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(2-08)ペンを作ろう4(ペンが完成)

よろしくお願いします。

(2―08)ペンが完成



 少し予定よりも早い気がするが、ペンが完成したと連絡が有り、迎えに来たロテック商会の馬車に乗ってロテック商会行った。


 応接室では既に、リウットさん(商会長)とボルトレッティ工房のパーカーさんが待っていた。


「ナギさん。お待ちしておりました」


「ペンが完成したそうで、かなり期待しています」


「中々良い物が出来たと思っているぜ、まあ見てくれよ」


 パーカーさんが自信を持ってるって事はかなり良い物なんだろう。マジで期待出来そう。


「ええっ?」


 出されたのは、格好良いと言うか高級箱だった。


「この箱は?」

「ああ、やっぱ高級感を出すには、箱入りが良いだろ。柄を作ってる工房に言ってついでに作って貰った」


 確かにこの時点でかなり良い。箱を開けると、ペンが出て来た。こっちは一応想定通りと言う感じだ。高級なのは第二弾なので問題無い。


「使って見ても?」

「ああ、試してくれ」


 リウットさんが、サクッと紙とインクを出してくれた。既に用意して有ったんだろう。


 インクを付けて見る。かなりインクの吸い上げが良い感じだ。紙に文字を書いて行く。大体一行は文字が書けた。これならば十分使える。インクを付けるタイミングも一行ならば不満は無い。


「良いですねぇ……こう言うのが欲しかったんですよ」

「ですよねぇ、私も先に試し書きさせて貰いましたけど、全然良いです。これを使い始めたら羽ペンは使わなくなりますね」


 大変素晴らしい。職人さんってやっぱ凄いって思う。


「パーカーさん、これは月産何本位作れるのでしょうか?」


「そうだな。完全手作りだと、月に一〇本程度だな。工房全体で五〇本ってとこだが、他の仕事もちょくちょく来るから、現時点では三〇本位だと思ってくれ。だが今は、簡単に作れるように、ツール(工具)を作っている最中だ。それが出来れば倍以上は、多分一〇〇本は作れるだろう。箱の方はウチよりも早いから」


「判りました。生産数も期待以上です」


「箱を作ってる所は、既に高級な柄を作るのに着手し始めてるぜ。三年後つってたけど、早くて問題が無いなら、数ヶ月後には出せるんじゃ無いか」


 そうか、そうだよな。そこそこ普及してからって思ってたけど、別に同時販売したって良いんだよな。役人とかなら普通のタイプで十分だろうし、最初から高級品が有れば貴族達は高級品の方を購入するだろう。月産三〇本だとすれば、半年(八ヶ月)で二四〇本。月産一〇〇本だと八〇〇本。ツールの出来上がる時期を考えると多分五〇〇本位が妥当な所かな。


「そうですね。取り敢えず売れ行きを見てからって事で。でも、半年後位には高級品を出しても良いかなと思います。それなりにペンが広まっているので、その方が後から購入する人は選択肢が増えますし、先に購入した人は追加で購入するでしょう。高級品の値段は、リウットさんお願いします。まあ二~三倍位が妥当な所だと思いますけど、宝石を散りばめるようだとそれに見合った価格にしてください」


「判りました」


 残りの半金を支払って、納品された五本を貰う。そのうちの一本をリウットさんに渡す。


「えっ? 良いんですか?」


「ええ。共同開発担当者ですから、工房の紹介とかやって頂きましたし、それと宣伝お願いしますね」

「はい、承知しました」


 なんか嬉しそうだ。リウットさんなら普通に購入出来るだろうけど。


 残りの四本を持って、ミグラス伯爵家に戻る。タイミング的に、ハッシュ様も帰って来ていたので、完成したペンを見せる。


「このペン良いな!」


「ハッシュ様。ちゃんと私も購入しますが、普段ペンを使うのは私の方が多いので、購入したらそちらを渡すので私に使わせてください」

「俺だって、執務室でサインの仕事は有る。だから駄目!」


 子供じゃ無いんだから、譲ってやれば良いじゃん。だけど一応釘を刺しておく。


「ハッシュ様、一応渡しておきますけど、陛下と宰相を説得出来なければ没収しますからね」

「判ってる。ちゃんと説得する!」


 大丈夫かなぁ……でも俺は、陛下と宰相に会える訳じゃないしな。陛下と宰相に献上する二本も渡しておく。王城には毎日行っているようだけど、簡単には二人のアポは取れないだろう。早くて二日後位だと思うので、質疑応答の書類を準備する事に。先ず自分のペンは、この作業から開始だ。






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