悲劇の始まりと謎の手帳
数年ぶりの編集になります。
大幅な修正を入れたのでブックマーク登録してくださっていた方や、これまで全6部まで投稿していたのですが、削除致しまして、また初めから見てくださると幸いです。m(_ _)m
更新などは頻度は早くする予定ですので
ブックマークや、評価、感想などしていただけたら幸いです
僕の何気ない人生はあの日を境に一変した。
これは僕が経験した”あの日”の出来事をここに記す。
僕とアイツの復讐劇だ
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ボロボロの一軒家に埃を被った汚い手帳が一冊。
普通なら見向きもしないのになぜかその手帳が気にかかる
僕はそれを手に取る。
中も案の定ボロボロになっていて読める状況ではなかった
だけど不思議に何処か懐かしい気持ちが芽生えている、
この気持ちはなんなんだろう、、そんなことを考えていると鐘がなった。
ゴーンゴーン
日が沈んでいるのを知らせる鐘。
僕はその手帳を持ったまま
そそくさとその場をあとにした
うちは辺境の地にある村の端にある貧乏な家庭だ。
そんなことから村のみんなから嫌われている
でも悲しくも寂しくもないんだ
それは女手一つで僕を育ててくれている母がいるから、
そんな母は優しくて、時には強い僕の自慢なんだ
ある日、母が村の視察に来ていた男性と再婚が決まったのだ
そして今日僕は村を出て再婚相手の家に住むことに
僕はあまりに広い敷地に驚きと期待で舞い上がっていた
「おかーさーん!この家広いねー!僕がこの部屋使っていいの?」
そんな僕を見て母はうれしそうに微笑む
母の再婚は突然のことだったそれこそ母はかなり頭を悩ませた事だろう
僕がいるから、母は僕に再婚のことについて聞いて来た事があったんだ
僕が拒否すればすぐにでも再婚相手の男性と離れる事だったのだろう
だけど反対なんてするわけがなかった
母の幸せが僕の幸せでもあったからだ
あ、そういえば自己紹介が遅れてすみません。
僕の名前は稲葉涼11歳 です
そして、もうひとつ言わなければいけない事があるんです
それは、再婚相手の男性も子持ちだということ。
まだその子には会えていない。
心配だらけだ。歳は僕と同い年の男の子らしい
会うのは少しドキドキする。
「はぁ、いつくるのかなー、優しい人ならいいな」
僕はそんなことを考えているとお母さんに呼ばれた
「涼~、下に降りてきてー」
「はーい」
僕は階段を降り、下のリビングに行った。
そこには再婚相手の男性とその横には
僕と同い年だという少年が立っていた。
「やぁ、涼くん、どうかな?このお家は気に入ってくれそうかな?」
と再婚相手の男性は僕に聞いてくる
だけど、僕は極度の人見知りだ、この人に会ったことも一度しかない
おずおずとなんとか声を絞り出した
「あ…う、その…はい」
「ほら、涼すこしはシャキッとしなさい!ごめんなさいね、このこ人見知りで.....」
そんな僕を見て母は困ったような顔をする
「いやいや、全然いいんだよ、私の名前は坂木宗一これからは涼くん君のお父さんでもある、気軽に呼んでくれ」
とにこりと笑う
「そして、蒼、涼君に挨拶しなさい。」
再婚相手の男性がにこりと笑いながら僕の目を見て話す
その目は笑っているようで何処か冷たい目をしていたような気がする
「はい、お父さん。僕の名前は坂木蒼11歳です。君と同じ年だね、なかよくしてくれるといいな」
坂木蒼と名乗った男の子はとても優しそうで緊張していた僕は少しホッとした、
と、思っていたのも束の間______
数分後
コンコンッ
僕の部屋のドアがノックされる音がした
「は、はい、どうぞ」
ドアを開け中に入ってきたのは蒼君だった
「ど、どうしたの?」
僕は突然の訪問でドキドキしながら返事をした
「いやぁ、少しね、退屈しててね」
そう言う蒼くんの目は何処か楽しそうでいて恐いような、そんな雰囲気をしていた
「そ、そうなんだ、」
僕は少しこの時嫌な予感がしていたんだ
「少し遊ばない?」
蒼くんにそう言われて僕達はお屋敷の外にある森に遊びに行くことになった
僕たちが住んでいるお屋敷の周りには対動物用の柵が設けられ
安全性に気を使っているらしいのでこうして森の中にも難なく入れた
それから蒼くんは一切喋る事なく森を散策する
...............
