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(2-11)魔法について考察1

よろしくお願いします。

(2―11)魔法について考察


 (ようや)く時間が取れるようになったので、以前から調べようと思っていた魔法について考えようと思った。この世界は、魔法は流行っていない。理由は魔法を使うと体力を消耗するから。


 よく使われるのは、単なる着火魔法。この位だと、殆ど体力は減らないようだ。それと緊急時の水を出す魔法。それ以外の魔法は使われていないと思われる。念の為、ハッシュに聞いて確認する。


 ハドック(家宰)さんにハッシュが王城から戻って来る時間を確認し、その時間に合わせてハッシュの執務室に伺う。ハッシュも当主では無いが色々と仕事は有るので、夕方から夜までは忙しい。


「ハッシュ。色々と聞きたいんだけど」

「何だ? また変な事を始めるのか?」


 確かに変な事を始めるつもりだけどね。


「えっと、魔法って有るじゃん。その魔法を研究してる人とかって居ないの? ()しくは、魔法を教える学校とか……」


 多分無いよなぁ。定番の魔法学校とか有れば、入学してムフフな事が出来るかも知れないって思って。そのつもりで身体を鍛えていたんだよな。


「学校は無い。街中には平民向けの勉強を教える塾は有るが、そもそも勉強は家庭教師に習うからな。それと魔法を研究している人はいる。でも金にならない研究なんで、貴族がスポンサーになって研究してるな。まあ今迄、有用な魔法が出来たとは聞いて無い。水を温める事が出来たとか、石を動かしたって位だな。有用な魔法を発見したとしても、スポンサーの貴族が秘匿してる筈、まあ無いだろうけどな。ちなみにミグラス伯爵家は、そう言うのに金は出してない。そこそこ裕福な伯爵家だが侯爵家や公爵家に比べたら大した事は無いからな」


 一リットルの水を一度温めるのに一キロカロリー必要だもんな。変換効率が五〇パーセント位でも、お茶を飲む位は、出来るだろう。


「じゃあ、錬金術師とかは居るのか?」


「そっちは、魔法研究よりも、もっと金が掛かるからな。でも居る事はいるぞ。まだ錬金術の方は色々と成果は出てる感じだな。当初の目的のモノとは違った副産物が結構使えるって感じらしいが」


 なるほど、魔法はともかく、錬金術は一応やっているんだ。ジワジワと化学の分野が進んでいるんだろう。


「判った。有難う」

「魔法の研究でもするのか? それだと絶対に金は出さないからな」

「ああ、大丈夫だよ。でも錬金術には少し興味が有る」

「そっちも金は出さないぞ」


 ですよねぇ。ミグラス伯爵家は真っ当な事しかしないんだろう。博打とかも。まあ堅実な領地経営をしてるんだと思う。聞きたい事は聞けたので戻って行く。この世界はやっぱり大した魔法は無いみたいだな。


 さてと。この世界に来て初めて使った水を出す魔法が良く判っていない。どうやって水が出たのかが。なので考えて見る。



 取り敢えず、他の異世界ではどんな感じに魔法が使われていたのか考察し、それと比べてこの世界がどう異なっているのか考えてみる事に。


 これも以前、異世界の小説に詳しい人に教えて貰った事だが、他の世界では、大体MPが有る。そのMPを消費して魔法を行使している。だがMPで魔法による物理的な事象を引き起こすのは不可能だと思われる。なので自然界に居る魔那(マナ)ちゃんが代わりに物理事象を起こしてくれているらしい。


 幼少期に魔力枯渇を起こす事でMPを増やす事が出来るらしいが、人間の能力は、何倍も差が出る程、違いが出る事は無いらしい。実際の所は、魔力枯渇を起こす事で、魔那(マナ)ちゃんとの親和性が、簡単に言うと、より仲良くなる事が出来、少ないMPで大きな事象を引き起こせるとの事。ただ存在が不確(ふたし)かな魔那(マナ)ちゃんとの親和性を数値化するよりはMPとして数値化した方が判り易いのでMP化してるのだろうと言っていた。子供の方が魔那(マナ)ちゃんと仲良くなり易いとの事。魔法が使えない人は、魔那(マナ)ちゃんに友達認定されてない人らしい。



