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犠牲

結果だけ言えば間に合わなかった。今俺達の間にはどんよりした空気が漂っていることだろう。


若手のゴブリン達を追うための部隊を急ぎ編成していたブーロさんだったが、やはりそんな直ぐに準備は出来ず、その間様子を見ていた門の守りを担当していた部隊から、若手ゴブリン達が森の中に入り出てこないと言う報告がやってきた。それを聞いたブーロさんは救援部隊の設立を中止。改めて追撃用に部隊を編成し直すとの事だった。


「せめて捕虜にされたのであれば良いんだがな…」


ブーロさんが希望的観測を述べるがゼスさんがそれを否定する。


「王様はゴブリンを殲滅すると言っていた。多分生かすという選択はしないと思う」


「だよなぁ、居なくなった奴等の特定と親族への説明しないとな…」


落ち込むブーロさんに更にゼスさんが爆弾を落とした。


「元々我々は非戦闘人員を逃がさないための部隊だったからな」


「お前それは…女子供も皆殺しするつもりだったってのか…?」


ブーロさんはかなり抑えているみたいだが、明らかに殺気が漏れている。普段は意識してなかったが人間とは違うゴブリンの殺気はとても恐ろしいものだった。


「王様の命令でな、今はクロウ様が居るのでその命令を遵守する気はない。元々乗り気でも無いからな」


「そうか…」


ゼスさんの弁解によってなんとかブーロさんは気持ちを落ち着けたみたいだ。とは言えその命令を下した王様とやらを許す気は無いだろうけど。


「どっちにしろ一回王様とやらをどうにかしないとな…。クロウ、なんか良い案はないか?」


作戦と呼べるべきものじゃないけど考えてることは、ある。


俺はブーロさん達に考えを伝えることにした。

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