沈黙と木の葉を踏む足音、鳥の囀り、沈黙に耐えかねた僕は少し勇気を出して口を開いた
「ね、ねぇ?これってなにしてるの?蒼くん」
僕がそう言うと蒼くんはやっと口を開いた
「探検だよ、あと蒼って気軽に呼ばないでくれるかな、凡人のくせに」
「え……」
僕は突然のことで足を止めた。
「君の前の家ってほんっとボロッボロでビンボーっだったんだろ?」
いきなり人が変わったように蒼くんは言う
声を頑張って絞り出す、、冷や汗が止まらない、うるさいくらいの心臓の音。
「う、うん、」
「そんな君がこんなとこに来て呑気に生活できるわけないでしょ、おどおどしてさ、自分はいい人ですよって善人ぶったその顔。ヘドが出るね、いい?今日から君は僕のペットだ、勿論拒否なんてさせない、君は頷くしかないいんだ」
!?
「ペット…?どうゆうこと?…」
蒼くんの言っている言葉がよくわからなかった、でも少しの違和感が。
頭の中が真っ白になる。
「言葉通りだよー、あ。それともさ、それすらも分からない?さっすが!元凡人!あ、いまも凡人か、ははは」
僕はそんな狂気じみた蒼くんの顔を見ることなんかできず
そして、拒否することも出来ずに、頷くしかなかった、僕が拒否すると母のやっと手に入れた幸せが崩れると分かっていたから、蒼くんは、いや、この男は人間の皮を被った悪魔なのかもしれない_______
「帰るぞ、早くついてこい、鈍いな」
蒼はそう言って僕の体に唾を吐く。
「ご、ごめん…ちゃんと早く歩くよ」
そう言って歩き出した途端蒼の顔が変わった。
「は?いやいやいや、、お前はペットだってさっきいったよな?なぁ、二足歩行するか?俺のペットは犬みたいに四つん這いになれよ!」
「え、」
「ほら!早くしろ!」
蒼は怒鳴り散らしながら僕の足を蹴る。
そして僕の頭を掴み押し付けようとしてくる。
「や、やめて!!やめてください…!!わ、わかりましたから.....」
僕はそう言って雨でぐちゃぐちゃになった泥に手をつけ四つん這いになった
昨晩は大雨だった。僕はグチャグチャな泥に手をつきながら歩きだした。
グチャグチャな僕の気持ちとともに非常にも雨が降ってくる。
「う、わ、雨降って来やがった、ほら、行くぞ早く来いよ」
僕はこうして四つん這いになり家に戻った
家の周りには人も居なくて、誰にも見られなかったのが唯一の幸い。
「じゃあ、家の中では普通にしていいが
僕が言った時にはちゃんと四つん這いになれよ?これから仲良くしようなぁ」
そう言って不敵な笑みを浮かべる。
「あと、このことを父さんたちにチクッたりでもしたらわかってるよな?」
そう言って蒼は部屋に戻っていった。
それから数時間後…
一階のリビングから母の声が。
「涼~、蒼くーん、ご飯の準備が出来たみたいよー、下においでー」
お母さんが呼んでいる
「………はい。」
僕は階段を降り、一階のリビングに、
「じゃぁ、頂きます」
テーブルの上に並んでいるのはどれもこれも美味しそうなものばかり
いままでじゃ想像することしかできなかったご馳走に
僕は少し前の出来事を忘れ無邪気に喜んだ
そういえば昼から何も食べていなかったからお腹ぺこぺこだ
でもなぜかテーブルの上には二人分の食器だけ。
母が申し訳なさそうに僕の顔を見ながら口を開く
「涼、ごめんね、お母さんと宗一さん急用ができちゃって。おめでたい日なのに今日はそうくんと二人でご飯食べて?明日は家族みんなで食べましょうね」
申し訳なさそうにしながら母はリビングを出た
だがそれが、裏目にでてしまった。
「おい、犬、四つん這いになれ、お前の飯はこれで十分だ」
やはりというべきか、案の定というか
蒼は床にお椀を置き、その中にドックフードと虫の残骸を入れる。
!?