 この世界では、MPの代わりに体力エネルギーを消費しているが、体力エネルギーで水を出すのは不可能だと思われる。なのでこの世界にも、魔那(マナ)ちゃんみたいな存在が居るのだろう。魔素とか言う謎の素粒子かもしれない。素粒子では無いのかも知れないが。ナノマシン的な感じに思える。意思とエネルギーを物理現象に変換してくれるマホニウム、マホノン、マホホンとか言う架空の物質が存在している方が判り易いのかな。だけどまあ魔補(マホ)ちゃんの方がピンとくるのでそう呼んでおこう。




 水を出す魔法。結果は水が出現する。これはまあ良い。この水は何なのか? 推測されるのは大気中の水分を集めたか、大気中の水素と酸素を結合して集めたかの何方(どちら)かだと思う。流石に亜空間から水を持って来たとは思えない。


 当時詳しく分析してた訳じゃ無いけど、思い返せば、水を出した時に温度上昇は無かったと思う。とすると水素と酸素の化学反応を起こしてはいないと思われる。とすると大気中の水分を集めたんだろう。湿度0パーセントの所でやって見れば確認出来ると思うが、そうなると自動的に水素と酸素の化学反応に切り替わるかも知れない。



 この水分を集めるのに、使われたエネルギーが、自分の体力。これは間違い無い。取り敢えず魔法が発動した流れを紙に動作フローにして書いて見る。当然誰が見ても判らないように日本語と英語で。先ずは魔補(マホ)ちゃんは無しバージョンを。


【1】魔法を発動を意識する。(多分コレが無いと〝ウォータ〟と言っただけで水が出てくる)

【2】〝ウォータ〟呪文発動。(これが魔法発動トリガ)

【3】体力消費(エネルギー抽出)

【4】大気中の水分子収束

【5】停止コマンド待ち(ストップと言ったけど、なんでも良い気がする)


 こんな感じなんだろうな。【3】から【5】の間をループして、途中でブレイク(停止)したら魔法が終了するんだろう。


 この流れの中で魔補(マホ)ちゃん(暫定名称)が登場するんだろう。


 多分、【1】の魔法発動を意識した段階で、魔補(マホ)ちゃん(暫定名称)が呼び出されると思う。じゃないと、〝ウォータ〟呪文発動を発動しても、何も起きない筈だ。


 なので【1】魔法発動を意識。魔補(マホ)ちゃん呼び出し待機(コマンド待ち)に変更する。【4】を【4】魔補(マホ)ちゃんによる、エネルギー事象変換(大気中の水分子移動)に書き換える。


 水分子収束と言うよりは、水分子移動だろう。ループ処理している間に、移動された水分子が自然に収束されて水になっているんだと思う。


 これで良いかな。合っている気がする。


【1】魔法発動を意識。魔補(マホ)ちゃん呼び出し待機(コマンド待ち)

【2】〝ウォータ〟呪文発動。(これが魔法発動トリガ)

【3】体力消費(エネルギー抽出)

【4】魔補(マホ)ちゃんによる、エネルギー事象変換(大気中の水分子移動)

【5】停止コマンド待ち


『う~ん。魔補(マホ)ちゃんってもっと上手く活用出来るんじゃね?』


 そう思えて来た。活用すれば、もっと水を出しても平気になりそうだ。


 【3.1】魔補(マホ)ちゃん再呼び出し。を追加。既にコールされているので不要だと思うが、判り易いと思う。

 【3.2】魔補(マホ)ちゃんによるエネルギー生成。を間に記述。 自分の体力では無く魔補(マホ)ちゃんに肩代わりして貰う。事象変換出来るんだから、この位はできんじゃね? って思った。

 

 ループ範囲を【3.1】から【5】で回るように変える。


【1】魔法発動を意識。魔補(マホ)ちゃん呼び出し待機(コマンド待ち)

