適性と習熟はまた別の話
「じゃあまずは初級魔法から始めようか」
そう言ってナッピさんが右手の人差し指を立てる。
「●」
何かを唱えると指先に火が点った。
「▲」
その上に水が浮かび上がり火を消して下に落ちていく。
「■」
床に垂れようとしていた水を囲むように土が集まり水を吸う。
「◆」
土を風が運んで何も残っていない。
「…とまぁ、これが基本の初級魔法だよ。因みに気になっているとは思うけど私が唱えているのはイメージの為の言葉だからねっ!別にゴブリン語って訳じゃないし、絶対に必要なものでもないからね。イメージだけで出すことも出来るよ~」
そう言って今度は何も言わずにさっきと同じ様に火を起こし水を出し土を出して風で消し去った。
「基本はこの流れで魔法は使いなよっ。火の後に風を作って火事になりかけたときは本当大変だったし」
以前、何かあったらしい言い方だった。
「まずは起こしたい現象をイメージ、そこに体の中を廻っているマナに指向性を持たせて構築。それでイメージした現象を起こすことが出来るはずさ!出来ない場合はイメージが弱いか、その現象を引き起こすためのマナが足りてないってことだね!」
「クロウ君には適性はあるから後は実際に出すだけだよ」
えっとイメージはライターの火で良いかな…それで体を廻っているマナを…
マナを…
うん、わからないや。
「ナッピさん、体を廻っているマナって言うのがいまいちわかりません」
「おやぁ?随分な量のマナを保有してるから当然認識してると思ったけどそこからだったかぁ。お姉さん急ぎすぎちゃったかな?」
そう言ってナッピさんはカラカラと笑った。