「え、そんなの、食べれないよ…」
「食え、お前はペット、俺の犬だろ?人間様の飯なんか食えるわけねぇんだよ!!」
目の前には美味しそうなご飯があるのに…
なんで僕はこんな惨めな思いをしなくちゃいけないんだろう。。
そう言って蒼は僕の頭を手で抑えお椀に近づける
「う…」
ドックフードの匂いが伝わってくる
とても食べれそうにない、嫌だ.....食べたくない──────
ハッ
僕が目を覚ましたのは部屋のベットの上だった
極度の精神状態から気絶してしまっていたらしい。
「涼!大丈夫?突然倒れたって蒼君が…」
用事で出ていたはずの母が心配そうな顔でぼくの顔を覗き込む
「う、うん」
申し訳なくなった。
母に早速心配をかけてしまった、罪悪感がぼくの中を漂う
「あ、よかった、涼君、大丈夫なんだね、心配したよー、いきなり箸を置いて倒れ出すんだもん」
え?
驚いた事に蒼はぼくが突然食事中に倒れてしまったと虚言していた
当たり前だ、
馬鹿正直に「ぼくがドックフードを食べさせようとして.....」なんて言える人間がいる訳ない
「そうよねー、どうしたのかしら」
母は頬見てを置き不思議そうな顔をしている。
「あ、お母様、もう大丈夫みたいなので少し涼君と喋っててもいいですか?」
蒼の申し出に母は断りを入れようとした
その瞬間蒼はぼくに近づき「二人きりにさせろ」と小さく呟いた
ぼくはすぐに母の目を見て蒼くんとお話がしたいと告げた
「でも...」とぼくの体調に気を使う母、胸が締め付けられる
「そうね、分かったわ、でも体調が優れないようだったらすぐにお母さんを呼ぶのよ?」
とだけ告げて部屋を出た。
母が出て、階段を下り終わった音を聞いて蒼は横になったぼくの上に乗り口を開いた。
「………おい、ドックフードのこと言いやがったらただじゃ置かないからな、覚えとけよ」
お母さんが部屋を出ていき下に降りて言ったとわかった瞬間蒼は僕に睨みながら言ってきた
「わ、分かっています....…」
そう言うと蒼は僕の部屋から出ていった。
「なんで…こんなことに…なんで、僕ばっかり…」
ぼくは無力で何もできない自分を恥じた。
それからというもの蒼の行為はエスカレートしていき
殴る蹴るの暴行は当たり前、毎日ドックフードと水だけ、僕がもらったものは全て奪われた。
ぼくの人生は一変した
僕はもう苦しくて、嫌で、どうしようもなかった、
そんなある日、
僕がドックフードを食べされられるという異様な関係にも慣れてきていた日の事だった。
僕は部屋に戻ると押し入れの隙間が少し開いていた、
異様な光景だった
洋風な部屋のはずなのに押し入れがあるのだ
というか、この部屋に押し入れなんて無いはずなのに、それそのものが出来ていた
ぼくは髪をくしゃっと触りながら考えた
遂に頭がいかれて来たのだと思った。
そんなことを考えていると隙間からなぜか光のようなものが出ているのに気づいた
僕は気になって好奇心でその押し入れをゆっくりと開けた。
ス————————————
パァァァァ______
突然僕は眩しく激しい光に包み込まれた。
ピチョン.......
ピチョン... .....
「うわっ、冷たい!」
水滴が頬にあたる感覚がして目が覚めた。
「ここ、どこ……?」
辺りを見渡して見ると、周りには大きな洞窟のような空間が広がっていた
見たことも来たこともないはずなのに、ここは何故か少し懐かしい感じがした。
この話を最後まで読んでいただきありがとうございます!
これを読んでいただき感想などを貰えれば嬉しいと思っています!
評価なども!よろしくお願いします!
これで、評判が少しでもよければ定期的に
出していきたいと思っています!
よろしくお願いします!<(_ _)>