プロローグ的な何か
つまらない先生の話を適当に聞き流しつつ、惰眠を貪る。そんな記憶にも残らないようないつも通りの日常……その筈だった。
突然のことで固まってしまっていた俺を誰が責められようか。教室でうとうとしていただけの俺が……突然光に包まれて、気が付いたら真っ白な空間にワープさせられていたのだから。こんな展開、ラノベ以外で考えられないだろ?まさか実体験するとは思わなかった。
しかもどうやらワープさせられたのは俺だけじゃない。四人のクラスメイトが同じ空間にいるようだ。クラスメイト呼びのままじゃ誰が誰か分からないだろうから、一応紹介しておこう。
一人目--『田中勇者』
クラスのリーダー的存在で、優しくて文武両道の超人。しかもイケメンときたものだからもう主人公だな。俺みたいなその他大勢とはかけ離れている。しかし名字があまりにも普通なのを本人は気にしているらしい。
俺からすれば名字よりも『勇者』の方が気になって仕方ないんだが、本人はそうではないらしい。
二人目--『力山拳』
田中勇者と仲が良い筋肉の塊みたいな奴。真っ直ぐな脳筋。そしてバカ。俺が殴られればまず間違いなく死ぬと思う。これ程名前負けしてない奴は中々いないと俺は思うね。
三人目--『百合川姫』
優しいクラスの人気者。滅茶苦茶可愛いが、俺からすれば高嶺の花で遠い存在だ。悪い噂とかもないので、俺が思うにただの良い奴だな。
四人目--『鈴音凛』
全然凛としていないちょいヤンキー。ギャル……とも言うのかもしれない。さっき紹介した三人とは仲が良い。好きなものは『田中勇者』と『派手なモノ』。面倒見が良いという噂があるけど、俺は関わりがほとんど無いので良く分からない。
アレ?ここまで四人を紹介してきたわけだが、どう考えても主人公はあちらなのでは?……まぁ待て、落ち着こう。まだ俺が自己紹介してない。今更感が少しあるが、俺が誰なのかを説明しておこう。
俺の名前は『佐々木三郎』。さっき説明した四人と同じクラスの高校生で、名前に三つの『さ』が入っているのと、長男なのに三郎というのが特徴だ。よろしく。
……かんっぜんにキャラ負けしてるっっっ!?!?
プロローグだけじゃ何が何だか分からないと思いますので、明日更新する続きを読んで下さると嬉しいです。
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