第8章
続きを
─隠れボス:向井山甲山─
女神を救い、ギリギリで現実に戻る条件をクリアした涼。しかし、開発者の声が再び響く。
開発者:君たちが完全に試練を乗り越えたと思ったか?まだ真の試練は終わっていない。
開発者:隠れボス「向井山甲山」が君たちを待っている。
広場の空気が急に変わる。光がねじれ、霧が立ち込める。
向こうに現れた影は、人の形をしているが、その輪郭は揺らぎ、角や鋭い爪が異形に伸びている。目は赤く光り、背後には巨大な山のような隆起が連なっている。
斎藤ケン:「……あれが隠れボスか……」
美咲:「ただのモンスターじゃない。全てのスキルを駆使しないと勝てない」
開発者は告げる。
開発者:向井山甲山は、この世界の秩序を揺るがす存在。倒さなければ、女神も君たちも現実に帰ることはできない。
開発者:制限時間は残り1時間。失敗すれば、すべて消滅する。
涼は手に汗を握る。心臓が早鐘のように打つ。
涼:「……ここまでか……いや、絶対に負けられない!」
向井山甲山の攻撃は異常に速く、通常の魔法や戦略では歯が立たない。
美咲と涼、ケンは協力し、女神の力も借りながら、攻撃の隙を探す。
美咲:「弱点は……背中の隆起部分!そこに集中攻撃!」
涼:「回復しながら支援する!ケン、前衛は任せた!」
1分1秒が命取りとなる戦闘が続き、カウントダウンが画面の右上で赤く迫る。
向井山甲山の一撃一撃が女神を襲うたび、涼の心臓は凍りつく。
「これに負けたら……現実に帰れない……!」
果たして、涼たちは隠れボス・向井山甲山を倒し、現実に帰還できるのか――。
次回も楽しみに