【2】〝ウォータ〟呪文発動。(これが魔法発動トリガ)

【3】体力消費(エネルギー抽出)

【3.1】魔補(マホ)ちゃん再呼び出し

【3.2】魔補(マホ)ちゃんによるエネルギー生成。

【4】魔補(マホ)ちゃんによる、エネルギー事象変換(大気中の水分子移動)

【5】停止コマンド待ち

 

 でも未だ変だな。これが出来るんなら、体力消耗無しでも魔法が使えそうだ。多分それはあり得ない。何処(どこ)かで体力を消耗する処理が絶対に必要だ。とすると、【1.1】魔補(マホ)ちゃん呼び出し待機の所で、体力が減ると思われる。少しだけだと思うけど。


 【1】を、【1】魔法発動を意識。体力エネルギーを消費して、魔補(マホ)ちゃん呼び出し待機(コマンド待ち)に修正。【3】を削除。【3.1】を【3.1】体力エネルギーを消費して、魔補(マホ)ちゃん再呼び出し。に修正。


 こんなもんかな。これができれば、最初の僅かな体力消費で、水が出せるんじゃないかな?


 でもコレで失敗すると、また腹が減る。なので【5】一〇〇キロカロリー消費で終了 または、停止コマンドで終了に変える


 こうすれば最悪でも一〇〇キロカロリー消費で魔法終了するはず。でもマジで上手くいくのかな。もう一枚の紙に清書する


【1】魔法発動を意識。体力エネルギーを消費して、魔補(マホ)ちゃん呼び出し待機(コマンド待ち)

【2】〝ウォータ〟呪文発動。

【3.1】体力エネルギーを消費して、魔補(マホ)ちゃん再呼び出し。

【3.2】魔補(マホ)ちゃんによるエネルギー生成

【4】魔補(マホ)ちゃんによる、エネルギー事象変換(大気中の水分子移動)

【5】一〇〇キロカロリー消費で終了 または、停止コマンドで終了


 なんかイケるんじゃね? って思えて来た。早速、自室(小屋)から出て小屋の裏に行く。あまり人に見られるのは良く無いって思うから。


『さて、やって見るか!」


 紙に書いたフローを記憶し、魔法発動を意識して行く。


「〝ウォータ〟」小さい声で呪文を唱えた。


『おっ! 水が出た!』


 ここ迄は、以前と同じ。このまま(しばら)く待つ。だけど水が出るのが止まらない。


『やった。出来たじゃん!』


「ストップ!」


 魔法停止した事で水が出るのが止まった。


「マジかぁ……この世界の魔法はこう言う仕組みになっていたのか」


 直ぐに部屋に戻る。再度、フローを眺めて見る。


『この世界って、間違い無く魔補(マホ)ちゃんの存在について気付いて無いよな……これは公表しない方が良さそうだ』


 こんなのを公表して、更に色んな魔法が広まって行ったら、絶対にテロリストが蔓延ってくる。簡単な、着火魔法でも夜中に街中を放火して回れば、街が壊滅するんだから。


 今の着火魔法は、対象物を認識して着火してるから、家の外から、内部を着火させるのは難しい。建物がレンガや石造りなのが多いので、建物自体が放火される事は難しいから放火事件が少ないと思われる。


 多分他の異世界では、テロ行為が禁忌に触れてしまい、実行しようとしたら天罰が下るのだろう。じゃなければ街や王家を絶滅させる事なんて超簡単に出来ちゃうもんな。


 天罰が下らないとすれば、他の異世界の人々は超善人しかいないか、全員がバカだと思う。まあ改善もしないって世界が有ったし。千年経っても殆ど変化しない世界って改善する発想が神様に禁止されているだろうな。千年経てば電気も作れると思うけどね。


 でもそう言う異世界でも主人公が来ると途端に、改善されて行くから不思議だ。まあ自分も似た様な事をしているので否定する事は出来ないけど。この世界は一応改善する方向で人々が暮らしているからマトモだと思う。その分暮らし易いって感じる。







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