうな扉の所まで来た。更に扉の前には衛兵さん。金掛かっているよね。人件費が凄そうだ。リストラすれば予算余るんじゃ無いかな? 衛兵さんがドアをノックしてくれる。自分で出来るけどしたら不味そうだ。中から〝入れ〟って聞こえた。


『この声って……』


 扉を開けて貰い中に入る、逃げたいけど逃げる選択肢は衛兵さんに潰されている気がする。


「ナギ、良く来たの」


『ですよねぇ、陛下の声だって判りましたよ、この部屋って宰相の部屋ですよね? この前来た時と場所も内装も違いますもん。でも陛下に用事無いんですけどね』


 取り敢えず跪く。


「ハッ。宰相閣下に、お願いしたき事が有り、図々しくも王城にこさせて頂きました」


「ナギ。お前には、無礼講を与えてあるであろ、そう礼儀正しくしなくても良い、跪く必要も無い」


『いや、そうだけどさぁ、いきなり馴れ馴れしくなんて出来る訳ないじゃん』


「有難う御座います。では」


 取り敢えず顔を上げる。


「で、私に用向きとは? 陛下で無くて宜しいのか?」


「そうですね、宰相閣下に頼みたい案件です。陛下も一応関わりは有りますが」


「聞かせて貰おう」


 陛下の勧めで、応接用のソファーに座る。早速、作って来た資料を見せた。


「なんじゃ、この洗濯庫と脱水庫とか言うやつは?」

「聞いた事も無いですな……。名前からすると洗濯をする入れ物のようですが……」


 先ずは、これを作ろうと思った切っ掛けの話しをする。


「つまりですね、これが有れば、王城、王宮努めの洗濯をしている下働きの侍女さん達が楽になるんです。侍女さん達は洗濯をするのが仕事なのかも知れませんが、楽になった方が絶対に良いと思います。お二方は洗濯なんてした事無いと思われるので、どの位大変なのかご存知無いと思いますが、スッゴク手が荒れているんです、見たら可哀想になって来ます」


「そうか、ワシは確かに洗濯なる物が、どの位辛い仕事なのかは、判っておらんの……」

「ですが、本当に必要なんですか? 雇う人を増やす事で雇用を促進すると言う案も有ると思うがな」


 宰相は判っていますよね。確かに雇用と言う面で見れば、この洗濯庫と脱水庫は無くても良いかもしれない。なので王家、国に取っての利点を上げて行く。テレビショッピングで宣伝するように。まあ詐欺って言われるかもだけど。


「これは、王城、王宮にだけ設置して使って貰うものでは無いんです。貴族家で働いてる下働きの侍女さんも対象ですが、本当に使って貰いたいのは、庶民のご婦人や娘さんなんです。王都の街を歩いた時に気付きましたが、庶民の家庭では、共用の井戸の所で洗濯をしていました。やっぱり凄く重労働です。なので洗濯庫と脱水庫を、国、王家から、共用の井戸の側に無料で提供設置して頂きたいんです。目に見える効果は有りません。国庫や王家の財貨が減るだけですが、王家の人気は高くなるでしょう。安定した王家は、国民に支持されている事だと思います。絶大な支持を受けてる王家に対しては反乱も起こしようが有りません。それにもし戦争になった場合でも、兵を集め易くなるでしょうし、民衆からの支援も期待出来るでしょう。戦争に負けたら困るのは民衆ですから」


「なるほど。確かにな、この前の戦争で、多大な兵士達を失って、王家の信頼は下がっておるからの、こう言う事をする事で少しでも信頼度を上げるのは意味が有りそうじゃな」


 ですよねぇ。判って貰えて嬉しいです。まだ続きは有りますからね。









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