64話・これは、受け止められるか?
ドラゴは、光速のスピードで動きながら。
相手(魔王)に対する警戒を緩めなかった。
覚醒したこの動きに、敵は易々とついてくる。
それに、幾ら刃を振るおうとも、幼女の表情はケロリ…としていた。
確かに、状況はこちら(勇者側)の優勢。
しかし、有利な状況下においても…
本能による直感が、ドラゴに警告をしてきた。
ぜったいに、絶対に…
この存在と、この幼女と…「交戦」してはならない。
生存本能による直感が、ドラゴに警報を鳴らす。
と言っても、ここで引き下がる訳にはいかず。
幼女魔王が「弱気」な内に、手早く決着をつけたかった。
そして、なによりも…
悪の組織に囚われた「ミュウ」の救うのが、何よりも重要。
ゆえに、ドラゴは、大切な幼馴染を救う為。
あらゆるエネルギー(力)を、次の一手に託した。
狙うのは急所…すなわち心臓。
立ちはだかる魔王が、正体不明のアンノウンであっても。
その外見は幼女…すなわち「人間」。
だから、弱点が心臓という理屈は通じるはずた。
「魔王!」
幼女の胸を目掛けて…真っすぐ、聖剣ヨハネを突き立てた。
「これは、受け止められるか?!」
正義の聖剣が、黄金に輝き。
この偉大なる力は、勇者たちが用いる最終兵器。
もはや、このスケールは、神々の領域を凌駕していた。
きっと、この世界に存在する「生物の中」において。
彼ら…選ばれし勇者こそが、史上最強の存在だろう。
黒騎士の軍勢も、頭であるガイアも…
魔王と勇者による「光速次元」の決闘を、目視する事が出来ず。
天使の勇者ウェインすらも…
黒騎士たちと同じく、置いてきぼりのギャラリーになっていた。




