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魔法使いは怒らせるなよ!絶対だからな!

俺の頭の上にはリンゴが乗っている。そして向かい5メートル程の距離の所には詠唱しているゴブリン、メイジゴブリンのナッピさんが立っている。


事の始まりは自己紹介だった。


「ここが俺をこの世界に連れてきたゴブリンさんの家かぁ」


「ヤッホー、クロウ君だっけ?いきなり連れてこられるなんて災難だったよねぇ!連れてきたの私だけど!」


そう言ってアハハハと笑うゴブリンさん。


「いやー、普通じゃ出来ない経験をさせてもらってるんで災難とは思ってないですよ」


「ふーん…中々肝が据わってるんだねぇ。お姉さん気に入ったよ!つまらない子なら初級講座だけで帰ってもらおうかと思ったけど、クロウ君が頑張るならお姉さん頑張って教えちゃうよ!」


「あ、ありがとうございます…えっと、すいませんお名前を聞いても…?」


「私の名前かい?私はナッピさ!」


この時笑ってしまったのを責めないで欲しい。俺が昔飼っていた金魚に付いていた名前がナッピだったのだ、異世界に来てゴブリンのしかも女性の名前がペットの名前と同じだったのだ。

咄嗟に笑いを堪えようとしたけれど、一対一で話してる状況でそんな誤魔化しが通じるわけもなく…


名前を笑われたナッピさんに魔法の凄さを見せてあげると、俺の頭にリンゴを乗っけられ冒頭に至るわけだ。


「▲▲●!」


ゴブリン語でも翻訳されない言葉が聞こえてきた後俺の上に乗っていたリンゴが真っ二つになって目の前を落ちた。断面は綺麗に切られており、これが首にでも当たろうものなら胴体とさよならすることになりそうな威力だ。


「次笑ったら魔法の制御が狂っちゃうかもね?」


さっきまでと同じ笑顔でそう言うナッピさんはとてつもなく恐ろしかった…

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