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第4章

続きへ

─女神の試練─


広場に立つ涼の前で、開発者が静かに告げた。


開発者:君たちがこの世界から現実に戻る条件はただ一つ。

開発者:「女神」を助けることだ。


「女神……?」涼は目を見開いた。画面の中の世界に、光のような存在がふわりと現れた。白銀の髪に黄金の装飾をまとい、目を閉じて立つその姿は、まさに神聖な気配を漂わせている。


開発者:女神はこの世界の秩序そのものだ。魔獣や障害が彼女を狙っており、君たちプレイヤーが守らなければならない。失敗すれば、君たちは永遠にログアウトできなくなる。


美咲のアバターもじっと女神を見つめる。


美咲:「なるほどね……私たちの目的は、ただ勝つことじゃないのね」


涼は深呼吸をして仲間のチャット欄を確認した。


大河内翔:全員、位置について。女神を守る。

斎藤ケン:了解。戦力は前線に集める。


ゲーム内の空気が、戦闘前の張り詰めた静寂に包まれる。

女神の周囲には次々と魔獣が姿を現し、光を求めて迫る。涼は後方支援として魔法を構え、仲間に指示を飛ばす。


涼:「ケン、前に出て!翔、左から回り込む!」


魔獣の攻撃が女神に迫る。画面の向こう、女神の髪が光を放ち、しかしその光は徐々に弱まっていく。

涼の指先は震え、チャット欄に心臓のように脈打つ文字が流れる。


涼:「回復!回復魔法!」


美咲も動いた。敵を斬り伏せ、涼の回復魔法と連携する。二人のプレイヤーの息が、画面の中で一つに溶けていく。


数分の死闘の後、最後の魔獣が倒れ、女神はゆっくりと目を開いた。


女神:「……ありがとう……あなたたち……」


画面が眩い光に包まれ、現実世界への扉が微かに開き始める。

涼は胸を撫で下ろした。これで、帰れる――と思った瞬間、開発者の声が響いた。


開発者:だが、この試練はまだ序章だ。次の課題が待っている。


涼と仲間たちは、安堵と共にさらなる危機が迫っていることを直感した。

ゲームはまだ終わらない――ログイン・ライフは、ここから本当の戦いを始める。

次回も楽しみに

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