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邂逅

ゼスさんから相手方の作戦を聞いた俺たちは北門に部隊を集結させていた。王様の側近には親衛隊と呼ばれる人間が5人ほど居て、そいつらは恐らく俺の言う事でも聞かない可能性があるとのことだった。その親衛隊の振り分けは北門と南門の見張りに1人ずつ、後は王様の護衛に付いていて、こちらに動きがあれば報告、それ以外にも決まった時間毎に報告しているらしい。


俺はゼスさんとリリ達と一緒に報告に親衛隊の人間が向かったタイミングで北門に潜伏している部隊に接触した。ゼスさんが一緒に居たことや彼らも王様のやり方には反発していたこともあり、難なく味方になってくれた。彼らも他に指導者が居るのなら王様ではないほうが良いと言ってくれた。


その後報告が終わり戻ってきた親衛隊を捕縛。ブーロさん達にも北門から出てきてもらう。


「思ったよりすんなりといったな」


ブーロさんはそう言っているが周りのヒューマン達への警戒を解いているわけではないようだ。言葉の壁というのは随分と厚いらしい。そういえばブーロさん達ゴブリンには翻訳機があるけれどこれでコミュニケーションを取ったりはしなかったのだろうか?


俺が疑問に思い聞いてみると、翻訳機は全部合わせても10個ほどしかないらしい。しかも素材にも特殊なものを使用しているらしく簡単には作れないそうだ。そうなると交流を図ろうとして襲われたら困るもんな。

交渉役が襲われようものなら、どちらかが滅びるまで全面戦争になりかねないし。


定時連絡には別の人間に行ってもらった。疑われたらどうしようかとも思ったがこちらの用意した言い訳で納得したようだ。まぁそもそも報告を交代制にしてない時点でかなり穴だらけなんだけどな。相手はこちらを舐めてるとしか思えない杜撰さだった。


北門から出たゴブリン達は森を囲むように待機だ。森と呼んではいるけれど密集して生えているので、視界が悪いなどはあるがそこまで規模の大きいものでもない。なので守りを考えずに囲めばそこまで網を拡げなくても囲めるほどだった。


基本的には戦うつもりはない。俺が先陣を切って矛を納めてもらうように交渉するつもりだ。とは言え上手くいかない可能性もある。その為の方位だ。ナッピさんには俺と一緒に同行してもらい、いざというときには俺の守りと上空に魔法を打ち上げて殲滅戦への切り替えを合図してもらう予定だ。魔法が打ち上がったら包囲しているゴブリン達が一気に森へ詰め掛ける。



結局大きな問題は起きなかった。王様は寝ているようで親衛隊以外の人間は無事に俺側に付いた。王様が寝ているというテントにいた、親衛隊を捕縛。そこへ呑気にテントから出てきた奴へ声を掛ける。


「よう、お前がゴブリンに攻撃をしかけてきた王様とか名乗ってるやつか?」


そう言うと奴は驚きの表情でこちらをみてきた。

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