ワガママクレイジーガール
勢いのまま書いてしまいました。このまま続くのかな…。
「希望の朝だ」
毎朝つぶやくその言葉は、私に勇気をくれる。窓の外から覗くどんよりとした空でも、どうしてか希望を運んでくるような気がするのだ。まったくもって運んできやしないのだが。
今日という日を境に世界が絶望に染まればいいのに。そう叫ぶ心を押し込めて、侍女が起こしに来るまで二度寝を決め込む。
「おやすみ、私の希望」
気がついたら、私の中に前世の記憶が根付いていた。毎晩、夢と共に蘇った。でもそれだけ。よく聞く今世の私を塗りつぶす、だとか、融合した、だとか、そんなものはない。ただただ、蘇っただけ。人の一生を綴った小説を読んだようなもの。多少影響はされるかもしれないがそれまで。特に変化はない。"そんなもんかふーん"程度である。
前世の私と今世の私は霊こそ同じだが、人格は結局別物だ。前の私はよく言えばお人好し、ただの馬鹿であった。馬鹿であったが人様に迷惑かけない程度の馬鹿だった。
今の私はただのワガママ女だ。自分で言うのもアレだが、クレイジーガール全開だ。人様に迷惑かけまくり。自覚してるが反省も後悔もしてない。楽しいから本当はもっとワガママ言いたい。でも、叶えられないこともあるのは分かってるから我慢してる。私本当にえらいわ。
まあ、今世の私の性格なんてどうだっていい。この世界が前世の私の記憶だと、なにかの物語りのような世界と類似しているのだ。そこの所がイマイチ曖昧にしか記憶していないから、断言が出来なくてもどかしい。ただ、物語りの私はワガママクレイジーガールで、後々それが原因で自爆する存在だった、はず。本当、曖昧だから困る。
なんで自爆するのか、他には誰が登場するのか、とか全然覚えていない。第一、物語りの私のことを覚えてたことがすごいくらいに、覚えていない。前世で"うわ、こんな最低な奴いる?いなくない?もっとリアリティーある感じにすればいいのに…"なんて考えて、勝手にキャラ設定作ってた黒歴史があった所為で覚えていただけなのが悔しい。
せめて、どう自爆するのか知りたかった。別段大した自爆をしないなら、気にならないけれど。ただ痛いのとかは嫌、絶対に嫌。そういう系だったら回避の仕方とか教えてほしい。切実に。
だからと言って、ワガママクレイジーガールをやめるつもりはないのだけど。
つづく…かな。